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過密日程の長崎相手にハイプレスからゴールを奪えるか

 ジェフの8月最終戦は明日28日(土)、ホームフクアリで長崎を迎え撃ちます。
 長崎は台風の影響で、8月9日(月)の金沢戦が延期。
 さらに14日(土)の山形戦も大雨の影響で延期しており、東京オリンピック中断明けから試合が中止となる状況が続いていました。

 その前の8月2日(火)には、3名の選手に新型コロナウィルスの陽性反応が出てたことが発表されています
 また、悪天候での試合延期に加えて、天皇杯も勝ち進んでいたため、18日(水)には天皇杯鹿島戦、22日(日)にはJ2秋田戦、25日(水)には延期分の金沢戦が行われ、28日(土)にジェフ戦と、過密日程になってしまっています。
 前節金沢戦ではエジカル・ジュニオ、米田、澤田、江川などがスタメンに復帰していますが、さすがに連戦による疲労も見受けられただけに影響が気になるところです。


 今年の長崎は吉田新監督でスタートしましたが、成績不振で5月上旬には解任となり、アカデミーディレクターの松田監督が就任。
 そこから一気に成績を伸ばしていき、監督交代からここまでの成績は9勝3分1敗。
 順位も一時は19位まで落ちていましたが、現在は7位にまで浮上し昇格圏内の2位京都まで勝点10差としています。

 松田監督らしくゾーンディフェンスを展開し、失点を大きく減らしていきました。
 そこまでは毎試合失点を続けていましたが、細かくポジション修正をし4‐4‐2のボックスを構成して、スペースを与えない組織を構築しています。
 そこからサイドにボールを追いやって、SHとSBで囲んでいく守備が中心となっている印象です。


 一方で攻撃においては縦に鋭いロングカウンターも狙ってきますが、遅攻時にはしっかりと最終ラインから中盤へと繋いでくるスタイル。
 ここが以前の松田監督とは若干異なるイメージもあるのですが、時代の変化なのか、選手層の差か、過去の良い部分を残そうという判断なのか…。
 ただ、ミドルエリアからアタッキングサードへの展開は速く、パスを散らして隙を探しつつ、最終的にはスペースに鋭いパスを供給していく狙いなのかなと思います。

 前節金沢戦でもゴールを決めた23歳の名倉は好調で、スピードある仕掛けから、決定的なプレーを狙ってきます。
 連戦中には共にJFAアカデミー福島出身の2年目植中と加藤聖も勢いのあるプレーを見せており、若い選手たちの奮闘も目立っています。
 他にもエジカル、澤田、毎熊などタレントが豊富なチームですから、個々での打開力にも注意しなければいけないと思います。


 対するジェフは、前節甲府戦でも新潟戦から始まったハイプレスを敢行。
 タイプの違う相手にも同じようにプレスをかけていったことを考えると、当面はこれで行くのかなと思います。
 甲府戦では若干新潟戦よりも疲労が早く出た印象もありますが、これを継続していけるのかどうかも気になりますね。

 また、長崎はビルドアップの形が過去対戦した2チームとは違って、4バックを中心に広くビルドアップを開始してくるのが基本。
 ジェフは1トップ2シャドーが一カ所に固まってプレスをかけていくだけに、うまく嵌められるのか。
 甲府戦ではその横から縦にパスを出されて裏を取られたシーンもありましたし、バランスの良いプレスが問われるのかもしれません。

 
 ここ2戦、ハイプレスからロングボールを蹴らせて、セカンドボールを奪う形はうまくいっていると思います。
 ただ、その分ジェフのボールポゼッション率は上がっていて、攻め込む時間帯が伸びていると思いっます。
 その結果、遅攻の質がより問われる展開が、増えているのではないでしょうか。

 それがここ数戦、攻めあぐねる状況が目立っている要因ではないかと思います。
 もともと引いて守る形でもロングカウンターがうまく作れていなかったですし、最終的にどうチームとしてゴールを狙っていくのか。
 サウダーニャが個人技で打開していた頃も、チームとしてうまくサウダーニャを活かしサポートする形を作れていたというよりは、単発で個人技が決まったという展開が多かったと思いますし、どういったイメージで攻撃を作っていくのかを明確にしたいところですね。

 長崎は前節も数人の選手が途中交代していましたし、コンディションももう1つだったようにも見えましたから、連戦の影響も出ている部分があるのではないかと思います。
 さらにジェフ戦はジェフのホームゲームですし、再び気温も上がってきています。
 付け入る隙はあるのではないかと思いますし、8月未勝利を凌ぐためにも意地を見せてほしいですね。