開幕戦途中からアランと山下が出場

 開幕戦となった琉球戦では、アランと山下が途中出場を果たしました。
 アラン、山下ともにちばぎんカップではベンチ入りできていなかっただけに、スタメン起用されたゲリアに次いで意外な人選となったのではないでしょうか。

 琉球戦は開始早々にゴールが決まるという珍しい展開もあったとはいえ、今年は過去数年よりも守備の時間が長くなりそうだということは見えてきたと思います。
 守備の時間が長くなるのであれば、攻撃が得意な選手よりも守備が得意な選手を起用した方が理にかなっているはず。
 その筆頭がスタメンで起用されている左SB安田で、開幕戦でも地味に守備で効いていた印象です。


 しかし、他のポジションを見ると、守備の得意な選手は少ない。
 そこで守備固めも含めて、ハードワークの出来るアランと山下が、途中出場したという流れになったのではないでしょうか。
 特にアランは79分に右SHで出場すると、積極的にプレスをかけて守備に貢献していたと思います。

 山下は後半ATから出場したため、何とも言えない状況でした。
 ただ、前への意識は感じる動きも見せていましたし、開幕戦で起用されたということは評価も高いのでしょう。
 尹監督は開幕戦でもスタメンで川又、ゲリア、アランなどを起用しており、大柄な選手が好きなのではないかと思いますから、184cmの山下も今後重宝されるかもしれません。


 とはいえ、一方で尹監督は、SHに何でもできる万能な選手を求めているのではないかと思います。
 パスワークも必要とされている印象ですし、縦への仕掛けやクロスも期待し、守備もできるSHが理想なのではないでしょうか。
 そう考えていくと、SHへの要求は大きなものになると思います。

 堀米も開幕戦では守備を頑張っていたとはいえ、フィジカルは弱いので局面でのコンタクトには不安が残った。
 また、開幕戦では後半ATまで出場できましたが、当初は79分に交代予定だったようですし、やはりスタミナには課題がある。
 クロスやプレースキックに関しては質が高く尹監督にとって重要な存在となりそうですが、"タフネス"の部分では物足りなさがあるかもしれません。


 米倉も開幕戦では守備一辺倒の展開になったため、結果的にSHでありながらSBのようにプレーになったと思います。
 そのため中盤的な仕事はあまり必要となりませんでしたが、パスを繋ぐ、守備をするといった細かな仕事が課題だと思います。
 見た目以上に不器用な選手だと思いますから、SHでどこまでチームを作る仕事などを実施できるのか。

 そう考えていくと、ちばぎんカップでスタメン出場した田坂が最も万能なSHで、タイプ的には本来尹監督が求めるSH像に近いのかもしれません。
 しかし、田坂も35歳の大ベテランということで、活動量や前への勢いといった部分などにおいては足りない部分があったという評価なのでしょうか
 また、単純にクレーベと川又を前線に配置するのであれば、2人を活かすためにクロスからの攻撃が重要ということもあって、米倉と堀米の組み合わせになったということなのかもしれません。


 いずれにせよ、SH選びは悩ましい問題になるのかもしれませんね。
 米倉や堀米も守備面や運動量においては不安があり、そういった点ではアランや山下の方が期待できるかもしれない。
 しかし、守備だけでもダメなのだろうなと思います。

 FWに関しても守備に不安の残るクレーベと川又を起用していますし、攻撃面での一芸なども考えてメンバーを選んでいるように思います。
 むしろ守備だけならアラン、山下、船山、田坂、工藤などの方が計算できるかもしれませんが、これらのメンバーは開幕戦ではスタメンに選ばれていません。
 守備においては、組織で戦えばいいということなのか…。


 ただ、守備的なサッカーに限らずですが、組織を構築するためには、最低限の能力が必要になってくる。
 実際、あの4-4-2では完全に組織を構築できたと言えるのかというと微妙なところがありますし、2トップも含めて全員がある程度守備をこなせることが組織構築の上でも必要となってくると思います。
 もしかしたら、尹監督が率いた鳥栖C大阪では攻撃も守備もこなせる選手が多かったからため、そういった悩みは少なかったのかもしれません。

 しかし、今のジェフは一芸に秀でていても万能な選手は少ない印象があるだけに、苦労する部分も出てくるのではないかと思います。
 そうなってくると、うまく選手をやりくりして戦っていくことが大事なのかもしれません。
 アランや山下のような選手も、重要な存在となってくるかもしれませんね。