東京オリンピックも始まって、天皇杯川崎戦もだいぶ前の試合だったように思えてしまいます。
しかし、せっかく川崎と戦えた試合ですし、オリンピック中断明けの試合まで時間もあるので、少しずつ振り返っていきたいと思います。
川崎戦では、53分に見木が先制ゴールを決めています。
ゴールシーンを振り返ると、左サイドに流れていたサウダーニャが縦に走り込み、サイド奥までボールを持ち込みます。
そこで相手に囲まれてしまいますが、何とか粘って後方の見木へとつなぎます。
見木はゴール前にいた船山にパスを繋ぐと、船山が相手を背負ってキープ。
そこからパスを出して走り込んでいった、見木が船山の落としを受けてシュートを放ち、ゴールとなっています。
試合を中継をしていたスポーツライブ+の計測によると、ジェフはこれが3本目のシュート。
川崎はそこまでシュート8本を打つ展開だっただけに、ジェフとしてはチャンス一発を見事にものにした形と言えるでしょう。
角度のないエリアからのシュートでしたが、相手DFの股を抜く形でゴールを決めています。
この際に相手選手にボールが当たって、シュートの軌道が変わったことも大きかったのではないでしょうか。
運も味方につけたとも言えるのかもしれませんが、見木が冷静に決めたゴールだったと思います。
見木は秋田戦、金沢戦とゴールを決めていますので、これでリーグ戦から続けて公式戦3試合連続でゴールをマークしています。
ただ、4試合連続ゴールを決めた5月の頃に比べると、見木の動きはそこまで好調ではないのかなとも思います。
ゴール以外の絡みは少ないですし、川崎戦でもボールロストしているシーンがありました。
ただ、むしろ好調ではない時期にどれだけチームに貢献できるかが、その選手の価値を見定める上で大事なのではないかとも思います。
レギュラー選手が絶好調時に活躍できるのは当たり前ですし、そうではない時こそ真価を問われるのではないでしょうか。
そういった点で、この3試合連続ゴールは、見木にとって大きいものなのかもしれませんね。
また、見木のゴールに繋がった船山の落としも、素晴らしかったと思います。
うまくゴール前で動き出して見木からのパスを引き出した上で、相手との壁を作ってボールをキープ。
そこから冷静に落としたことによって、相手選手1人を引き付け見木の前のスペースを空けたことになります。
ここ最近の船山はこういったボールの引き出しと、ポストプレーで大きく貢献しているように思います。
さらに裏への飛び出しなどもあり、シャドーの位置からFWに近いタスクをこなすことで、前線から離れがちなサウダーニャの穴をうまく埋めている印象です。
見木も前線でプレーしていくのであれば、こういった船山の動きも盗んでいきたいところかもしれませんね。
また、このプレーはサウダーニャが流れてゴール前が空いたところで、サウダーニャや見木などがサイドから中央へ走り込んでいます。
これは0トップ的な攻撃の展開と言えるでしょうし、サウダーニャを1トップで使っていくのであれば、もっとこういった形が作っていくことが理想なのかもしれませんね。
そのためにはよりパスワークからの攻撃を確実に作っていきたいところではないかと思いますので、チームとしてはそこが課題ということになるのでしょうか。
見木としては川崎相手に活躍したということで、よりJ1への個人昇格が見えてきた状況と言えるのでしょうか。
もともと強化指定選手の頃から光るものがある選手でしたし、J2クラブでのプレーはステップの段階と言えるのかもしれません。
ただ、J1でプレーするためにはゴールという結果はもちろんですが、先ほど話したFW的な動きか、中盤でのボールさばきや守備などでももっとコンスタントに貢献できるようになりたいところではないかと思いますし、シーズン後半にどこまで成長していくのか楽しみですね。