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新潟の決定力に助けられ2-1で勝利

 新潟があと3,4点取ってもおかしくないような試合で、ジェフは立ち上がりこそ良かったものの、あとは本当に良いところなく課題ばかりが目立った試合でした。
 しかし、相手の決定力不足に助けられていると、相手のパスミスから得点しまさかの勝利。
 これでジェフは2連勝とはいえ勢いを感じるような試合ではなかったですし、ジェフよりも新潟が決めきれなかったことがすべてだったように思います。
■新潟ペースも同点で折り返し
 前節久々の勝利を遂げたジェフですが、またメンバーを変えてきました。
 真希、鳥海、為田、指宿がスタメンに入り、清武、ラリベイが控えに回って、溝渕、エベルトはメンバー外に。
 ベンチにはゲリア、サリーナスが入り、増嶋が控えから外れました。


 新潟はここ最近スタメンが固定化されており、この日も矢野と田中達也のベテラン2トップでスタート。
 ボランチに小川を入れた、4-4-2になっています。
 サブにはFC東京からレンタル加入した梶山が入っています。



 キックオフ直後、ジェフのチャンス。
 中盤の右サイドで得たスローインを指宿が頭で裏へ繋ぐと、船山が相手DFと入れ替わる形で抜け出します。
 船山はシュートを選択しますが、GKアレックス・ムラーリャがセーブ。


 そして、6分にジェフが先制。
 左サイドで為田が仕掛けてセンタリングを上げると、原がクリアしきれずこぼれてファーへ。
 船山が拾って、フリーでシュートを放ち1-0に。



 しかし、その直後に新潟が同点。
 中盤からのバックパスを受けた右SB安田がダイレクトで裏へ蹴ると、田中達也が右サイドを抜け出します。
 中央へ折り返すと、飛び込んだ矢野が足元で合わせて1-1に。


 16分にも新潟のチャンス。
 左サイド後方で得たFKを高木が蹴ると、渡邊泰基が頭で飛び込みます。
 しかし、ここはロドリゲスが横っ飛びでセーブ。



 立ち上りは、ジェフが勢いを持って前への姿勢を見せていきました。
 しかし、失点後はジェフの勢いが落ち着いていき、新潟が攻め込む時間が目立っていきました。
 ジェフはボールを持っても相手のプレスに苦しんで高い位置まで持ち込めず、徐々に新潟がリズムを掴んでいきます。


 23分にも新潟の攻撃。
 安田からのスルーパスを受けた田中達也が、右サイドでセンタリング。
 矢野が頭で合わせますが、バーの上を超えます。



 32分にも新潟の決定機。
 戸嶋、矢野などが中央で繋いだところから安田が裏へのパスを供給し、高木が裏へ抜け出してシュートを放ちますがロドリゲスがセーブ。
 そのこぼれ球を田中達也が拾ってシュートを放ちますが、ロドリゲスの正面で終ります。


 35分にも新潟のチャンス。
 右サイドからのCKを高木が蹴ると、ニアに小川が飛び込みます。
 足元で合わせますが、バーの上を超えてゴールならず。


 その後も、新潟のプレスに苦しむ時間の長かったジェフ。
 しかし、新潟も決定力に欠き、何とか1-1で折り返します。
■新潟が幾度となくチャンスを逃しジェフの勝利
 後半に入っても新潟ペースは変わらず、49分にも新潟のチャンス。
 後方からのサイドチェンジから、戸嶋がボールを受けて乾へ仕掛けてセンタリング。
 矢野が前を取ってヘディングシュートを放ちますが、枠を捉えきれず。


 52分にも新潟の決定機。
 新潟が後方でジェフのプレスを交わしたところから、縦にパスを出すと田中達也がワンタッチで落とし、中盤からパスを受けた戸嶋が抜け出します。
 戸嶋のセンタリングをファーでフリーになった矢野が頭で合わせますが、ポスト直撃でゴールならず。



 一方的な流れとなったジェフは55分、指宿に代えてラリベイを投入。
 さらに57分、工藤に代えて矢田を投入。
 60分、真希のセンタリングのこぼれ球を茶島が拾って狙いますが、シュートは大きく外れます。


 63分、新潟のチャンス。
 加藤が右サイドで粘って縦にパスを出すと、戸嶋がキープして田中達也が受けて中央へ。
 後方から飛び出してきた高木がフリーでシュートを放ちますが、ロドリゲスの正面。



 64分、新潟は田中達也を下げて、渡邉新太を投入。
 71分には新潟が中盤で奪って決定機を作りかけますが、矢野のパスは渡邉新太に合わず。
 その直後には、高木に代えて渡邊凌磨を投入。 


 76分にも新潟のチャンス。
 新潟が左サイド後方でボールを奪い、パスをゆっくりと繋いでいくと、ジェフの守備はプレスにも行けず戻りも出来ず、3対2の数的不利な状況に。
 しかし、渡邊凌磨はジェフのDFに当たって得点ならず。



 80分、ジェフは熊谷が負傷交代し勇人を投入。
 まったくいいところのなかったジェフですが、84分にジェフが得点。
 新潟が中盤後方でのパスミスをし、為田が受けるとそのまま仕掛けてシュートを決めて2-1に。


 その直後、新潟は小川に代えて河田を投入し、戸嶋がボランチ、渡邉新太が右サイドに回って、川田が前線へ。
 88分にはジェフのチャンス。
 相手のパスミスを為田が受けてそのまま持ち上がり、ラリベイがパスを受けてシュートを放ちますが、GKがセーブ。


 後半ATにも、新潟の決定機。
 左サイドで得たCKを安田が蹴ると、広瀬が頭で合わせますが、茶島がカバー。
 試合終盤は後方を固めたジェフが逃げ切り、2-1の勝利となりました。
■相手のミスに救われての勝利
 ジェフとしては試合内容としては、非常に悪い展開だったと思います。
 新潟がいつ追加点を決めてもおかしくないような状況でしたし、攻撃面でも課題が目立つ試合でした。
 勝てたことは良かったものの、前節甲府戦で調子の良かった工藤も含めて良さが出せなかったという問題は、今後に響く可能性もあるのかもしれません。



 前節のジェフは2-1で勝利し、内容も悪くなかったと思います。
 しかし、為田も試合後に「今日は(最近に比べて涼しい)気候的にも僕らのゲームだった」と話しているように、やはり今のジェフは気候が涼しく選手たちが走れることが大前提となっているように思います。
 それによって切り替えの部分で相手を上回ることによって、主導権を握るサッカーになっている印象です。


 しかし、選手たちが走れず切り替えの部分で勝てなくなると、リトリートした守備も出来ないし、じっくりとしたポゼッションで崩せるわけでもないので一気に苦戦してしまう。
 新潟は気温が高かったようですしアウェイということもあって、走力で相手を上回れなかったのでしょう。
 そういった試合になると、今のジェフは次の手立てが一切なくなってしまいますね。



 また、4バックのチームはやはり苦手な印象で、新潟は2トップがCBとアンカーを追いながら、前線でプレッシャーをかける。
 そこからサイドに追いやって、ボールを奪うというサッカーをしてきました。
 シンプルなプレッシングで珍しいことはやっていないと思うのですが、これだけでジェフのビルドアップは遮断されてしまった印象です。


 さらに攻撃においては、田中達也や戸嶋がジェフの左サイドを裏を狙って走る。
 新潟は右SBの安田やボランチなど、後方からも裏へパスを出せる選手が多い。
 ジェフはそこへのプレスがハマっていないので結果的に純粋なDFとの競争になりますが、ジェフの守備陣はスピードがあるわけではないのでどんどん裏を取られてしまいました。



 特に酷かったのが、76分の新潟の攻撃シーン。
 左サイド後方で新潟がボールを奪うと、ジェフの選手たちはプレスには行ききれず。
 新潟はシンプルにパスを繋いでいくと、簡単に3対2の数的不利を作られてしまいました。


 展開としては、甲府戦での1失点目と同じだと思います。
 あの時もジェフの左サイド前方ボールを奪われるとパス数本で簡単にプレスをいなされて、ハーフウェイラインからフリーでシュートまで持ち込まれてしまいました。
 今回も相手が強引なシュートを選択した結果救われましたが、守備の内容としては同じような状態だったと思います。



 特に新潟戦でのこの時間帯のジェフは足が止まっていて、明らかにプレスに行けていない状況だったにもかかわらず、前への気持ちだけは緩めずに簡単に裏を取られていました。
 ハイプレス・ハイラインを継続したいという気持ちだけはあったとしても、あまりにも無策な状況だったように思います。
 足が動かないのに前への意識だけは変えず、裏のスペースも埋められていないのですから、そこからやられても当然といった状況だったと思います。


 結果的にジェフはノーガードの状況で攻撃も作れず、後は新潟のミス待ちというような試合展開でした。
 しかし、新潟はことごとく決定機を外し続けた上に、為田へプレゼントパスまで供給。
 ジェフがミスを待った結果、本当に相手が攻守にミスをしてくれて勝てた試合だったということになるのではないでしょうか。



 勝てたとはいえジェフとしては、課題が山積みな試合だったと思いますし、しっかりと気を引き締めて考えていかなければいけないように思います。
 まだまだ夏の暑さは続くのでしょうし、プレスがハマらない時にどう戦うのかに関しては、特に真剣に考えていかなければいけないのではないでしょうか。
 「行けるところまで行く」という戦い方をいつまでも続けていては、今回のような試合が続きチームとしての進歩も期待できないように思います。


 それにしても、新潟はあれだけ決定機を作りながら勝ち切れないというのは、ショックが大きいのではないでしょうか。
 これが勝てていないチームの流れなのか。
 ジェフも勝てたとはいえ内容に関しては十分ショックを受けても不思議ではない出来栄えだったようには思いますし、今の課題をしっかりと見つめて次に進んでほしいところではないかと思います。