審判が信頼関係を取り戻すためにもJリーグは2つ、やらなければいけないことがあると思います。
1つは今回の件に対して厳密な調査を行い、発言が真実なのであれば厳しく当該者を罰すること。
そしてもう1つは審判員育成、指導の強化を行うこと。
Jリーグ側はきちんと「審判だけでなく選手やサポーターも守りますよ」ということをアピールしなければいけないと思うし、それと共に「審判員育成、指導の強化」を行うことで2度とこういった問題を起こさないという姿勢を見せなければいけないと思います。
…というのもですね、私には今回の件が偶発的なものだとは思えないのですよ。
確かに「死ね」なんていう言葉が出たのであれば、それは大きな問題だし社会人としてどうなのか?という話しはあります。
けれども、報道をまとめると西村氏は「死ね」とは言っていないけれど、他の発言…ようするに「うるさい」とか「黙れ」とかに関しては容認しているわけです。
微妙な調査ですけどね。
日本協会はこの日、当該試合の西村主審と副審1人から事情を聴取。Jリーグも大分から文書と口頭、F東京からは口頭で報告を受けた。西村主審は、問題の場面で抗議した選手に、「『うるさい。黙ってプレーして』と言った」と説明したという。
会見した田嶋幸三専務理事は、<1>テレビ映像での西村主審の様子<2>F東京の選手が暴言を聞いていない<3>大分の報告書では暴言を聞いたのはDF上本だけ−−などの点から、「『(プレー)して』と『死ね』の聞き違いではないか」と強調した。「うるさい」との発言も「試合中は、あり得る話。失礼と判断されるものはなかった」とした。
(読売新聞)
そして、「死ね」発言だけでなく、この脅しに関してはどうだったんでしょう。
もちろんそれらの言葉は社会的にはぎりぎりセーフなのかもしれない。
上本をはじめ、その場に居合わせた大分と東京の複数の選手たちの証言によると、西村主審は「うるさい! お前は黙ってプレーしておけ。死ね!」と言ったという。侮辱的な言葉を浴びせられた上本は試合後、審判団が引き上げる際に「日本協会に報告しますよ」と伝えると、同主審は再び「お前は黙っとけ! イエローカード(警告)を出すぞ」とどう喝した。
(nikkan)
けれど、もしそういった言葉の延長上として「死ね」という言葉が出てしまったのであれば、それはやっぱり偶発的な問題として片付けるべきではないのではないかと思うのです。
ようするに、今回の件は特例というか“離れ値”ではなく、「起こるべくして起こった問題」ではないかと私は思うのです。
もっと言えば西村氏が言わなくても、そのうち他の審判員が言ってしまったんじゃないだろうかという思いがあるわけです(笑)
なにせ、協会の専務理事が「黙れ、うるさいは良くあること」と認めているのだから、「死ね」まではないにしろ試合中に罵声が飛び交っていることは十分あるえるということなのでしょう。
そんなコミュニケーションが上手く取れていない一触即発の状況の中で、ちょっとカッとなって「死ね」と言ってしまっただけなのではないかと私は思うんですけど(本人は否定してるんでしたね…)。
もちろんもし言ったのであればその発言は幼稚すぎるし、人格的に問題がなかったか?と言えばそれは否定できないでしょうけども。
まぁ、私もテニスで主審やってたときは良くギャラリーから文句言われましたわ。
いわゆる「負け審」だから弱い私には良く回ってくるのです…(笑)
しかも、負けた後だから気持ちが落ち込んでいるのに…。
でも、おかしいんですよね。
ルールブックでは「審判への意義は(観客も含め)一切禁止」、「審判の権限で観客の退場も可能」とはっきり書かれているのに。
けど、指導者も運営側も何も言わない…。
教育上も良くないと思うんだけど。
だから、罵声に歯止めがかからないんですよね。
そんな状況でつい興奮して「死ね」とかと言う言葉が出ても、私はまったく驚きません。
もちろん、サッカーとテニスの話しを一緒に出来るというつもりはないですけどね。