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横山暁之の古巣藤枝と対戦 プレス勝負で仕切り直しとなるか

 開幕戦でジェフは山形と対戦し、2-3で敗れてしまいました。
 毎年思うのですが、前年終盤に課題だとか不安に感じた部分は、やっぱり翌シーズンにもそのまま出てしまうことが多いですね。
 今年の場合は不安ばかりではなかったとはいえ、自動昇格を考えると物足りない部分もあると思うので、ここからさらに大きく成長できるかがテーマではないかと思います。
 
 第2節でのジェフは、横山の古巣となる藤枝と対戦します。
 開幕戦での藤枝は、ホームで長崎と対戦。
 横山、岩渕など一部主力選手が移籍しましたがスタイルは変わらず、攻撃的なパスサッカーを展開していきました。


 藤枝のパスサッカーは選手の距離感が非常に良く、足元に受ける選手と縦に抜ける選手のバランスを大事にしているイメージがあります。
 特にシャドーの選手を中心に、相手中盤選手の背後でパスを受ける動きをして、リズムを作っていく印象です。
 これによって中央でもパスを繋げるし、複数のパスコースも作り出しており、そこからのテンポの良いパスワークでゴールに向かって仕掛けていくのが、藤枝のサッカーと言えるのではないでしょうか。

 また積極的なプレスと出足の良さからボールを奪い、カウンターから仕掛ける攻撃も売りとなっています。
 小柄ではありますがテクニックやアジリティに秀でた選手が多く、狭い局面でも勝負できる。
 補強なども含めて、クラブ全体としてやることがはっきりとしているチームなのだと思います。


 一方で、プレスを交わされ追い込まれた状況では、後方に人数が集まって守る傾向もあり、そういった局面での守備に課題があるのかもしれません。
 サイズが小さい選手が多いため、クロス対応などにも不安がある印象です。
 J2昇格1年目となった昨年も最終順位は12位と見事な成績を収めましたが、失点数は72でJ2最多となっていました。

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 今年の開幕戦となった長崎戦では、立ち上がりから勢いを見せた藤枝が優勢が進めましたが、ゴールを奪い切れず。
 徐々に藤枝の攻撃にも慣れていった長崎も、縦へのパワーを見せて仕掛ける展開に。
 結局どちらもチャンスを決めきれずに、0-0の引き分けに終わっています。


 ジェフからすると、藤枝は昨年苦汁を舐めた相手でもありました。
 小林監督新体制となって積極的なハイプレスを展開していた昨年序盤のジェフは、チャンスは作るものの得点を奪い切れず、勝ちきれない試合が続いていました。
 そんな中迎えた第9節藤枝戦でのジェフは、そこまでの疲労も重なってプレスの強度が維持できず、前への姿勢だけは残って裏を取られ1-3で完敗。

 この試合での結果を受けて、その翌戦からは無理なハイプレスを諦める形に。
 全体のラインを下げて待ち構える守備をする試合が増え、我慢の時期を迎えます。
 それでもシーズン後半からハイプレスを再開すると、第31節藤枝戦では3-2とジェフの勝利でリベンジを果たしています。


 その試合では前半からアグレッシブに戦ったジェフが猛攻を仕掛け3-0で折り返しますが、後半にガス欠を起こして2点を失うというわかりやすい展開でした。
 ジェフとしては攻撃的な藤枝の勢いを削ぐためにも、守りに入るのではなく前へ出ていくことで、相手を押し込み藤枝の良さを出させない狙いがあったのではないでしょうか。
 今年の開幕戦でもキックオフからプレスにいく姿勢を見せていましたし、明日の試合でも同じように積極的に前へ出ていく可能性が高いと思います。

 ただ、相手も同じことを狙ってくるかもしれませんから、前への圧力勝負の試合となるのかもしれません。
 それと共に90分間スタミナが続くかどうかも、お互いに課題と言えるところではないでしょうか。
 パスワークの構築という意味では藤枝の方が一歩先を行っている印象もありますが、サイズやフィジカル面も含めたプレスの総合力ではジェフに分があるのかもしれません。


 開幕戦でのジェフは攻撃時に4-1-4-1で2インサイドを固定化した結果、ビルドアップ時の2CB+1アンカーが孤立化し、前へボールを運べずに苦戦したイメージでした。
 そのため、エドゥワルドをスタメン起用して、昨年の見木のように左ボランチ兼左インサイドを任せることになるのかなとも思ったのですが、プレス重視となるとまた状況も異なるのかもしれません。
 エドゥワルドを起用するとなれば風間が外れることになると思いますが、風間も中盤でパスを引き出せる大事な選手ですし、そのあたりの兼ね合いもあるのかなと思います。

 新たな変化に挑戦するのも大事だとは思いますが、一方で現体制2年目のシーズンですし、昨シーズン序盤のようにまた試行錯誤を繰り返す展開になるのは望ましくないようにも思います。
 スクラップ&ビルドではなく、現状維持でもなく、昨年をベースとして、さらに積み重ねを作れるように。
 大変な作業だとは思いますが、チームとしてもう一皮むけて欲しいところですね。