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高橋壱晟が山口にレンタル移籍

 高橋の山口へのレンタル移籍が発表になりました
 この時期での決定ですし、本人も「急な発表」と話しており、山口でのリリースも写真がジェフのユニフォームのままになっていることから考えても、突然決まったということなのでしょうか。
 ちばぎんカップでの起用法なども見て、判断されたということなのかもしれません。


 ただ、このブログではこちらなどで何度も話していたように、高橋のレンタル移籍は想定できたことだと思います。
 昨年の高橋を振り返るとシーズン序盤こそレギュラーとして活躍していましたが、徐々に活躍できなくなりスタメンから外される機会が増えていきました。
 さらに7月末に矢田が加入すると、それ以降はスタメン出場が1度もなく途中出場の2試合のみで終わっています。



 また、昨シーズン終盤にジェフはダブルボランチへ変更。
 これによってインサイドのポジションはなくなり、ますます高橋出場の可能性が減少していったように思います。
 そういった状況もあってか、昨年途中から練習では1ボランチでプレーしていたようです。


 しかし、もともと守備は得意ではなく、カバーリングなどは期待できない選手。
 熊谷が不祥事を起こし戦列を離れていた際にも出場機会がなかったことから考えても、早期の出場は難しかったでしょう。
 このままでは、2018年も厳しいシーズンになるのではないか…と思われたまま、オフに入りました。



 そこへさらに、補強という要素が加わってきました。
 以前アップした表を掲載すると。

 高橋と同ポジションの選手で退団したのは、羽生とアランダのみ。
 しかし、2人ともシーズン終盤はベンチにも入っておらず、構想外となっていた状況でした。


 そして、補強面では。

 ロドリゲスとエベルトは書かれていませんが、その他は変わっていません。
 高橋と同じ中盤には茶島や小島などといった即戦力と思われる中堅選手たちが加入し、昨年終盤以上に厳しい状況に立たされました。
 昨シーズン右肩下がりで出場機会を失っていった高橋としては、悩ましいオフだったと言えるのではないでしょうか。


 高橋の場合、昨シーズン前半に試合に出れていたからこそ、出場機会が欲しいと考えたところもあったのかもしれません。
 そして、レンタル先の山口としても、まとまった出場時間がある高橋だったからこそ評価もしやすく、受け入れやすい状況にあったのではないでしょうか。
 高卒2年目の高橋なら費用もさほど掛からずに、レンタルで補強が出来たことになるのではないかと思います。



 ジェフとしては今年が勝負の年と考えて、J1昇格に向けて即戦力の補強をしたということなのかもしれません。
 そう考えると、高橋のレンタル移籍は仕方ないとも言えるのでしょうか。
 しかし、これによって、また自チームで若手を育てられないケースが続くことになります。


 「J1昇格のため即戦力を補強するので、若手育成で苦労するのも仕方がない」という考え方は一見納得できなくもないですが、これだけ長年J1昇格を目指して失敗し続けていると、その言い訳も通用するのか…という疑問が生まれてきます。
 高橋にも戻ってきてほしいとは思いますが、今オフに補強したライバルたちは中堅世代で、これから長くジェフに在籍するかもしれない。
 今オフにも浦田、仲村といったユース生え抜きの選手が退団となってしまいましたが、浦田と仲村もプロ入り2年目からレンタル移籍から転々として退団となっています。



 結局、問われるのはクラブの中長期ビジョンを、どのように考えていくのかなのではないでしょうか。
 短期的にはエスナイデル監督で行けるところまで行くということなのでしょうが、それ以降どのようなクラブを目指していくのか。
 ちばぎんカップで柏との実力差を目の当たりにした直後だからこそ、余計に短期的な発想での即戦力補強だけでは厳しいのではないか…とも思ってしまいます。


 高橋の移籍先である山口の構成を見ていくと、今オフにパサータイプの小塚が退団し甲府に移籍しています。
 しかし、長崎の丸岡、徳島の大崎を、東京Vからは高木大輔を補強。
 元ジェフの健太郎やジェフアカデミー出身の鳥養もいて三好や高柳も残っており、それなりに中盤の選手は集まっているようにも思います。



 そのため高橋にとって決して簡単なチャレンジにはならないのかもしれませんが、楽に活躍できてもあまり意味はないのかもしれません。
 山口には先ほど名前を上げた健太郎や鳥養だけでなく、元ジェフの福元も在籍しており、浦和からオナイウもレンタルで加入しています。
 監督にも元ジェフコーチの霜田氏が就任しましたし、ジェフ色が強くなってきましたね。


 そのためジェフとしても、気になるチームの1つということになるのではないでしょうか。
 高橋に関してはジェフに戻ってきてほしい気持ちもありますが、ジェフの現在の選手構成などを考えると、現実的には「縁があったら戻ってきてもられば…」くらいの状況でしょうか。
 ともかく、まずは山口で頑張ってほしいですね。