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令和時代にクラブとチームは変革できるのか

 2019年4月30日で平成が終わって、令和時代が幕開けしました。
 令和時代のジェフは、どのような歩みを進めるのでしょうか。

 平成のジェフを振り返るといっても、Jリーグがスタートしたのが平成5年ですから、そのままクラブの歴史を振り返ることになってしまいます。
 それでもあえて強引にまとめると、古河&臨海のジェフ市原時代とJR&フクアリジェフ千葉時代の2つに、大きく分かれるのではないでしょうか。
 また、古河&臨海時代の後半は、祖母井GMによる東欧路線での成功もクラブの歴史を語る上で欠かせないでしょう。


 古河&臨海時代はお金もなくサポーターも少なかったですが、育成には成功し輝かしい成績も収めました。
 JR&フクアリ時代になってからは予算も増えて人気も高まり、特にフクアリ初期は一気にスタジアムのユニフォーム着用率が高まっていったことも印象的でした。
 しかし、成績面でいえば大きく低迷しており、浮上のきっかけすらつかめていません。

 「ジェフは設立当初から弱いのだから…」という意見も聞きますが、古河&臨海時代時代はJリーグ開幕当初の浮き沈みを除けば、育成面から成功していった印象です。
 それによって、「今は厳しくても将来的には花開くんだ」という希望があったと思います。
 現在はそういった希望すら見えず光の見えない長いトンネルに迷い込んでしまった上、トップカテゴリーからも落ちてしまったわけですから、あの頃の状況とは大きく異なると思います。


 JR&フクアリ体制になってからのチームは、一度も成功らしい成功を遂げられていないことになります。
 何十年も後にジェフの歴史を振り返るとしたら、この体制は暗黒時代だったと言われてしまうのでしょうか。
 エポックメイキングとなる、何かしらの大きな変化が必要なのかもしれません。

 もちろんJRやフクアリに感謝する部分もたくさんあるとはいえ、一方でこれほどまでに長く低迷を続け将来への希望も感じられない状況であることを考えると、クラブ運営においてどこか問題があると言わざるを得ないと思います。
 「社長がころころ変わる状況を考えれば仕方がない」とか「JRにはお金をもらっているのだから文句は言えない」などといった言い方はいくらでもいえるでしょうが、どのクラブも何かしらの悩みはあってそれを乗り越えて成功・失敗を繰り広げているわけですから、言い訳を言っていてはキリがないでしょう。
 ジェフよりも規模が小さく環境面で恵まれていなくてもジェフより上の順位にいるクラブは多数あることを考えると、今の状況には納得できず総合的な運営能力に問題があると言わざるを得ないと思います。

 これだけ失敗が続いていることを考えると小手先の変化や修正ではなく、クラブの体制や運営方法、メンタリティなどを大きく変える必要性があるのかもしれません。
 令和時代にクラブとして、新時代の幕開けを迎えることができるのか。
 クラブ体力においても長らく続く低迷でじりじりと後退し、J1を含むライバルチームとの差も開きつつあるように思いますし、早期の変革が求められるのかもしれません。


 だいぶ暗い話になってしまいましたが、それがジェフの現状ということでまずはそれを真摯に受け止めて、その上で這い上がっていくことが大事なのではないでしょうか。
 さて、令和初戦、ジェフはアウェイで甲府と対戦します。
 現在の甲府は5勝5分1敗で4位と、上位争いをしています。

 今年の甲府は2017年に大宮で6か月間指揮を執り、昨年はヘッドコーチだった伊藤彰監督が昇格。
 もともとウタカやバホスといった強力なFWが在籍していたところに、ドゥドゥや佐藤洸一も加入してかなり前線が豊富な陣営となっています。
 しかし、それにしても、前に補強を固めすぎではないか…という印象もありました。


 この選手構成でどういったサッカーをするのかと気になっていましたが、開幕戦からシンプルに5ー4ー1で後方を固めてロングカウンターでFW陣を走らせるサッカーをしているイメージです。
 1トップでプレーしていたウタカも前年よりコンディションがよさそうで、左シャドーのドゥドゥのスピードも驚異的。
 ボールを奪ったらすぐにウタカを見る攻撃と守備陣の素早い帰陣で、開幕戦から第8節まで負けなしと好調なスタートを切っていました。

 しかし、第9節水戸戦で、初めてウタカ、ドゥドゥ、バホスの1トップ2シャドーを試すと1-2で初黒星。
 水戸のプレスに押し込まれた形で、さすがに全体的に下がりすぎていた印象です。
 そのため、前節愛媛戦、前々節京都戦では佐藤洸一を1トップにおいて中央からプレスをかけ、ウタカを右シャドーでスタメン起用しています。

 そこからはプレスだけでなくポゼッションへの意識も高まった印象があり、ウタカがサイドでポストになる展開からのパスワークも見られ、大きな展開で逆サイドを走らせる展開も作っていました。
 ただ、基本的にはウタカ、ドゥドゥの守備はそこまで安定感がなく、リトリートからのカウンターメインのチームと言えるのではないでしょうか。
 それでも京都には1ー0、愛媛にも1-1と、ここ2試合も負けていません。


 一方のジェフは、4試合で2分2敗。
 前節も0ー0で終えたとはいえ、何度もピンチを作られましたし、決して良い試合ではなかったと思います。
 相手にもう少しでも決定力があれば、負けていた試合だったのではないでしょうか。

 気になるのはここ数戦、同じような試合内容で劣勢な展開になっているということ。
 守備では何とか粘るものの、攻撃が作れず流れを掴み切れずに、ピンチを迎えてしまう。
 遅攻もカウンターも作れずにチャンスが少なく、ここ4試合で1ゴールしかあげられていません。


 これではさすがに堅守を目指すとしても、勝点を伸ばすのは厳しいように思います。
 チームにおいても、どこかで変革期を迎えなければいけないのではないでしょうか。
 せめて1つでも流れの中で攻撃の形が明確に見られればいいのですが、現状だとセットプレーが一番可能性が高い攻撃になっているように思います。

 シーズン途中の交代が行われたことを考慮すれば成績は二の次で、まずは良いチームを作ってほしいと考えていました。
 ただ、19位という順位を考えるとこのままでは降格争いというものも見えてきていますから、さすがにそれは避けなければいけないように思います。
 まだ降格という点においては焦る時期ではないとはいえ、決して良い状況ではないことも事実だと思いますので、それを受け止めた上での戦いというが求められるのではないでしょうか。