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今季加入したクレーベがジェフ初ゴール

 今季ポルトガルエストリルから加入したクレーベが、ジェフが加入後初ゴールを決めました。
 堀米の退場で1人少なくなり、4-4-1の1トップを務めていたアランと、ハーフタイムで交代して途中出場。
 50分にFKのこぼれ球を拾った田坂がシュートを放ち、GK山田が弾いたところをクレーベが頭で押し込んでいます。

 ゴールに関しては完全にフリーな状況でしたし、こぼれ球を押し込んだ展開ということでさほど難しいものではなかったと思います。
 しかし、第3節になってクレーベのコンディションが上がってきている印象で、攻守に運動量が増しているように見えました。
 クレーベの状態が上がってきたことは、山口戦において数少ない収穫だったのではないでしょうか。


 前を向いてボールを受けるプレーは決して多くはなかったと思うクレーベですが、競り合いにおいての体の強さは十分に見せてくれたと思います。
 また、188cmの長身ということで、前線での存在感がある選手ですね。
 シュートに持ち込むパターンやゴール前でのプレーに関してはまだ見てみたいところもあると思いますが、今後への期待を感じることが出来ました。

 守備に関しても、これまでの試合よりは足を動かして貢献していたと思います。
 ただ、局面での相手への寄せ方や、ボールへの反応スピードなどはもう少しなのかなとも感じました。
 またこの日は1人少なくなってしまったこともあって、1トップが相手ボランチまで戻って欲しい場面が何度かありましたが、そこに関しては遅れることが多かった印象です。


 山口戦でのクレーベは、ポストプレーで貢献していた印象が強かったように思います。
 ジェフが1人少なくなってしまったこともあって、まずはクレーベに当てて何とかしたいという狙いが明確になったことで、いつも以上に1トップにボールを集める展開が増えたのではないでしょうか。
 さらに4-4-1ということで1トップ周辺に味方選手がいないことによって、逆に1トップへのパスコースが増えた部分もあったのかもしれません。

 クレーベは足の長さと身体の強さを活かして、背を向けて相手の圧力に耐えて、ボールをキープするタイプのポストプレーヤーではないかと思います。
 それによって、前線でタメを作ることが出来る。
 足元の技術に関しても、そこそこあるタイプなのではないでしょうか。


 ただ、相手を背負っている状況でボールが来ると、まずは一度足元でしっかりとおさめてキープしようとするため、次への展開が若干遅れがちになる傾向も感じました。
 それによってここまでの試合では、複数人に囲まれてボールを奪われてしまったり、ボールを落とせずにズルズルとサイドや後方に押し込まれてしまう場面が目立っています。
 日本人DFは寄せが早いのが特徴でもあると思うので、そこが課題になる可能性もあるのかもしれません。

 今後対戦する相手チームもそこを狙ってくる可能性は十分にあり得るでしょうし、それにクレーベが対応できるのか。
 そして、ジェフとしては素早くクレーベにフォローすることで、相手に囲まれる前に次へと繋げるかがポイントとなるのではないでしょうか。
 ただ、山口戦こそ緊急事態になったこともあって、結果的にクレーベにボールを預ける展開が多くなりましたが、これまではポストプレーからの攻撃が少ないチームだっただけに、今後の試合でどうなるかは予測しづらいところがあります。


 クレーベと比較すると、やはりラリベイはポストプレーの判断が素早く、技術力もあってパターンも多かった印象です。
 うまく相手をいなすことが出来た上に視野も広くて、ヘディングでのポストプレーも正確でした。
 後ろの目がついているのではないかと感じるワンタッチでのスルーパスもありましたし、ラリベイのポストプレーだけでチャンスを作れてしまったところもあったと思います。

 改めて2017年終盤の引いて守ってカウンターは、ロングボール一本で攻撃の芽を作ってくれていたラリベイの存在が大きかったのだろうと感じます。
 しかし、クレーベには高さや強さなどラリベイにはない良さもあるのではないかと思いますし、そこをチームとしてうまく使えるようになるか。
 1人でのチャンスメイクや打開が出来るタイプではないのではないかと思いますし、周りとの関係が重要になってくるのではないでしょうか。


 山口戦では相手の守備が甘いこともあって、クレーベが楽にやれていたところもあったと思います。
 特に後半の山口は足が止まっていて、ジェフの選手が前線から下がるとDFが誰もついてこなかった上、1ボランチの時間が長かったために、中盤の選手も反応できていなかった。
 結果的にクレーベが相手の間でフリーになって、ボールを受けることが出来ていた印象です。

 ただ、他のチーム相手では、そう簡単にはやらせてくれないかもしれません。
 クレーベだけでなくアランや堀米など攻撃陣のタレントは多いですから、どのように前線の選手たちを活かしていくのか。
 そこまでの攻撃の構成も含めて、チームとしての連度を高めていかなければいけないのではないかと思います。