当ブログはプロモーションを含みます

W杯で戦うつもりがないのか、それとも

 いろいろな意味で、危機感を感じる試合でした。
 チームだけの問題でなく、周りの環境も含めて。
 このままではいけないんだろうと思うのですが、では具体的にどういった打開策があるのかと考えると…難しいですね。



 まず、選手が何人か変わって連携面が非常に悪かったですね。
 CBが変わるだけで、あそこまでDFラインに問題が生じてしまうとは。
 確かに中澤、闘莉王の次のCBというのはなかなか出てきませんでしたけど、選手を試すチャンスはあったはずでこのあたりは単純にチームとしての準備不足を感じました。


 しかし、中盤の守備バランスが悪かったことに関しては、そういった言い訳もできないでしょう。
 稲本、阿部あたりは試合に出場した回数こそ少なかったかもしれませんが、栗原とは違って決してこのチームの新顔とは言えません。
 にもかかわらず守備時にバイタルエリアが簡単に空いてしまうというのは、戦術面での問題もあるのかもしれませんが、それ以上の不安を感じました。
 もちろん2人だけの問題ではないのでしょうし、局面局面では頑張っていたと思うのですが。

 

 攻撃面でもビルドアップの狙いは見て取れたのですが、縦パスに対する周囲の選手の反応が少ないなど、ピリッとしない出来でした。
 体調が万全ではないと言われていた俊輔、遠藤あたりの運動量も少なく、攻撃に連動性が感じられませんでしたね。
 2人に限らず週末にJリーグの試合があった後の昨日の試合ですから、コンディション調整は難しかったとは思います。
 けれども、セルビア代表に比べれば調整はしやすかったはずで、これも言い訳にはならないでしょうね。


 
 しかし、そういったサッカーの内容以上に残念だったのが、選手達から戦う姿勢を感じなかったこと。
 W杯本番まで残すところもあとわずか。
 W杯メンバー発表前最後の試合でもあったこの一戦で、選手達から強い気持ちを感じられなかったことが何よりも残念です。

 
 あえて厳しい言い方をすれば、W杯で戦うつもりがないのか、それとも自分はW杯メンバーに当然選ばれるだろうからと思って油断しているのか。
 過去3大会、紆余曲折はありながらもこの時期は「誰が選ばれるかで」周囲も盛り上がり、そして選手達自身も気合いの入ったプレーを見せてくれていたはずです。
 唯一、気持ちのこもったプレーを見せてくれた石川には非常に好感がもてたのですが、全体を通して見ると逆にむなしくも見えてしまって…。
(まぁ、もしかしたら選手だけの問題ではなく、監督のモチベーションコントロール能力も問われるのかもしれませんが。)



 個人的には、「現日本代表のベストの姿を見せてほしい」という思いが、南アフリカW杯での一番の希望です。
 もしそれが叶うのであれば結果は二の次というか、結果もおのずとついてくるのかもしれませんし、ドイツW杯ではそれが見られなかったという悔しい思いもあります。
 ドイツW杯での苦い思いを払拭するためには、南アフリカW杯でベストと思える日本代表を見ることしかないと思っています。


 そして、それを叶えるためにも、(岡田監督はあまりそういった部分は重視していないようにも思うのですが)ピッチ上で戦える選手を連れて行ってほしいと思います。
 日本代表に対して斜に構えたような姿勢を持つような選手ではなく、精一杯任されたタスクを頑張ってこなそうとする選手を招集する。
 そうすれば、同じように日本代表に関して無関心(あるいは全否定的な)になってしまったサッカーファンだって、変わってくれるんじゃないでしょうか。
 いくら日本代表が弱かろうと、ぶっ倒れるまで真剣に選手達が走ってくれれば、何かが変わる可能性はあると思いますし。

 
 
 5月中旬にはW杯日本代表メンバーが発表され、6月中旬にはW杯本番が始まります。
 なんとなく、なぜW杯があるのにもかかわらず国内のサッカーが盛り上がっていかないのかもわかってしまったような気もしますが、あと1カ月間所属クラブでJリーグを懸命に戦い抜き、胸を張ってW杯に挑んでほしいと思います。