カナダGPを前にレッドブルが、不振のペレスと契約延長を発表。
しかも、2年契約ということで、マシンレギュレーションが大幅に変わる2026年も、チームに残ることとなりました。
これによって早期のレッドブル昇格がなくなった角田裕毅も、カナダGP中にRB残留を発表。
他チームからのオファーがあったことも報じられていますが、上位チームには空きがなく今年は中断上位と好調なRBへの残留が一番と判断したのではないでしょうか。
こちらは1年契約。
再来年にはホンダがアストンマーチンへ鞍替えすることが決まっていますし、それを睨んでの単年契約なのかもしれません。
ただ、アストンマーチンもエースのアロンソは2026年まで契約が残っており、ストロールも大富豪の父親が息子を走らせるために買い取ったチーム。
しかも、ややこしいことにここ最近はアロンソも若干失速気味な印象もあって、結果的にストロールの評価が上がっている部分もあるように思います。
角田はアストンマーチン移籍も難しいのではないか、という見方も出ています。
一方でレッドブルもペレスが残留したわけですが、「契約はあってないようなもの」なのがF1の世界。
2年契約という発表も実際には1年+オプションではないかという噂も出ており、成長著しい角田の昇格もゼロではないのではないかと言われているようです。
ステップアップするためにも継続して結果を残すことが一番ではありますが、成功のためには契約交渉も大事なミッションですから、マネジメント含めて頑張ってほしいところです。
それぞれの発表があったカナダGPですが、ペレスは大失速。
予選では16位と大きく低迷し、決勝でもクラッシュでレースをリタイア。
来季が決まっていないプレッシャーがあっての低迷とも言われていただけに、厳しい結果に終わってしまいました。
角田もフリー走行では、カナダでの優勝経験のある同僚のリカルドに前を行かれるなど苦戦。
しかし、予選ではスピードを取り戻し、最終的には8位。
ラストアタックで突風が吹く不運もあり、5位リカルドには先を越されましたが、苦戦から立ち上がる力強さを見せました。
雨がらみの決勝でも、ペースに苦しみながらも賢い走りを見せポイント圏内を走っていました。
しかし、レース終盤、前方のオコン、後方のリカルドと接戦になったところで、コースオフ。
ブレーキに苦労していた部分もあったようで、14位に終わってしまいました。
チームメイトのリカルドは8位で終了。
角田もせめてポイントを稼いでおきたかったところでしたが、予選でも決勝でも苦境からうまく立ち回る走りは見せてくれたと思います。
あとは決勝でのレースペースが課題なのかもしれません。
優勝はここでもレッドブルのフェルスタッペン。
ポールはメルセデスのラッセルに明け渡し、決勝でもコンディションによっては苦戦していましたが、そんな中でも優勝してしまうのはさすが。
2位にはノリス、3位にラッセル、4位にハミルトン、5位にピアストリと、メルセデスPU勢の奮闘が光りました。
逆にフェラーリは予選でも11位、12位とまさかの低迷。
決勝でも両者リタイアと大きく苦戦してしまい、ポイント争いでも大きなダメージを負っています。
やはりレッドブルが陰りを見せているとはいえ、全体的な安定感で言えばまだまだ2位以下との差は激しいように思います。
今週末からはスペインGP。
そこからオーストリア、イギリスと、3週連続でレースが行われます。
本格的なヨーロッパラウンドが始まるということで、各チーム大型アップデートも用意しているようですし、シーズン中盤の大事なレースが続くことになりますね。