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左サイドに人数をかけてパスを回し熊谷がシュート

 先日の松本戦の26分。
 ジェフは左サイドからパスを繋いで侵入していき、熊谷がシュートを放つ惜しいシーンが作りました。
 
 図にすると、以下の通り。
 改めて松本の選手たちが、後方に多く集まっていることがわかりますね。

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 まず左サイドを見木が持ち上がって、末吉につなぐと図のように末吉はバックパスを選択。
 熊谷がワンタッチで斜め前に繋ぐと、見木が持ち上がって少しタメを作って、ヒールで落とします。
 熊谷が受け直して、高橋へ繋ぐと高橋はワンタッチで落として、最後は熊谷がシュートを放ちますが、相手DFにブロックされます。

 テンポの良いパスワークからのシュートで、良い攻撃が作れていたと思います。
 何よりも流れの中からペナルティエリア内で、シュートを放てたことが重要なことだと思います。
 この試合でのジェフは18本もシュートを放っていますが、13本もCKがありました。

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 それだけ流れの中でのシュートは少なかったですし、ペナルティエリア外からのミドルシュートも多い展開でした。

 この日の松本は、後方を5バックで固めて守る形をとっていました。
 以前のジェフもそれに近い守備をしていましたが、こういった守備をしている時は、ミドルシュートを放たれてもあまり怖くはない。
 人数がいる分シュートコースは狭くなりますし、むしろ相手にミドルシュートを打たせているような感覚すらあったと思います。


 上記のような攻撃パターンは、シーズン序盤にも見られていたと思います。
 あの頃も左サイドに人数を集めて、テンポよくショートパスを繋いでいく展開を狙っていました。
 当時も小林コーチが攻撃を見ていたという話がありましたので、今回もその流れでしょうか。

 シーズン序盤は4‐4‐2で左SH、左SB、FWの一角などに加えて、右SH福満も左サイドに流れてきました。
 今回も左シャドー、左WB、ボランチ、左CBなどが絡んでいます。
 スタートの立ち位置こそ違いますが、基本的なロジックは変わらないのでしょう。


 当時も現在も特徴的なのが、図のように左サイドで4角形のポジションを取ること。
 これによってゴールに遠い位置の選手、特にサイド後方のマークが緩くなる。
 今回なら熊谷がボールを持って前を向いており、そこから斜めへのパスとランニングを使って、ゴール前へ侵入していきました。

 ただ、これまでにも近いパスワークは展開していましたが、そこからゴール前まで入り込む形までは作り切れていなかった印象です。
 四角形の関係性を作っても、中にまでは入り切れず、ボックスの中に入れなかった。
 そのため、サイド後方で左CBがアーリークロスを上げるも跳ね返されるケースや、ミドルシュートを放って終わるケースが目立っていたように思います。


 しかし、今回はうまく見木がタメを作って、複数の選手を引き連れたこと。
 そして、高橋がさらに中央の位置でポイントになったことによって、深い位置まで熊谷が侵入できた。
 相手としてもジェフがかなりの人数をかけてきたことで、マークを捕まえきれなかったところもあったと思います。
 
 ただ、上記シーンはうまくいったものの、このパスワークでゴール前まで侵入する回数が少ないこと。
 さらに、かなりの人数をかけているだけに、その裏を取られないことが問題でしょうか。
 今後もこの形を目指していくのであれば、確実にゴール前でのシュート、そしてゴールという結果にまで持っていけるようにしたいところですね。