ここ数レース逃げるレッドブル、追うマクラーレンという展開が続き、今回も似たような形を予想していたのですが、なんとドイツGPに来て上がってきたのが、まさかのフェラーリ。
予選でも好調でマッサが3番手、アロンソに至ってはベッテルに0.002秒差に迫る2番手。
フェラーリ2台が実力でマクラーレンはもちろん、4位ウェバーも食う結果となりました。
決勝ではスタートでベッテルが伸び切らず、右から来るアロンソに寄せたため、前の空いたマッサが先頭となり、アロンソにも先を越されます。
ベッテルは3位に後退。
ハミルトンが4位に上がり、5位ウェバー、6位バトンという展開に。
上位3台はほぼ同ペースで走行していきます。
その後、タイヤ交換で順位に変化が。
多くのドライバーが10週前後にオプションからプライムに履き替える中、またもバトンだけが引っ張る作戦に。
これが成功し、ウェバーを抜いて5番手まで上がってきます。
このあたりは以前にも話しましたが、マクラーレンとバトンが賢いのか、まだタイヤ持つ状況なのに他につられて入ってしまう方に問題があるのか、難しいところですね。
タイヤ交換以外は大きな動きもなく、割と淡々と時間が過ぎていってしまったのですが、
49週目、マッサに「アロンソのほうが速い。言っている意味はわかるな?」という無線が入り、アロンソとの順位を故意に交代させるという事件が起こりました。
いわゆるチームオーダーというやつで、現在は禁止されています。
実際にタイムは若干アロンソの方が速かったと思うのですが、それにしても露骨にやりすぎた印象で、あまりスマートではなかったですね。
これにより、フェラーリには罰金10万ドルと評議会への呼びだしが言い渡されました。
最終順位はアロンソ、マッサ、ベッテル、ハミルトン、バトン、ウェバー、クビサ、ロズベルグ、シューマッハー、ペトロフ。
ここまでが得点圏内で小林可夢偉は惜しくも11番手でした。
ペトロフとやり合うシーンもあったんですけどね…。
ロズベルグ、シューマッハーなどメルセデス勢は母国ドイツでなんとか面目を保った結果となります。
山本左近はリタイアとなりました。
これでチャンピオンシップはハミルトン145、バトン133、ウェバー128、ベッテル121、アロンソ98…となっています。
アロンソはこの勝利で可能性を引き戻したと言えるのかもしれませんね。
また、こうやって混戦状況になれば、「速さではレッドブルが抜けている」と思われていましたから、マクラーレンにとっても追い風になるのかもしれません。
コンストラクターズランキングではマクラーレンが278、レッドブルが249。
3位フェラーリが165ですから(マッサが67ポイントどまりですからね…)こちらは2チームの争いになるのかなと思います。
ともかく、フェラーリが今後も良いパフォーマンスを見せてくれれば、混戦状態で終盤戦へ…ということになるのかもしれません。