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前半から新潟対策がはまって2-0の勝利

 前半からジェフの守備がはまった印象でした。
 ビルドアップ時の新潟は、両SBが中に絞ってSHが外に出るスタイル。
 その相手SBにジェフのSHがつくことで、中盤の4枚が絞ることになる。

 それによって、ジェフの課題でもある中盤の間のスペースが埋められ、結果的に中を取られることが少なくなった。
 新潟は中にパスを出せず、外に張る左右SHにパスを出したところで、ジェフのSBが前にガツンと潰しに行く。
 これによって、ボールを奪え流れを掴んでいったように思います。


 後半に入ってからは新潟は左右SHのポジションを変え、右SHに回った逆足の堀米悠斗が中に絞るようになった。
 その分、右SB田上が外に出て、アランも外に付いていかなければいけなくなった。
 これによって、ジェフの中盤4枚が広がって、後半中頃は中盤の守備が空いてピンチを作られてしまいました。

 しかし、その時間を耐えてカウンターで追加点を奪えたことによって、勝利をものにできた試合といえるのではないでしょうか。
 その後、新潟は3バックに変更するわけですが、後半からの4バックは捕まえにくい状況でしたので、悪手だったようにも思いますね。
 さらに前節のジェフは後半から足が止まってしまいましたが、この日は後半も大きく失速することなく、集中力を保って戦えたことも大きかったと思います。

■動き少なく0-0で前半を折り返し

 前節松本に勝利したジェフは工藤がメンバー外となり、船山がスタメン復帰しました。
 それ以外のメンバーは変わりなし。

 渡邉新太、 ゴンサロ・ゴンザレスが長期離脱中の新潟は、GK小島が11月1日の東京V戦で、福田が11月8日の北九州戦で、新井とロメロ・フランクが前節磐田戦で負傷。
 新井、ロメロ・フランク、大本、矢村に代わって、出場停止明けの田上、堀米悠斗 、本間、鄭大世がスタメンに入り、堀米が左SHに。
 ベンチには田中達也などが入っています。


 この日もジェフは積極的にプレスをかけて行き、新潟がそれを掻い潜ろうという展開。
 19分、新潟の攻撃。
 左からのCKを高木が蹴ると、ファーでマウロが折り返し、ゴール前の田上が足元でシュートを放ちますが、鳥海がブロック。

 22分にはジェフの攻撃。
 右サイドから堀米が船山とワンツーで侵入し、ミドルシュート
 しかし、GK藤田の正面。


 31分にもジェフの攻撃。
 堀米の展開から、左サイドで安田がクロス。
 アラン、クレーベなどが飛び込みますが、合わせきれず。

 新潟はパスワークで間を通そうという狙いが感じられますが、無理につなごうとしてミスをする展開。
 ジェフも良いプレスでボールを奪いますが、そこから先が作れず。
 お互いにシュート機会は少なく、スコアレスで折り返します。

■後半から2点を奪いジェフが勝利

 46分にはジェフのチャンス。
 高い位置で田口がボールを奪い、堀米が落として、クレーベが狙いますが、GK藤田がセーブ。

 このプレーで得たCK。
 堀米が蹴ると、こぼれたところを中盤で拾った高橋がボレーシュート
 しかし、枠はとらえきれず。


 52分には新潟の攻撃。
 左サイドからのCKを本間が小さく繋ぐと、中島が持ち込んでそのままミドルシュート
 しかし、ゴールの左を逸れます。

 55分、ジェフが先制。
 中盤左で得たFKを堀米が蹴ると、こぼれたところを新井が落としてアランがシュート。
 これが決まって1-0。


 58分、新潟は堀米を下げて矢村を投入し、矢村が鄭大世と2トップになり、トップ下の高木が右SHに。
 60分にもジェフのチャンス。
 後方からのクリアにクレーベが競って、アランが抜け出しシュートを放ちますが、GK藤田がセーブ。

 63分、ジェフは堀米を下げて米倉を投入。
 66分には新潟のチャンス。
 島田からのパスを受け、本間とのパス交換で中央を抜け出した中島がシュートを放ちますが、GK新井がセーブ。

 その直後にも新潟の攻撃。
 島田からのパスを田口の横で受けた中島が、前線へスルーパス
 鄭大世が左で抜け出してマイナスのクロスを上げると、本間が受けてシュートを放ちますが、鳥海にあたってゴールならず。


 75分、新潟は高木、早川を下げて大本、荻原を投入し、田上がCBに入り、3-5-2に変更。
 80分、ジェフが追加点。
 カウンターから米倉がスルーパスを出すと、クレーベが抜け出しGKもかわしてゴール。

 82分、ジェフは船山、高橋、アランを下げて、川又、熊谷、見木を投入。
 続いて85分、クレーベを降ろしてチャンを投入。
 5バックになりました。


 86分、新潟の決定機。
 中島からのパスに、本間が抜け出してクロス。
 荻原が頭で合わせますが、ポスト直撃。

 その直後、新潟は中島を下げて田中達也を投入し、中島が1ボランチに。
 92分、新潟の攻撃。
 ロングボールを鄭大世が落とし、荻原がカットインからシュートを放ちますが、GK新井がキャッチ。

 95分にも新潟のチャンス。
 左サイドからのCKを島田が蹴ると、ニアでこぼれてファーで舞行龍がフリーで合わせますが、ゲリアがブロック。
 ジェフは最後まで集中力を切らさず、2-0で勝利しました。

■相手対策をしたことでジェフの課題も埋められた試合

 冒頭で説明したとおり、ジェフのプレスがうまくはまった試合だったと思います。
 本来の新潟はSBが中に絞ってSHがサイドに開くことによって、ワイドに選手を配置しておきながら、相手を広げて中でもパスワークを狙うチームだと思います。
 しかし、ジェフは相手SHに対してSBがつくことを明確にしたことによって、SHは中央に絞る守備に専念でき、中盤中央を固めることができた。


 ジェフは中盤中央にスペースが出来がちな課題があるだけに、結果的に相手に合わせることによって、その課題を埋めることができたのではないかと思います。
 それを裏付けるように、後半から相手の右SB田上が外に出てアランがそれに対応しようとすると、中盤中央が空いてきてしまった。
 その時間帯に追加点を取れたので良かったですが、あの時間帯の守備には課題も残ったと思います。

 それでも前半からの流れもあるし、セットプレーから1点を奪えていた。
 新潟も離脱者が多く動きも重そうで、逆にジェフは動けていた印象もありました。
 そのあたりが勝因といえるでしょうか。


 こうやって、相手の良さを消す守備が毎回できるようであればよいなとも思うのですが、現状だとうまくはまる試合とそうでない試合がはっきりしている印象もあります。
 ある程度スカウティングを重視している印象はあるのですが、対策を実現できるほどの強さはないということなのか。
 いずれにせよ、今節は新潟対策がうまく言った試合といえるのではないでしょうか。

 しかし、ジェフは10月に前に出た裏を取られて水戸に1-5で敗れてから、一度はバランス重視で戦おうとしていた印象でしたが、再び前への姿勢を高めていきました。
 その後、山形に1-5で敗れるわけですが、そこからここまでの2試合は前への姿勢を弱めていません。
 結局はこのプレッシングサッカーが、尹監督のやりたいサッカーということでよいのでしょうか…?


 気温も下がってきて選手が動けるようになったこともあって、前へ行けるようになったことも大きいのでしょう。
 それにしても開幕戦や中断明け直後は、がっつり引いて守るサッカーを展開していただけに、どちらが理想の形なのか戸惑うところもあります。
 それによって、来季の準備も大きく異なるでしょうから、残り試合の戦い方も含めて気になるところですね。

 これでジェフは2連勝ということになりますが、連勝は9月以来となります。
 シーズン終盤に帳尻合わせをしていくことが多いジェフですが、今年もここから調子を上げていくのでしょうか。