金沢戦に続き相手左SBからチャンスを作られPKを取られた川崎戦

 連戦だったため、深く取り上げられなかった7月17日(土)の金沢戦では、20分に相手のパスワークから決定機を作られています。
 左SB渡邊から斜めの楔のパスを出され、そこから丹羽、ホドルフォなどがテンポよく繋いで、杉浦が裏を取りクロスを上げられます。
 それに対して逆サイドから走り込んできた嶋田がフリーでシュートを放ちますが、GK新井のファインセーブで失点を免れています。

 7月21日の川崎戦でも左SB登里が中盤中央に侵入していき、スルーパスを出されてPKを取られて失点しています。

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 川崎は後方で右から左にパスを繋ぎ、左SB登里がハーフウェイライン付近でボールを受けます。
 そこから長い距離を持ち上がって、船山の後ろを取り前方にスルーパス
 これに橘田が反応し飛び出したところを、小林が倒してしまいPKとなってしまいました。

 PKの判定が出た瞬間は驚きましたが、リプレイを見返すと橘田は完全に小林の前を取っています。
 小林は相手を倒すつもりはなかったでしょうが、その状態で接触して倒れてしまうとPKになってしまいますね。
 前を取られた時点で、かなり厳しい状況だったと思います。


 その状況を作られてしまった大きな原因が、登里にフリーな状況で中盤からスルーパスを出されたことでしょう。
 登里は長い距離をフリーで持ち上がってきているわけですが、そこに誰も寄せていけなかった。
 パスの出所を抑えきれないと、相手のタイミングで攻撃を仕掛けられてしまいますから、小林の対応も難しくなってしまいます。

 守備の時間が長く攻め込まれたことに慣れてしまったこともあって、ここでは若干守備が甘くなってしまったのかなとも思います。
 あれだけ後方に人数がいると、誰かが守ってくれるという気の緩みも生まれがちなのかなといった印象も受けます。
 また、登里と対面した船山の疲労もあったのかもしれません。


 ただ、冒頭でも話した通り、金沢戦でも同じように相手の左SBから決定機を作られている。
 このことからも、やはりジェフのシャドー前方、相手からすれば後方SB付近が、ジェフのウィークポイントということになるのではないでしょうか。
 その他の試合でもこのエリアからチャンスを作られることが多いですし、相手が川崎だからやられたという問題だけではないと思います。

 相手SBが後方で構えた時に、プレスに行けず守備で先手を取れないことが多い。
 だからこそ、PKを与えたシーンでも登里が前を向いてしまい、そこから中盤に侵入されたのではないかと思います。
 金沢戦でも立ち上がりはプレスに行けていたからうまく戦えていましたが、そのプレスが緩んだ直後の20分に左SBからチャンスを作られています。


 ちなみに、川崎は後半から長谷川を投入し、左サイドのタッチライン際に張らせて、ジェフの5バックを広げる作戦を取ってきたのだと思います。
 それによって、5バックが外に開いてしまった。
 その間を橘田がうまく侵入してきたともいえるでしょうし、今後はこういった狙いをもって戦ってくるJ2のチームもあるかもしれません。

 ジェフは3バックが後方中央を固めて、サイドにスライドすることが少ない。
 3‐6‐1のシステムだと、シャドーが前にプレスに行って、それに合わせてWBも前についていき、サイド後方はCBがスライドすることも多いですが、ジェフの守備はゴール裏を固めることを重視するため、そういった動きが少ないですね。
 その分、3バックは中央の守備に専念されるから、解説などに褒められることも多い印象ですが、タスクが偏っている印象もあります。


 それでも失点は減っているだけに、現状のままであれば守備を大きく変えることはないのではないかと思います。
 5バックが後方を固めることを基本とした上で、細かな修正をしていくことになるでしょうか。
 ただ、5‐4‐1で引いて守る形をとる限りは、どうしても前方のエリアは空いて、そこから仕掛けられる回数が多くなってしまうように思いますね。

 対策は悩ましいですが、一般的に考えると例えばシャドーにより運動量があって、守備で頑張れる選手をいれるとか。
 ただ、船山は攻撃をカギを握っている選手だし、見木も得点を続けている上、守備的な2列目の選手は少ない印象があります。
 あるいは、勇気をもってもっと全体のラインを上げていくかですが、夏場の気温なども考えると、今以上に負担が増える選択は難しいのかもしれません。
 現状を踏まえて考えると、後方でいかに耐えるのかを微調整しながら、カウンターの質を高めていくというのが現実的なところでしょうか。