先週末のオーストラリアGP、RBの角田裕毅が今季初ポイントを獲得しました。
今季ここまでの2戦は予選などで速さを見せるもポイント獲得には繋がらず、フラストレーションもたまる展開だったと思います。
しかし、オーストラリアGPでは一貫して速さを見せ、大きなミスもなく素晴らしいレースを見せてくれました。
角田はFP1から5位と好タイムを出し、予選でもメルセデスのハミルトンやアストンマーチンの2台を上回る8位。
トラックリミットによるタイム抹消もあったとはいえ、チームメイトで母国GPとなったリカルドが18位だったことを考えると、大きくライバルを上回ったことになります。
決勝でも安定した走行を見せ、一時はヒュルケンベルグに追い回されますが、しっかりと振り切ってポイントを獲得しました。
さらに6位のアロンソがわざとブレーキを踏んで、ラッセルのクラッシュの原因を作ったというペナルティをレース後に受けて、7位にまで上がりました。
なかなか厳しいペナルティだとは思いますが、ともかくこれで角田は7位入賞で6ポイントを獲得。
ドライバーズランキングで11位、コンストラクターズランキングでも6位に浮上しました。
毎レース、角田がより速いタイムを刻んでいることもあり、早くもリカルドのチーム退団説まで出てしまっています。
しかし、残念なのはいくら角田が勝っても、欧州では角田が速いではなく、チームメイトが遅いという評価になりがちだということ。
昨年から多くのドライバーが入れ替わっているRBですが、なかなか角田を真に評価してくれる人は現れないようです。
オーストラリアGPの上位争いでは驚きの展開があり、レッドブルの王者フェルスタッペンがレース早々にブレーキのトラブルでリタイアしています。
これにより、優勝はフェラーリのサインツで2位にも同僚のルクレールが。
サインツは2週間前のサウジアラビアGPを虫垂炎の手術で欠場しており、そこからの見事なカムバックでした。
3位、4位にはマクラーレンのノリス、ピアストリ。
残念だったのはフェルスタッペンのチームメイト・ペレスで、予選アタック妨害の3グリッド降格もあり6位でフィニッシュ。
レッドブルが過去2戦に比べてフリー走行から苦労していたとはいえ、フェルスタッペンが結局ポールを取っていたことを考えると、残念な結果だったかなと思います。
フェラーリからすれば素晴らしいレースになったとは思いますが、オーストラリアは公園を使用したコースで、他とはまた異なる特性を持ったサーキット。
来週末行われる鈴鹿は世界的なテクニカルなサーキットですから、また状況は異なる可能性が高いのではないかと思います。
レッドブルとしてはホンダのホームでもありますし、勝利が目標となるでしょう。
当然、角田も母国GPということで、連続ポイントを見たいところですね。
なお、日本GPではRBがリカルドに代わって、FP1で岩佐歩夢を起用することを発表しています。
日本人ドライバーが共演することになりますね。
Getting behind the wheel for FP1 in front of his home crowd 🙌 @ayumuiwasa_cars will drive the VCARB 01 during the first practice session in Japan 🇯🇵 pic.twitter.com/DmCOinQVgY
— Visa Cash App RB F1 Team (@visacashapprb) 2024年3月26日
F1では若手にチャンスを与えるため、フリー走行でルーキードライバーを年間2回以上起用しなければいけないルールがあります。
今年の岩佐は日本のスーパーフォーミュラで戦っていることもあって、今回の抜擢となったのでしょう。
多くの有望ドライバーを輩出してきたレッドブルですが、現在は候補も少なく昨年F2で4位だった岩佐の起用は、妥当ということになるのかもしれません。
角田とは異なるタイプのドライバーですし、今後どういったレース人生を歩むのか、楽しみな1人だと思います。
その岩佐がF1でチャンスをもらえるということで、角田と共に印象に残る走りを期待したいですね。
春開催に日程が変わった鈴鹿、実感がまだわかないところもありますが、楽しみにしたいと思います。