今年もJリーグ開幕直前ということで、毎年恒例のちばぎんカップが2月18日(日)に開催されます。
昨年のちばぎんカップでは小森、呉屋がゴールを決め、ジェフU-18出身の矢口もスタメン出場を果たしジェフが3-2で勝利。
その後、小森は開幕戦から3試合連続ゴールを決めており、その口火を切ったのがちばぎんカップでした。
開幕戦以降のジェフは成績が低迷してしまいましたが、若手選手にとっては素晴らしい試合だったと思います。
リーグ戦の雰囲気が一足早く体感できるし、サポーターへのお披露目にも繋がる。
開幕直前ということで両チーム共に本気度の高い試合になることも多く、プレシーズンマッチとしては理想的な形と言えるのかもしれません。
今回もホームで戦う柏は、昨年J1を17位で終了。
シーズン序盤から苦労をして、5月にはネルシーニョ監督が解任となり、井原ヘッドコーチが昇格。
しかし、井原監督になってからも、当初は成績が伸びませんでした。
それでもシーズン後半に入ってから、守備的なサッカーで少しずつ勝点を伸ばしていきます。
引き分けが多い傾向があり、最後の4戦も4試合連続引き分けで、何とか残留を果たしました。
今季も指揮を執る井原監督は、ジェフ鈴木GMが福岡の統括部長時代に監督をしていた間柄で、現役時代にも横浜FMでも共にプレーしていました。
今オフの柏は椎橋、仙頭、山田康太と主力選手が流出。
白井、島村、野田などJ2チームからの移籍を中心に選手を補強しましたが、総合的に見ると厳しいオフとなったのかもしれません。
J1の状況にはそこまで詳しくないですが、今年は残留が目標となる状況でしょうか。
それでも近年のちばぎんカップは、J1の柏に対してJ2のジェフが胸を借りる構図となっています。
やはり差を感じるのは、個人能力や個の打開力の高さ。
特にここ数年は目がJ2慣れしてしまっているのか、ちばぎんカップで目が覚めるようなプレーを見せつけられることも多い印象です。
今年も柏は主力を引き抜かれたとはいえ、細谷、マテウス・サヴィオ、小屋松など、有力なアタッカーが並んでいます。
特に細谷は昨年チームが低迷する中でも14ゴールを上げ、J1得点ランキング5位につけ日本代表にも選出されました。
22歳とは思えないパワー、スピードのある選手で、昨年のちばぎんカップでもゴールを決めています。
小森としてはJ1での活躍や海外、代表などを目指すのであれば、年齢が1つ下の細谷に負けないプレーを見せなければいけないと思います。
当然守備陣も細谷を中心とした、強力なアタッカー陣を止められるか。
J1レベルだとJ2以上に一瞬の隙でゴールまで持っていかれることが多い印象がありますので、集中力が問われる試合となるのではないでしょうか。
ジェフに関しては体制も継続しやることは変わらないでしょうから、まずは新戦力が気になるポイントですね。
特に個人的に注目しているのがエドゥアルドで、攻撃で違いを作って決定的な仕事をこなす役割を果たせるか。
昨年のジェフはラストプレーの精度などに課題を感じましたから、その点でエドゥアルドがワンランク上のプレーを見せることが出来れば、チーム全体に与える影響も大きいと思います。
それに加えて、2列目、DFラインなど層の薄いポジションに新たな戦力が現れるか。
岡庭の起用法も気になるところですし、若手の成長も期待したいところ。
昨年も小森、矢口、田中、新明など若い選手がちばぎんカップに出場して可能性を見せてくれたわけで、今年もフレッシュな選手が出てくるといいですね。
チームの戦い方に関しては、何度か話しているように、遅攻の面が課題ではあると思います。
ただ、昨年の7連勝中もそうだったように、ハイプレスからのハーフカウンターがはまっている状況なら、遅攻面は大きく問われないかもしれません。
ハイプレスだけではフルシーズンは厳しいでしょうが、シーズン序盤は気候も低いということもあり、ハイプレスメインで戦えるのかなとも思います。
ただ、柏もある程度はジェフのサッカーを把握した上で戦ってくるでしょうから、警戒された状況でどこまでやれるのか。
逆にプレスをかけられて追い込まれる展開も増えるかもしれませんので、そのあたりは相手の出方次第という部分も大きいでしょう。
また、昨年も課題として感じられたように、ハイプレスで戦っていく試合では、試合後半の息切れも気になるところではあります。
柏もテストをしたい部分はあるでしょうし、ジェフの分析をガッツリとしてくるわけではないと思います。
その点でいうと完全な本番想定にはならないと思いますし、すべての課題に対する対応策が見られるわけでもないと思います。
しかし、そうはいっても相手は個々の能力も高いチームですから、その相手にどこまでやれるのか楽しみにしたいですね。
J1レベルのチームと戦えることも少なくなっていますし、良い意味で相手の強さを体感したいところ。
その上でJ1昇格を目指して戦うことによって、より高みを目指していきたいシーズンではないでしょうか。
改めて、今シーズンもスタートしますが、1年間頑張ってほしいと思います。