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2023シーズンを振り返る 途中加入から決定力を見せワイドで起点にもなったドゥドゥ

 甲府や福岡、町田など多くのJリーグクラブでプレーしたドゥドゥは、2023年J3今治に加入。
 今治で16試合8ゴールの活躍を見せると、7月にジェフへの移籍が発表となりました。

 個人的には甲府時代から良いイメージを持った選手でした。
 外国籍選手ながらしっかりと走って守備もするのでシャドーやSHでも機能するし、前線でも戦えて、左右のサイドでプレーできる。
 縦にパワフルに仕掛けられる上に高さもある程度期待出来て、シンプルなプレーも計算できるので攻撃のリズムも邪魔しないアタッカーといったイメージでした。


 ただ、外国人FWに大量得点を期待するチームにとっては、難しいところもあったのでしょうか。
 なかなか1チームに定着しきれない印象もありました。
 個人的にもそこまで得点力が期待できるタイプといった印象はなく、キャリアハイも2018年の福岡と2020年の甲府での10ゴールでした。
 
 しかし、ジェフに移籍したドゥドゥは、16試合出場で7ゴールをマーク。
 今治では8ゴールを決めているわけで、カテゴリーを跨いではいますが、年間で15ゴールを決めていることになります。

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 ジェフでのドゥドゥは、古巣となる第27節町田戦で途中出場を果たすと、第28節山口戦では左SHでスタメン出場。
 その試合でいきなり1ゴール1アシストを見せ、4-0での勝利に貢献します。
 山口はエスナイデル監督が就任し、裏を取りやすい試合展開でした。

 その後のドゥドゥは、完全にレギュラーとして活躍。
 ジェフはシーズン中盤に右SH米倉がゴール前に侵入し、左SH高木が縦に仕掛けてチャンスをメイクを狙う、左右の関係性が出来かけていました。
 しかし、米倉はコンディション面などに課題があっただけに、サイドからゴール前に侵入できるドゥドゥの加入は、ピンポイントのラストピースだったと思います。


 さらに守備面においても、しっかりとプレスにいき、真面目に戻る姿勢も見せていきました。
 運動量はそこまで多くはないですが、フィジカルが強いのでボール奪取に直結するチェイスをできることが効果的だったと思います。
 プレスは昨年のジェフにおける基本的なタスクですから、献身的な守備が出来るという点は極めて大事なことだと思います。

 圧巻だったのは、上位対決となった第39節の東京V戦でしょう。
 前半から東京Vのプレスに苦しむ展開でしたが、ドゥドゥの個人技で2ゴールを上げ2‐0で折り返しました。

 しかし、後半序盤に得たPKをドゥドゥが外すと、そこから3失点を浴び2‐3で逆転負けを喫しています。
 こういった苦い記憶もありますが、それでも総合的に見るとドゥドゥの獲得効果は非常に大きいものだったと思います。
 性格も明るく、すぐにチームに溶け込んだ印象でした。


 ただ、東京V戦後のドゥドゥは疲労もあったのか、以前ほど目立つことはなくなりました。
 プレーもワイドに張って起点となることが多く、周りの選手を活かす役回りになっていったと思います。
 ドゥドゥがフィジカルを見せてサイドでポストプレーをし、ハーフスペースに日高や見木が飛び出す展開が増えていきました。

 しかし、その分ドゥドゥは、ゴール前での攻撃に関与する動きが少なくなっていったと思います。
 ドゥドゥが相手チームに警戒されるようになったためか、ドゥドゥが飛び出すことでゴール前にスペースがなくなってしまうことを、チームとして懸念したのかもしれません。
 ドゥドゥがワイドの位置で起点になる展開にも可能性は感じましたが、以前ほどドゥドゥが破壊力を見せるシーンは見られなくなっていきました。


 さらにドゥドゥ自身にも課題があって、33歳という年齢もあってか、90分間持たない問題がある。
 昨年は今治で8試合、ジェフで15試合のスタメン出場を果たしているものの、90分間のフル出場は1試合もありませんでした。
 それだけにチームとしては、ドゥドゥタイプの選手がもう1人いれば助かるのではないかと思ったのですが、予算の関係なのかSHの補強は少なかったですね。

 ドゥドゥの起用法も含めて、シーズン終盤のジェフは若干尻つぼみというか、攻撃での関係性に悩みながら終わった印象もあります。
 それだけに今季も決して楽観視できないように思うのですが、果たしてうまく攻撃面を整備し直すことができるのか。
 そして、ドゥドゥに関してはフルシーズン、コンディションを維持できるのかにも注目ではないかと思います。