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 日本GP釈明会見


加藤社長は「あらゆる可能性を加味してバス運送のシミュレーションを行なったが、我々の敷地の中に盲点があった。また、コースが見えないとお叱りを受けたC席は、10日ほど前に増設されたもので、増設された14か所の観戦席のひとつ、他の13か所は実際に席に座って確認をしたが、ここだけ確認できてないかった。経験不足を強く反省している。お客様多大なご迷惑をおかけしたことを真摯に受け止め、14万人という数が正しかったかどうかの議論を含め、来年の開催に向けて全社を上げて鋭意改善したい」と語った。
 シミュレーション、シミュレーション、シミュレーション、シミュレーション…(笑)



 開催されるずっと前から「シャトルバスで全員移動?そんなの無理に決まってるだろ?」と言われていたのにもかかわらず、「いや、ちゃんとシミュレーションしたので大丈夫です」の一点張りでした。
 本来ならこれで「あぁ、シミュレーションしたんなら大丈夫だよな」となるはずだけれど、現状を知っている多くの人達は誰もそれを信じていなかったのではないかと思います。
 そして、予想通り交通網が麻痺。
 あぁ、やっぱりな…となったわけです。


 そして、言い訳はやっぱり「シミュレーションしたんだけど…」という話し。






 しかも、お粗末なのが「シミュレーションを行なったが、我々の敷地の中に盲点があった」というコメント。
 それって、シミュレーション出来ていないのと一緒だよ(笑)
 敷地内をシミュレーションせずに、どんなシミュレーションテストをしたんだよ。



 なぜ、シミュレーションテストによって物事を解決しようとするのかというと、実際に何万人という数の人間を使ってのテストは出来ないからでしょう?
 あるいは、実際にそんな人数のエキストラを呼ぶことが出来たとしたって、全体を把握できないからでしょう?


 ここで言う全体というのは、お客さんから遠くから着て、駐車場に着いて、シャトルバスに乗って、敷地内に入って、レースを見て、敷地内から出て、バスに乗って、駐車場について…というのを事細かに、流れに沿ってやらなければいけないはずです。
 この流れに沿ってというのが重要で、もしその間に当る敷地内での人の動きがシミュレートしていなかったら、例えその前後の動きをどれだけ細かにシミュレートしたって、全く意味はなさないのです。
 





 1人1人の全ての動きを再現してこそ成り立つのがシミュレーションテストの基礎。
 その基礎すらわからんのですか、トヨタは。


 富士スピードウェイ社長の加藤裕明氏は、F1誘致のために06年にトヨタから派遣されてきた人物です。
 雑誌などでは「ファンの意見を聞きます」なんて言って、わざわざアンケートを集めたりして“ファンに優しいサーキット”を目差すそぶりを見せていたけど、結局は最低限の運営すら出来なかったわけです。
 こういったアピールをした裏には、鈴鹿からF1を奪うと言うことに対してのイメージの悪化が懸念されるところがあったんだろうけど、結局イメージはもっと悪くなってしまいました。


 まぁ、もともとトヨタF1のイメージなんていいもんじゃなかったわけだけど、今回の件で一般の人にもそれが拡大したって感じですかね。





 






 あと特設席に関しては、ケンサワさんもおっしゃっているように、こんなこと言っているけどこの角度だと造っているときに気づくはずじゃないの?と思います。
 たくさんの問題が発生したけど、主催者側はほとんどの問題に気づいていたくせに、見て見ぬふりをしたまま開催したのではないかと思うのです。
 それが、今回の日本GP(と呼びたくないな)の一番の問題点ではないでしょうか。


 問題が起こったこと以上に、問題が起こることを知っていても何の手を打たなかったこと。
 これは非常に罪が重いと言うか、こういったイベントを開催する上で一番やってはいけないことだと思います。







 それにしても、ケンサワさんは本当にF1ファンを大事にしてくれていますね。
 自身のサイトを色んなことを言いたい従来のF1ファンのはけ口にした上、そのコメント1つ1つを大事にし、自身もファンを一番に思いファンの意見に理解を示す。


 こういった人はなかなかいませんよ。
 富士が余りも酷かったと言うのもあるけど、関係者はついついメンツとか大人の事情とかを大事にして自重してしまう…。


 サッカージャーナリストなんて、ほとんどの人間がそうだもんね!




 久々にF1速報買わなきゃいけませんな。