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堅守速攻というベースを持つ松本山雅

 ロシアW杯も盛り上がってきましたが、明日のジェフは松本との対戦です。
 今季の松本は、開幕戦から第6節まで勝ち星なし。
 かなり厳しいスタートとなりました。


 しかし、松本は一昨年や昨年も、シーズン前半は苦戦。
 それでも後半から巻き返して、上位進出を果たしています。
 今シーズンも開幕直後こそ苦戦したものの、現在は8勝7分4敗で5位につけています。



 一時的に苦戦しても立ち直れるのは、チームのベースがしっかりとしていて、戻るべき形があるからではないでしょうか。
 今年もフィジカル重視で、堅守速攻のサッカーが基本となっている印象です。
 そこからの伸び代に苦労しているところもあるのかもしれませんが、根本的な部分でやるべきことが明確になっているのが、松本の強さなのだろうと思います。


 今季は反町監督を続投した上で、強化スタッフを交代しチームに新たな風を取り入れようとしているようです。
 それもあってか、今季は前線選手が多い編成になっている印象です。
 現在は3-6-1で前線の候補には、高崎、山本、工藤、セルジーニョなどに加えて、永井、中美、前田直輝、前田大然と多くの選手が控えています。


 高さのある選手もいれば、スピードのある選手もいて、テクニックのある選手も控えている。
 ここ2戦は永井を1トップに前田直輝、前田大然を2シャドーに起用しています。
 3人とも守備で相手を追える上に、スピードあるカウンターも狙える選手となっています。



 前節大分戦でも、狙い通りのカウンターから前田直輝がゴールを決めて先制。
 しかし、今季はCBでの起用が増えている岩間が、22分に1発退場。
 そこから失点が重なり、1-4で敗戦となってしまいました。


 この大敗がジェフ戦でも尾を引く形となるのか。
 また橋内も負傷中で岩間も出場停止ということで、怪我明けの浦田がCBに入ることになるのではないかと思いますが、3バックの連携なども気になるところです。
 また、セルジーニョも現在は負傷中とのことです。



 元ジェフのパウリーニョは、今季もここまでレギュラーポジションでプレー。
 昨年、一昨年はジェフからのレンタルということでジェフ戦には出場できなかったため、久々にジェフと対戦することになりますね。
 今年は愛媛から加入した藤田が守備で貢献しているので、良い関係を築けているようにも思います。


 対するジェフは、なかなかチームのベースが作れていない印象です。
 愛媛戦でのジェフは、確かに前には行けていたかもしれない。
 しかし、前への姿勢は見せられてもそれで裏を取られていては、信頼しうるチームのベースとまではならないと思います。



 これは昨年も同じで、前からハイプレスにはいくけれども、ハマりきらずに中盤や裏を取られていた。
 その結果、夏場以降に大きく苦戦。
 結局、引いて守る形にシフトしたわけですから、昨年のハイプレスもチームのベースとして確立したとは言えない内容だったと思います。


 松本戦ではアウェイゲームですし、相手は前に出てきてくれた方が戦いやすいチームなのではないかと思います。
 それに加えてここ最近のジェフの戦い方も考えると、愛媛戦ほど前には出て行かないかもしれませんね。
 そうなれば、また違うサッカーが求められるかもしれません。



 状況や相手によって戦い方を変える必要性もあると思いますが、すべてを頻繁に変えていてはチームの軸が確立していかない。
 「ここだけは譲れない」というものを作っていくことが、大事なのだと思います。
 それが出来ていないとチームは徐々に悩み始めて、迷子状態になってしまいますね。


 チームのベースが作れないのは、今年に限らず長年のジェフの課題でもあると思います。
 例えば日本代表なら他国との対戦が基本となるため、日本人選手の強みと弱みを考えて、そこから方向性を決めるべきだという発想も出来るでしょう。
 ただ、同じ国のクラブとの対戦が基本となるクラブチームの場合はそうはいかず、一から自分たちの強みを作っていかなければいけない。



 だからこそ、GMを中心としたフロントが確固たる決意を持って、「こういったクラブを作るんだ」というビジョンが必要なのでしょう。
 そして、それに沿った監督選びをしていく…という順番だと思います。
 そのあたりに強みを作れないことが、今のジェフの大きな悩みですね。


 とはいえ、短期的に見れば、1試合1試合に集中して頑張って行くしかない。
 昨年も松本戦はアウェイでは1-3で敗れているものの、ホームでは5-1で大勝していますし、チャンスは十分にあるでしょう。
 松本のジェフ対策も気になるところではありますが、まずはジェフがどのような戦い方で試合に臨むのかを明確にした上で、良い試合をしてほしいと思います。