オーストラリアメディアのSydney Morning HeraldやFOX SPORTSによると、ミリガンはコンディションを維持するためシドニーFCの練習に参加しているようです。
インタビューにも答えており、「日本の人々は素晴らしく、日本が好きです」と話しています。
しかし、日本にとどまるのかという質問に対しては、答えを避けています。
「日本に戻って良い状況になることを望みたいが、それにはかなり時間がかかると思います」との考えのようです。
個人的にもミリガンのプレーをもう一度見たいとは思うのですが、一方で10か月になるお子さんがいるミリガンの家族のことも考えると、悩ましい部分がありますね。
現状では余震や停電なども心配でしょうし、昨日は水道水における放射線ヨウ素の問題もニュースになり、乳児への水道水の摂取を控えるよう言われています。
千葉北部でも都内から水の供給を受けている地域もあるようで、県内にも同様の通達をしている自治体もあるそうです。
大きな問題となるのか、今後も高い値が続くのかはまだ分かりませんが、言葉のわからない外国人選手にとっては、より不安を増すところがあるのではないかと思います(水道水などの情報は各自治体などの発表をご確認ください)。
こういった状況を考えると、このままミリガンがジェフを退団する可能性というのも心に留めておくべきなのかもしれませんね…。
一方で地震直後グアムに退避していたオーロイは、ノルウェーのオーレスンに帰国していたようで、地元メディアのインタビューに答えています。
記者には前所属チームであるオーレスンFKへの復帰の可能性に関して聞かれていますが、オーロイ本人はそれを否定。
日本での試合が始まれば、出来るだけ早く日本に戻りたいと話しているようです。
非常に嬉しいコメントではありますが、とはいえ、ノルウェー大使館、オーストラリア大使館、カナダのサイトなどを見ると、関東や東北地方から退避することを自国民に呼び掛けているようです。
(読売新聞によるとオランダも首都圏以北からの退避勧告を出しているとのこと。)
このあたりは現状を考えれば仕方のないことだと思いますし、こういった勧告がなくなるか、縮小されない限りは外国人選手の復帰も難しいのかなぁとも思います(もちろん強制力はないのでしょうが)。
これはジェフに限らず言えることなはずで、J選抜に朝鮮国籍の梁勇基しか選ばれなかったのも、そういった影響があるのかもしれませんね。
(もっとも西日本のクラブにはそういった影響は少ないはずで、清水のボスナーなどが合流できたのも勧告圏外だからではないかと思うのですが。)
問題はいつそういった勧告が解除されるのか…ですが、そこは政治的な部分もあるはずですから、予測は難しいところだと思います。
しかし、各国原発の危険性を警戒しているようなので、少なくとも原発の問題が落ち着かなければ警告は解除されないのではないでしょうか。
こういった状況ですから、外国人選手が合流に遅れる可能性(あるいは退団してしまう可能性も?)も覚悟しておかなければいけないのかもしれません。
細かく考えて行くと、替えの効かない選手(久保や戸島も違うタイプだと思いますし)で攻撃において戦術面で必要不可欠だったオーロイが、試合に間に合わなかった場合にどうするか。
…ただ、オーロイ不在時に関する懸念は開幕前の早い段階から言われていたことで、それが早くも問われることになるというだけのことかもしれませんが。
それとドワイト監督、ハンスコーチの合流が遅れた場合にどう対処するのか。
こちらはさすがに予想外となりますが、他に実績のある日本人コーチもいませんし、影響は大きいのかもしれません。
とはいえ、被災地のクラブに比べれば震災による被害は少ないでしょうし、出来る限り工夫して戦っていくしかないのではないかと思います。
今いる選手・スタッフ達の中で懸命に頑張ることが、まずは何よりも重要なことなのかもしれません。