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パスワークの構築に差を感じ0-2で敗戦

 岐阜とジェフ、どちらもポゼッションするチームということもあって、結果的に差が明確に出てしまったかなと思います。
 同じパスを繋ぐ傾向ではあっても、岐阜の方がパスワークで崩す形をチームとして作れていた。
 その分で敗れた試合と言えるのかもしれません。


 守備に関してもジェフは相手の中盤をどう捉えるのかはっきりせず、混乱していたところがあったように思います。
 岐阜も個々の守備能力には課題があり、ジェフも個人技では勝っていたと思うのですが、そこを有効に使えず。
 結局、1点も取れずに0-2で敗れてしまいました。
■岐阜のパスワークに崩され0-1で折り返し
 前節大分に敗れたジェフは指宿、エベルトがメンバー外で、為田、鳥海がスタメンに戻り、船山の1トップに。
 また、下平、町田が控えに回って、乾、茶島がスタメン。
 ベンチには勇人が復帰しました。


 前節松本戦と引き分けた岐阜は同じ11人。
 元ジェフの竹田がスタメンを継続しています。
 ジェフ戦で2年連続ゴールを決めている永島は、オーバートレーニング症候群を発症し離脱中となっています。



 4分、ジェフの攻撃。
 左サイドから矢田が蹴ると、乾がニアでヘディングシュート。
 しかし、GKビクトルがキャッチ。


 13分にはジェフのチャンス。
 為田が斜めに持ち上がって船山に繋ぐと、ワンタッチで右サイドに展開。
 茶島が受けてシュートを放ちますが、サイドネットの外。



 セットプレーからジェフが攻め込むも、お互いに慎重な立ち上がり。
 ジェフは4-1-4-1の布陣でしたがアウェイということもあってか、前節・前々節ほどのプレスをかけず。
 岐阜もセーフティに長いボールを蹴ることが多く、前から丁寧にプレスをかけていった印象でした。


 21分には岐阜のチャンス。
 右サイドの田中がライアンとの大きな1-2で抜け出すと、フリーな状況でクロス。
 これを風間が頭で合わせますが、枠を捉えきれず。



 前半中頃は動きの少ない状況でしたが、35分に岐阜がジェフを崩して先制。
 左サイドからのパスワークに逆サイドの田中が顔を出して受けると、宮本に落とします。
 風間が右サイドに繋ぐと、フリーになったライアンがシュートを放ちゴール。


 ここからは岐阜の流れとなり、その直後にも岐阜の攻撃。
 阿部のクロスから混戦状態になり、ライアンがゴール前で粘ると、宮本が受けてミドルシュート
 しかし、ここはGK大野がセーブ。


 45分にも岐阜の攻撃。
 右サイドでのパスワークで阿部のパスに風間が抜け出して、グラウンダーの鋭いクロスを放ちます。
 これにライアンが飛び込みますが、鳥海がカバーして対応し、0-1で折り返します。
ボランチエリアを空けて0-2で敗戦
 47分、ジェフの攻撃。
 乾から裏へのボールに、船山が左サイドで抜け出すと中央へ供給。
 小島が飛び込みますが合わせきれず。


 61分、ジェフは為田に代えて町田を投入し、そのまま左SHに入りました。
 67分、ジェフの決定機。
 右サイドで大きなパスを受けた茶島が縦に仕掛けて中央へ供給すると、船山が足元で合わせますが、ポストの右を逸れます。



 70分にもジェフの攻撃。
 ゴール前の右サイドで得たFKを矢田が直接狙いますが、ポストの右を逸れます。
 その直後には矢田に代えてラリベイを投入し、船山とラリベイの4-4-2に近い形になりました。


 しかし、73分にジェフが失点。
 中盤での競り合いからライアンへの浮き球の出されると、ジェフのボランチは前に出ていてバイタルエリアに誰もいない状況となり、風間がそこで前を向いて受けます。
 そこに鳥海が出ていきますが、その裏を取られる形でライアンにパスを出されて、そのまま失点。



 75分、岐阜の風間が負傷し中島を投入。
 84分にもライアンが痛めて難波を起用。
 85分、ジェフはゲリアを下げて工藤を投入し、茶島が右SBに移って工藤が右SHに入りました。


 その後はジェフがボールを持つ時間が長くなるものの、シュートまで持ち込めない展開に。
 後半AT、岐阜は三島に代えて石川を投入。
 失点後は攻撃の形すら作れないまま、点を取れないまま0-2で敗れました。
■攻守に課題を改善できていない印象
 冒頭でも話したようにどちらもボールを持つチームではありますが、パスワークで崩す形において岐阜の方が明確な狙いを持っていたと思います。
 岐阜はサイドでボールを繋いでいると、中央や逆サイドから選手が顔を出してくる。
 そして、そこにボールを繋ぐとワンタッチで縦へと展開して、裏を取るという攻撃を効果的に作れていました。


 大木監督らしいパスワークといった印象で、連動してその形が出来ていました。
 チームとして同じ狙いを持てていた印象でそれによって攻撃に厚みを感じましたし、選手たちが迷わずにプレーすることが出来ていたと思います。
 そこがジェフとの大きな差ではないでしょうか。



 岐阜も残留争いをしていることもあってか、以前よりはビルドアップ時に長いボールが多く、セーフティに戦っている印象もありました。
 特にジェフのSB裏を狙うロングボールが多く、ここでならボールを失っても怖くないという判断だったのではないでしょうか。
 それでもここぞという時にはしっかりと選手が絡んで崩しに行く形が作れていたと思いますし、パスワークにおいては見事だったと思います。


 一方で岐阜も守備には不安があって、特にSBのところは狙い目だったようにも思います。
 しかし、ジェフは個人での仕掛け頼りになっていた印象で、そこで厚みのある攻撃が作れなかった。
 岐阜と比べるとチームとしての狙いが感じられず、即興で攻撃を作っている印象を受けてしまいました。



 ジェフは守備においても課題が多く、相手が中央や逆サイドから顔を出してきた時にどのように対応するのか。
 1失点目のように選手に食いついて行ってしまうことで、逆サイドをポッカリと空けたり。
 熊谷が外に出て行って、バイタルエリアにコースが出来たり…という問題を感じました。


 また、2失点目も中盤での競り合いに対して、熊谷が前に出て行ってしまい、ボランチ不在の状況になっていました。
 鳥海が前に出て行かざるを得なくなった結果、ライアンが空いてしまうという展開で、お粗末な守備だったと思います。
 1ボランチに戻したはいいいものの、なぜ1ボランチを変えざるを得なかったのか、ボランチ付近の修正が全く感じられませんね。



 結局のところポゼッションからの攻撃も改善できず、守備においての不安も解消されず。
 岐阜も残留争いをしているような状況で、決してそこまで強い相手ではなかったはずです。
 もちろんその分モチベーションは高かったのかもしれませんが、そこまでの気迫も感じなかったようにも思います。


 それでもジェフは勝てなかった。
 結果的に残留争いをしているチームに、チーム力としての明確な差を感じてしまったわけですから、非常に残念な試合だったと思います。
 残り3試合も同じような展開となってしまうのでしょうか…。