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安田のクロスからソロモンが今季3ゴール目を決める

 連戦で3試合が行われたジェフですが、3試合で一番嬉しかったのはソロモンがゴールを決めたことかもしれません。
 8月中旬からスタメン出場を続けているものの、ゴールから遠ざかっていたソロモンですが、先日の水戸戦で8月28日の長崎戦以来、約2か月半ぶりのゴールを決めたことになります。
 これが今季3ゴール目ということでサウダーニャ、鈴木大輔と並んで、ジェフ内3番目のゴール数となりました。

 水戸戦でのソロモンは全体的な動きも良さそうで、守備でも貢献していました。
 前半にも自由に動き回る水戸の伊藤がフリーで前を向きそうになったタイミングで、スッと戻って前に入ってコースを切っていましたし、守備センスを感じられるシーンがありました。
 出来れば常時前へのプレスもかけてほしいところではありますが、それをやってしまうと90分間持たないし、スピード面でも厳しいところがあるのかもしれません。


 見木がクロスに合わせて先制ゴールを決めたシーンでも、見木の前にソロモンがいたことで、マークがずれたところがあるのではないかと思います。
 今季序盤の水戸は住吉ジェラニレショーンがCBの軸でしたが広島に移籍してしまいましたし、鈴木喜丈はボランチがメインの選手で高さには不安があった。
 そのため、岡本を起用したところもあるのではないかと思うのですが、高さではソロモンに分があったように思います。

 55分に決まった2点目も、安田のクロスにソロモンがヘディングで合わせてゴールを決めたシーンでした。
 ただ、ここではソロモンが完全にフリーになって、ゴールを決めています。
 左サイドで安田がボールを奪ったプレーが起点となっており、そこからソロモンが受けて素早く安田に返したことで、相手の守備が整う前にシュートまで行けたことが良かったですね。


 ただし、それにしてもこのシーンでは水戸の守備に大きな隙が生まれてしまった印象で、誰もソロモンを見ていませんでした。
 そこまでの試合の流れを振り返ると、後半に入ってから水戸が攻撃する展開が続き、ジェフからすれば嫌な流れでした。
 しかし、51分過ぎに田口が転倒して治療を受け、試合の流れが途切れたことで、水戸の集中力が切れてしまったのではないかと思います。

 ゴールシーンに関しては安田のクロスも見事で、ソロモンの高さを活かす高いボールをゴール前に供給しています。
 Football LABによると、ソロモンはヘディングシュートの数値も敵陣空中戦の数値も、20点満点中20点という凄いデータになっています。

www.football-lab.jp

 それでもここまでゴール数が伸ばせなかったのは、本人の課題もあるでしょうが、クロスを上げる側にも問題があったのではないでしょうか。

 左WB末吉は一瞬のキレで相手をかわすことができ、左サイドを突破できる選手ですが、クロスの精度は課題となっています。
 逆に右WB福満はキックの精度は高い選手だと思いますが、スピードがあるタイプではないだけに、右サイドを縦に突破してクロスという展開はあまり多くない。
 中盤中央寄りに陣取ることも多く、それによって攻撃の変化をつけることはできていますが、純粋なクロッサーというか、サイドアタッカータイプではないでしょう。


 鋭いクロスを上げる米倉もクレーベとの相性はいまいちだったように、長身CFに合わせるクロスは意外と得意ではないようにも思えます。
 米倉のクロスはスペースに鋭いボールを上げて、そこに飛び込むタイプのFWの方があっているのでしょう。
 高さもあり前へ走り込むパワーのあるケンペスとは、ベストマッチだったのだろうと思います。

 一方で安田のクロスはシンプルながらも精度が高く、しっかりと巻いて落とすボールなだけに、長身FWにも合うのだと思います。
 ここ最近でも、クロッサーとしては一番期待できるように思います。
 水戸戦ではラストプレーでの相手のカウンターに対して、飛び込んでシュートブロックしていますし、攻守に活躍したことになります。


 ただ、安田も12月で34歳になるベテランということで、連戦は効かない印象もあります。
 途中出場だからこそ活躍出来ている部分も大きいのではないかと思いますし、サイドに関しては今季に続いて来季も補強ポイントになるのではないでしょうか。
 あとは小田の状況がどうなっているのかですが、練習試合には出ても公式戦ではベンチにも入っていませんし契約延長できなかったのか、尹監督の好みではなかったということなのかもしれません。

 ソロモンに関してはあまりゴール数が伸びていませんが、そもそもそこまでチャンスがあったのかというと疑問が残ります。
 良いクロスは上がってきていませんでしたし、足元でのシュートももう一歩切り込んで狙ってほしいと思うシーンはありましたが、本来は自ら切り込むタイプではないはず。
 もっと前への動き出しを見せてほしい印象もありますが、単純にソロモンの良さを活かす攻撃をしているというよりは、2列目を活かすサッカーになっているようにも思いますし、そこも踏まえて見てあげるべきではないかと思います。