ジェフが東京Vから山越康平をレンタルで獲得しました。
31歳のベテランDFで、即戦力として期待されての補強でしょう。
明治大出身の山越は、2016年から大宮に加入。
6年間大宮で活躍して、2022年からは明治大の先輩にあたる江尻GMが率いる東京Vでプレー。
昨年も31試合に出場しJ1昇格に貢献していますが、今年は4試合出場に留まっていました。
個人的な印象としてはマンマークでの強さもありつつ、ビルドアップにも貢献できるオールマイティなDFといったイメージです。
CBが中心ですがSBでもプレーができ、特に東京Vに加入してからは負傷者もあって、右SBで内寄りの仕事もこなしていました。
高橋に近いタスクも、こなした経験ある選手ということになるでしょう。
ただ、小林監督は高橋を愛用していますし、ジェフでは基本的にCBとなるのではないでしょうか。
もともと今季のジェフは新井一耀が抜けてCBが薄い印象もあったにも関わらず、CBに大きな補強がない状況でした。
さらに、5月末には久保庭が疲労骨折で全治3か月の診断を受け、鈴木大輔も前々節栃木戦のウォームアップで負傷し、左アキレス腱断裂で全治6カ月の大怪我を負ってしまいました。
シーズン後半にこれからだという時ですから、本人が一番悔しいのではないでしょうか。
焦らずにとも言いづらいような状況ですが、しっかりと治してほしいと思います。
これで久保庭、鈴木大輔が離脱となり、佐々木、メンデスしかCBで出場している選手がいないことになります。
鈴木大輔の負傷も受けて、急遽CBを補強ということになったのではないかと思います。
補強は本来喜ばしいニュースなはずですが、鈴木大輔の長期離脱も考えると素直には喜べないところもありますね。
ジェフにはSBがメインでCBもこなせる松田陸などもいるはずですが、昨年序盤以降あまり出番をもらえていません。
苦労していた部分もあったとは思いますが、昨年序盤はまだ小林監督も就任直後でチームもバタバタしていた状況。
それ以降は得意とは言えない左SBでのプレーが何度かあった状況で、もう一度チャンスを上げてもいいように思うのですが、どこかに問題があるのでしょうか。
一方、今夏はJリーグでも日本人選手の移籍が多く、秋春制移行への準備も兼ねて早々に動いているところもあるのかもしれません。
ジェフも動きがあるかもしれませんし補強するならどこのポジションなのか考えてはいたのですが、離脱中の選手も何人かいるだけにその選手たちの状態次第なところもあって難しいですね。
シーズンインしてから補強した品田の費用もかかっているはずですから、夏に退団する選手がいなければ動きにくい状況もあるのかもしれません。
なお、ジェフは5月末に産能大からMF猪狩祐真が来季加入することを発表しており、特別指定選手にもなっています。
さらに先日、順天堂大MF岩井琢朗もジェフの加入内定となり、特別指定にもなって早くも鹿児島戦でベンチ入りを果たしました。
猪狩は日大藤沢高から産能大に進学していますが、その前は川崎の下部組織にいたそうです。
167cmということで、小柄な2列目の選手ということでしょうか。
昨年は関東大学サッカー2部で得点王に輝いています。
岩井は東福岡高出身で順大4年生。
こちらもSHでプレーしているそうで、中盤のアタッカーなのかなと思います。
ゲキサカには猪狩加入発表の記者会見も掲載されており、クラブの意図も見えてきます。
鈴木GMが「大卒の即戦力のMFが欲しいというところで、たくさんの選手を視察してリストアップする中で、一番手の評価をした」と話せば、斉藤スカウトも「小さいけどパンチ力がある。最低10年は第一線でやってもらいたい」と期待を寄せていた。
この2人を合わせて「大卒の即戦力のMF」としているのかもしれませんね。
ここ数年のジェフは若い選手も増えてきていて、CBでは佐々木や久保庭などが活躍し、オールマイティな矢口もいる。
FWは小森の今後次第ではありますが、将来的には新明や佐久間にも期待したいところ。
それに比べると、MFは若手が少ないという発想でしょうか。
ただ、猪狩も岩井も基本的にはアタッカータイプな模様。
ジェフには田中や岡庭など若いアタッカーがいるはずですが、レンタル加入中の岡庭は来季残留が難しいということなのでしょうか。
ジェフの場合、若手が少ないのはゲームを作れるボランチに近いタイプで、阿部、勇人以降なかなか自前で選手を育てられていない状況にあります。
とはいえ、最近は大卒新人の補強がうまくいっている印象もありますし、2人は大学でも有望な選手とのこと。
スカウトもうまくいっているのではないかと思いますし、加入する選手側としても小森などの成功もあって、ジェフが良い選択肢となっているのでしょうか。
具体的には実際にプレーを見てから判断したいところでもありますが、未来のジェフを引っ張っていける存在として期待したいですね。