キャンプも進んでいますが、昨年の選手のパフォーマンスに関する感想を述べていきたいと思います。
今年はやらなくていいかなとも思いましたが、昨年を振り返った上で新シーズンに入った方が様々な説明もしやすいでしょうし、個人的な記録という意味も込めて、開幕までにジェフに残った選手を振り返っていきます。
まずはGK新井章太に関して。
昨年川崎からジェフに加入した新井は、押しも押されぬ正守護神としてプレー。
新型コロナウイルスの影響により超過密日程となった昨シーズンにおいて、全試合フル出場という快挙を達成しました。
夏場に明確なターンオーバーを敷いたジェフの中で新井だけは固定化されており、尹監督から大きな信頼を受けていたことが感じられましたし、昨年J2全体でも全試合フル出場を果たしたのは新井と群馬CB岡村の2人のみでした。
昨年の新井は開幕当初から、安定感のあるポジショニングや正確なGK技術で活躍。
ファインセーブを何度も見せて、チームに大いに貢献しました。
昨年のジェフMVPといって過言ではないでしょう。
また、前方へのロングキックが多い戦術もあって、GKのロングキックも要求されることが多かったですが、こちらでも落ち着いたプレーを見せていたと思います。
2020年のJ2ベストイレブンを上げた際にも話したように、昨年はテクニックのある新世代のGKが多く出てきた年で、そういった選手たちと比べると飛び抜けたキックがあるわけではなかったですが、大きく外れることも少なかったと思います。
攻守にチームに貢献していたと言えるのではないでしょうか。
新井のプレーを見ていると、やはりGKはジェフのウィークポイントだったと思います。
エスナイデル監督体制でGKの飛び出しがやたらと評価されてしまったところがありますが、やはりGKの本質は安定したプレー。
それをベースにした上で、前にも飛び出せるか、攻撃面でも貢献できるかだと思いますし、派手な飛び出しばかりが評価されている時点で、どこかチームとしておかしかったのではないでしょうか。
ただ、昨年の新井もシーズン途中からは、さすがに疲れが出た部分があったのかなと思います。
シーズン序盤のようなファインセーブは少なくなっていきましたし、ポジショニング修正や反応が鈍くなっているのではないかと感じる部分もありました。
昨年序盤は非常に好調で後半からが本来のプレーなのか、それとも後半は疲れによって若干パフォーマンスが落ちたのか、オフを挟んだ今年の序盤にどれだけのプレーを見せてくれるかが、能力を見定める上で重要なのかもしれません。
一方で、新井はピッチ内外で、他選手を叱咤する姿勢も見せています。
SNSでのサポとの絡み方などに関しては若干不安に感じることもありましたが、ジェフは昔から静かな選手が多いので、怒ることができる選手が少ないことが課題だと思います。
その点でも、新井の存在は貴重なのではないでしょうか。
今年のキャプテンでもよいのではないかと思ったのですが、キャプテンはGK以外が良いという発想の監督もいるため、新井ではなかったのかもしれません。
それでも、今年も昨年同様にピッチ内外でチームを引っ張ってほしい存在だと思います。
新井を中心に、チームの意識も変わっていくといいですね。
