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第27節 ジェフ対いわきプレビュー プレスを継続するいわきに対しジェフの戦い方は?

 台風の影響も心配ですが、明日はジェフのホームフクアリでいわきと対戦します。
 いわきと言えば、5月3日に対戦した試合で0-1と敗戦。
 スコアは僅差ではありましたが内容的には完敗といった印象もあり、小林監督も試合内容を重く見たのか、翌戦から大きくメンバーを入れ替えて、よりプレスを強める方向にシフトしていきました。

 しかし、それで大きくチームが変わればよかったのでしょうが、前半から積極的にプレスをかけていくと、後半にガス欠を起こす状況は変わらず。
 1ヶ月も経つとプレスの強度も落ち着いて、元の状態に戻っていった印象でした。
 特に5月18日の愛媛戦を7-1で制したにもかかわらず、続く上位長崎との試合で0-1で敗れた展開は、自分たちの実力を知ったという意味で堪えた部分があった気がします。


 前回対戦した時のいわきは、2トップでジェフの2CBにチェイスにいき、ジェフのアンカーにはトップ下がチェックにいく、3-4-1-2のシステムで戦ってきました。
 ジェフの左右SBにはWBが対応する形で、攻撃時のシステムは異なりますが、先週の岡山にも近いプレスのかけ方だったと思います。
 もしかしたら、岡山もその時のいわきを参考にした部分があるのかもしれません。

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 今年序盤のジェフはハイプレスからのカウンターと、2CBとアンカーからなるビルドアップによるロングボールでの攻撃がメインでした。
 現状のサッカーだと2トップでプレスをかけていくことが多い傾向がありますから、ジェフは2CBとアンカーの3枚でビルドアップをすることでフリーな選手の1人作る。
 そこから大きくサイド裏を狙う攻撃が、昨年以上に目立っていたと思います。


 それに対して、いわきは2トップとトップ下による数的同数のプレスで、ジェフのビルドアップを阻害してきた。
 いくらロングキックの精度高いCBと足の速いSHがいたとしてもその間の距離は長いですから、CBに強めのプレスをかけ続けられると厳しいところがある。
 これによって、今季ジェフのメイン攻撃の1つを潰されてしまったことになります。

 そのため、もう1つの武器であるプレスからのハーフカウンターを強化しようと、次の横浜FC戦ではメンバーを入れ替えたのでしょう。
 プレスにいける呉屋やボール奪取能力の高い小林を起用していきますが、常時安定したハイプレスは構築できず。
 最近ではその2人も、スタメンから外れてしまっていることになります。


 しかし、明日対戦するいわきは、この暑い夏の最中でもハイプレスを継続しています。
 いわきの場合は攻撃時もどんどん前へ蹴る意識が強く、攻守に前へのベクトルが常に向いているため、迷いなくプレスにいけているところがあるのかもしれません。
 サイドではトライアングルを作ってパスを回すこともありますが、その中でも素早く前へ展開する意識が強い印象で、守備時もどんな状況であってもボールに食らいつこうという意識を感じます。

 さらに若くフィジカルの強い選手を多く集めていることが、プレスを継続できている大きな要因でしょう。
 ジェフも縦への意識は強いとはいえベテランや小柄な選手も多いですし、決してハードワークだけの構成ではない。
 ただ、実際問題としてガテン系の選手だけでは自動昇格は厳しいのではないかとも思うわけで、問題なのは選手構成の幅を活かしきれていないことなのかもしれません。


 現在、いわきは勝点40の7位。
 ジェフは勝点37の8位ですが、得失点差ではいわきを上回っているため、順位を上げるチャンスではあります。

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 ただ、ジェフは先週の岡山にも引き分け、4試合勝ちなし。
 対するいわきは現在3連勝中と、勢いはいわきにあることになります。


 もしこのままの状況が続くようであれば、ジェフはプレスを諦める可能性もあるのかもしれません。
 昨年序盤も開幕からハイプレスがメインでしたが、勝点を重ねられずにいると4月の藤枝戦で1-3と敗れたところで、一度ハイプレスを諦めた経緯があります。
 そこからのジェフは4-4-2である程度構えた守備を展開していきましたから、今回もプレスを諦めるという手段はあり得なくもないのでしょう。

 単純にここ数戦のジェフはプレスにいけていないだけに、前に行こうとしても結果的に押し込まれて守る時間も増えている。
 いわき戦でプレスの掛け合いになったとしても、分が悪いのはジェフの方でしょう。
 それならば、いっそ初めから無理はせずに、セットして守る準備をした方が賢いのかもしれません。


 2017年のエスナイデル監督初年度のジェフも、ハイプレスハイラインを仕掛けていきましたが、結局最後はそれが維持できず引いて守る守備からの堅守速攻にシフトしていきました。
 その変化が功を奏して、最後に連勝を遂げてプレーオフ進出に辿りついた経緯がある。
 Youtubeでも話しましたが、今年のジェフはエスナイデル監督時代にも近いサッカーになっていますし、意外とそこに突破口があったりするかもしれません。

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 ともかく現状だとプレスにもいけておらず、ロングボール展開もパスワークも構築できていない中途半端な状況だと思いますので、何かを変えなければいけないタイミングに来ているのではないかとも思います。
 いわきもハイプレスをかけてくるとはいえ、後半途中からは勢いが落ちていくこともありますから、付け入る隙はあるはず。
 ジェフのホームゲームでもありますし、強い気持ちで前回のリベンジを期待したいところですね。