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堅守速攻で4位を走る甲府とホームで対戦

 新型コロナウィルスによる中断の影響で、5連戦が当たり前に行われてきた今年のJ2ですが、その5連戦も今週末がラスト。
 ジェフはホームフクアリで、甲府と対戦します。
 甲府戦後の3連戦で今シーズンが終了となりますが、この3連戦はアウェイ、アウェイ、ホームの日程ですので、ホームゲームも甲府戦含めて残り2試合となりますね。 


 今年も甲府は、堅守速攻が基本のチーム。
 守備時は5バックでラインコントロールを重視しつつ粘り強く守り、ボールを奪って素早いカウンターを狙う。
 ただ、シーズン途中までは守備時に押し込まれることも多く、成績も伸び悩んでいました。

 しかし、ドゥドゥを1トップで起用し始めた10月から、安定して勝ち星を稼げるようになっていった印象です。
 機動力のあるドゥドゥが入ることによって、守備でもドゥドゥがある程度コースを消して、2シャドーがそれにあわせて連動し、プレスに行けるようになった。
 これによって、簡単に押し込まれることが減ったのではないかと思います。


 さらに攻撃でもドゥドゥが縦に抜け、自らも得点を狙うことによって、前線に動きができて停滞感がなくなり、チームとしての攻撃の意図も明確になったように思います。
 また、縦に鋭いカウンターが仕掛けられるようになって、相手チームも前に出ていきづらくなり、結果的に守備面も助けることになっているのではないでしょうか。
 ドゥドゥはここまで9ゴールと、チーム内での得点王にもなっています。

 しかし、そのエース・ドゥドゥが11月21日の磐田戦で負傷し、その直後にシャドーでレギュラーだった泉澤も離脱。
 すると、その磐田戦から3試合連続で引き分け。
 前節は山口に2-0で勝利したものの、昇格に向けて痛い足踏みだったように思います。


 現在の甲府は、15勝16分6敗の勝点61で4位。
 昇格圏の2位福岡との勝点差は13ですが、11月15日の愛媛戦が相手選手の新型コロナ発症のため延期となっており、他チームより1試合多い状況です。
 残り5試合あるため昇格の可能性が残されていますが、福岡が大きく転ばなければ届かない数字であるため簡単ではないでしょう。

 しかし、それでも昨年も5位、今年も現在4位という結果は立派な数字だと思います。
 対するジェフは、現在13勝7分18敗で14位。
 残り4試合ですから、今年の負け越しが決まっています。


 ジェフとしては甲府のようなチームを目指していたというか、尹監督に期待するのはこういったサッカーだったのではないかと思っていたのですが、少し予想とは違う状況になっている気がします。
 甲府は粘り強く守備をして相手にボールを持たせておいて、ファーストプレスが決まれば周りが付いていく組織的な守備を実施している印象です。
 そして、奪えばスピードのある選手を中心に、素早くカウンターを狙っていく。

 もちろん甲府にも悩みや課題はあるでしょうし、伊藤監督も2年目ということで、今年の大宮や山口などと同様に遅攻時はよりパスを繋いで崩そうという意図も感じます。
 それもあってラファエルやハーフナー・マイクなどを補強したのかもしれませんが、運動量が足りず停滞感が生まれて完璧にはフィットしきれず、パスワークの向上ももう1つといった印象でした。
 しかし、甲府の場合はカウンターの芽は残っていただけに、この順位に収まっているという部分があるのではないでしょうか。


 ジェフとの比較だと特に総失点の差が大きく、甲府が総失点36でJ2で4番目に少ないのに対して、ジェフは総失点49で14番目の成績となっています。
 総得点は甲府が47で、ジェフが44と大差ないことを考えれば、やはり守備が大きな違いとなっていると言えるでしょう。
 もちろん攻撃的なサッカーを目指すのであれば別ですが、東京V戦でも磐田戦でもチャンスは少なかったですし、やはり守備をより強化することが必要なのではないでしょうか。

 また、ジェフは新型コロナの影響も懸念されます。
 ただ、東京V戦でメンバー外となった選手で、主軸と言えるのは安田とゲリアくらいでしょう。
 出場停止だった見木、小島、矢田なども戦力ではありましたが、スタメンを固定化されていたわけではないですし、チャンも最近はスタメンから離れていました。


 しかし、ここから感染者はもちろん、濃厚接触者も2週間の隔離となるはずですから、東京V戦だけ乗り切ったからよいというわけではない。
 戦力ダウンは今後に響いてくる可能性もありますから、より賢く戦っていかなければいけないのかもしれませんね。
 幸いにして来週は週の中日の試合はなく、今年の残り試合も4戦のみですから、何とか乗り切ってほしいと思います。

 むしろシーズン終盤ですし、選手を一部入れ替えざるを得なくなったことで、チームにとっても選手個々によっても来年以降のアピールとなるようにうまく利用していってほしいと思います。
 また、前節の東京Vとはスタイルがまったく異なるジェフですが、甲府とは似通ったスタイルだと思いますし、その中で何が足りなくて何がやれるのかを明確にしてほしいところですね。
 その上で来季に向けての良い準備にしてほしいところだと思います。