3月30日(土)の熊本戦で、品田愛斗がスタメン出場を果たしました。
品田は3月26日(火)にFC東京からレンタル加入の発表があったばかりでしたので、加入直後の出場でした。
ボランチに怪我人が続いている状況で、初めから即戦力として期待していたのでしょうね。
今年のジェフは開幕時から守備時は4-4-2、攻撃時は4-1-2-3のシステムで、2インサイドが中盤の高い位置を維持していました。
しかし、熊本戦前半は小林と品田が、攻撃時もダブルボランチを形成。
それでも劣勢だったためか、後半からは小林がアンカーで、品田が攻撃時に右インサイドに上がり、左インサイドの横山と中盤を形成していきました。
47分には相手のパスミスを拾った品田が、ダイレクトで前線へ鋭いスルーパス。
相手のMFラインの前からのパスで、MFとDFの間を通して小森の足元に入りかける惜しいシーンでしたが、一歩小森は間に合わず。
それでも品田のパスセンスを披露されたシーンでした。
一方、守備に関しては頑張ってはいたとは思いますが、うまくはまりきらない場面も多かった印象です。
ジェフのボランチはマンマークで、片方がどんどん前に潰しにいく守り方で戦っていますが、品田は少しずつそれが遅れていた印象もあった。
特に熊本のパスワークはその少しのスペースをうまく使って、狭いエリアを通してく意図があるだけに、遅れが目立った部分もあったように思います。
また、DFラインが下がったタイミングでのプレスバックが若干遅れて、バイタルエリアを空けてしまう場面もあった。
このあたりは加入直後らしい連携面の課題もあったのではないかと思いますし、試合勘の問題もあったのかもしれません。
ジェフとしてはそれでも品田に頼らざるを得ない、厳しい状況にあったということにもなりますね。
しかし、改めて感じるのは、小林監督体制のジェフは球際の激しさや相手への寄せの速さなどが、個々の能力のベースとして求められるのだなといったところ。
品田はその点があまり得意なタイプではないとは思いますが、それでも甲府では最低限の仕事をこなしていた記憶があります。
それでもジェフでは、現状だと物足りなさを感じてしまったところもありました。
とはいえ、風間などもそういった点で改善していった部分もありますし、チームに慣れてくればより激しい守備を見せられるようになっていくかもしれません。
特に品田の場合は24歳とまだ若手から中堅年代の選手ですし、コンディションが上がってくればより戦える選手になるのではないでしょうか。
ジェフの中盤は若干年齢層が高いですし、新たな風を吹き込んでほしいところがありますね。
一方でチームとしては、品田によりフィジカル面を求めるだけでなく、品田のパスセンスをもっと生かせる状況を作りたいところもある。
例えば昨年もスルーパスからのゴールは比較的少なかったですし、パスを繋いで落ち着かせる時間も作りたいところ。
遅攻面などには課題も感じるチーム状況ですし、いかに品田を使いこなせるのかは、今後のチームの運命を左右する可能性すらあるのかもしれません。
特にエドゥアルド、田口が長期離脱となれば、品田の重要性はより高まっていくことになるでしょう。
熊本戦では守備的な小林とコンビを組んだことになりますが、今後は品田のアンカーなどもあり得るのかもしれませんし、チーム内での役割やポジションなどにも注目ですね。
チームは厳しい状況ですが、フレッシュな選手が流れを変える可能性もあるかもしれませんし、今後に期待したいと思います。