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2023シーズンを振り返る コンディション・フィジカル面で苦しんだ高木俊幸

 2023年、ジェフ2年目を迎えた高木。
 20試合の出場を果たしましたが、スタメンは5試合のみで、出場時間は612分。
 ジェフ1年目は29試合出場、スタメン19試合出場で、1605分の出場となっていましたので、大きく減ってしまいました。

 シーズン前半は第6節岡山戦、第7節金沢戦で途中出場を果たしていますが、怪我もあったようです。
 その後は長らく離脱しますが、第20節水戸戦で途中出場。
 第22節大分戦では、今シーズン初スタメン出場を果たします。


 そこからスタメン出場の機会を得ており、シーズン中盤の一時は主力選手の1人として活躍。
 2‐2の引き分けに終わった第26節清水戦、3‐1で勝利した第27節町田戦では連続アシストも決めています。

 高木が入るとプレースキッカーが増えることも、大きなプラスですね。
 この頃のジェフは左SHに高木、右SHに米倉と、ベテラン選手が左右SHを務めることが多い状況でした。

 改めて振り返ると、小林新監督で迎えた2023年のジェフは、開幕数戦こそ2トップで戦っていたもののうまく機能せず、その後は見木や風間などを前線に置いた1トップ気味のシステムに変更。
 2列目に関しては末吉や椿などのドリブラーを、左右どちらかをサイドで起用することが基本となっていました。
 しかし、ドリブラータイプの選手が活躍しきれず、SHの人選が固まらない状況でした。


 さらに、もう片方のSHには縦に走る田中が起用されていたこともあって、クロスを上げてもゴール前は1トップの1枚のみになってしまうことも多かった。
 その打開策となったのが第22節大分戦での右SHに米倉、左SHに高木という布陣で、高木がサイドを縦に仕掛けて、米倉がゴール前に飛び出すことによって、ゴール前の厚みが増えていきました。
 米倉が肝となる組み合わせではありましたが、米倉は右サイドがメインで、田中も左サイドではあまりハマっていない印象でした。

 しかし、高木は左右両サイドでプレーできる。
 さらにこの時期は縦への仕掛けがメインでしたが、パスも繋げるし、精度の高いキックもある。
 オールマイティな選手だからこそ、左サイドで田中に近い役割を果たすことができたと言えるのではないかと思います。


 しかし、シーズン終盤の高木は失速。
 夏にドゥドゥが加入したことも大きく、徐々に出場機会が減っていましたが、決定的だったのは第39節東京V戦。
 田中が出場停止で久々にスタメン出場を果たした高木でしたが、立ち上がりから試合に入っていけず、45分間で交代となってしまいました。

 その数戦前から、高木は動きがいまいちで、調子を落としていたように見えました。
 運動量も少なく、キレを感じない状態で、怪我などもあったのかもしれません。
 調子を落として全体的なパフォーマンスが下がってこともあって、結果的にフィジカル的な課題が目立ってしまった印象もありました。


 結局、高木はその東京V戦以降、ベンチにも入れずシーズンを終えています。
 そういった状況もあって、高木の残留は厳しいかと思っていたのですが、契約更新を早々に発表。
 契約も残っていたのでしょうか。

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 コンディションに不安のある高木が残ったことで、別に縦に仕掛けられるSHが必要なのではないかと思ったのですが、補強はなくむしろ西堂が退団。
 岡庭が右SHで起用される可能性はあるかもしれませんが、上記の通り米倉も右サイドがメイン。
 ドゥドゥに何かあった時に代わりとなるゴール前に侵入できるSHは米倉しかいないと思いますので、米倉起用時には左サイドで縦に仕掛けられる選手が欲しい。

 椿はまた違うタイプのアタッカーだと思いますし、この辺りが今年の悩みの種にならなければいいなと思うのですが。
 ただ、高木が復活して、縦にも仕掛けつつ、高精度のクロスも上げられて、ビルドアップにも参加できるSHとして機能すれば、言うことはないと思います。
 熊谷と共に、今季の再起が期待される選手ということになるのではないでしょうか。