2月28日(月)にジェフ選手3名が、新型コロナウィルス検査で陽性判定を受けたと発表になりました。
さらに、10名と多くの濃厚接触者も出ています。
ジェフは2月20日(日)にも選手1名に陽性者が、2月24日(木)にも選手1名に陽性者が発生。
これで2月下旬からの陽性者は合計5名、濃厚接触者は10名となりました。
うち1名は39度以上の熱が出たそうですから、症状や後遺症なども心配ですね。
選手の体調も気になりますが、隔離期間も悩ましいところで、状況によっては山形戦のメンバーが足りなくなってしまいます。
www.pref.chiba.lg.jp
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現在の規定だと、陽性者は発症翌日から10日間の隔離、かつ症状軽快後3日経過すること。
濃厚接触者は接触した翌日から、7日間の隔離となります。
無症状の陽性者は7日間の隔離で済みますが、今回は5人全員に症状が出ています。
また濃厚接触者が社会機能維持者、ようするにエッセンシャルワーカーの場合などは異なりますが、当然そこは関係ありません。
それより間違えてはいけないのは、陽性者の隔離は検査日ではなく発症日の翌日から計算すること。
例えば20日(日)に陽性反応が出た選手は19日(土)には発症し、24日(木)の陽性者も23日(水)に発症、28日(月)も2名は当日ですが、1名は27日(日)に発症しています。
このあたりを踏まえて、隔離期間をまとめて見ました。
わかりやすく発症日、および予測接触日から隔離期間を矢印で示したため、一日の誤差があります。
これが当たっていた場合、山形戦は多くの選手が欠けることになります。
ただし、ここでふと気になったのが、濃厚接触がいつ起きたのか。
濃厚接触は陽性者の発症2日前からが対象ですので、27日(日)ではなく、26日(土)か、25日(金)かもしれない。
さらに10人同時に接触したのか、バラバラなのかもわからないわけで、それによって隔離解除日も変わってきます。
また、陽性者も症状が改善しない場合は、10日間の隔離では終わらなくなりますし、症状によっては軽快しても復帰まで時間がかかるかもしれない。
そのため、あくまでも目安として見て欲しいところです。
なお、厚労省(PDF)によると、軽快とは解熱剤を使わず熱が下がり、呼吸器官が改善傾向にあることとのことです。
それでも強引にまとめると、先に陽性となった2名が軽快しなかった場合、陽性者5名と濃厚接触者10名の合計15人が山形戦で欠場に。
逆に濃厚接触者の接触日が25日(金)か26日(土)だった場合は山形戦に出場できますし、先の陽性者2人も復帰できる可能性はある。
そうなれば、山形戦は欠場者は3名だけで済むことになります。
ジェフの現在の選手数は、新外国人FWチアゴを含むと29人。
チアゴとダニエルはまだ合流できていないでしょうから、実質27人となります。
最少欠場者3名なら問題ないですが、最大欠場者15名だと12人しか計算できないですし、他に怪我人などが出ている可能性もあります。
JリーグのルールではGK1人を含む13人が必要で、13人未満の場合は試合中止となります。
琉球遠征中に濃厚接触者が出た場合、GK4人全員が帯同しているとは思いにくく、怪我などなければGKが0人になることは考えにくい。
そうは言っても多数の欠場者が出るのであれば、ジェフとしては中止してほしいという思いもあります。
しかし、Jリーグのコロナ対応ガイドラインには、「出来る限り公式戦を実施できるよう最大限努力する」ことが書かれています。
当たり前の話で、延期になれば来場できない観客も出てくるでしょうし、平日開催に代われば金銭的な損失もありえる。
また、DAZNやスポンサーなどにも影響を与えかねず、何より対戦相手に迷惑をかけてしまいます。
今回はジェフのホームですから、前の2つの理由はともかく、後ろ2つに関しては大問題となります。
例えば相手が現在好調だった場合は出来るだけ試合をしたいでしょうし、延期後の試合では相手の調子が落ちたり主力が欠ける可能性もある。
実際、山形は前節熊本に3‐0と快勝を遂げていますし、延期によって過密日程を強いることにもなります。
もちろん、お互い様なところもあって感染力の高い流行病が相手ですから仕方のないところもあるでしょうが、「仕方がない」で甘えないためにも選手13人という明確な基準を作っているのでしょう。
欠場者が多いし中止した方がいいのでは?とジェフ側が言っても、本来試合の延期は公平性に欠けることになる。
そのため、ジェフの意思で決められるものではなく、人数が足りるか否かという数字上の問題で機械的に判断されるということですね。
なお、試合中止となり代替日程が決まらない場合は、みなし試合で0‐3の敗戦となる可能性もありますが、まだ序盤ですからそこは気にしなくてもいいのかもしれません。
個人的に引っかかるのは、濃厚接触者が10名も出ていること。
他クラブも多くの感染者は出ていますし、現状で感染者が出るのは仕方がないことだと思いますが、これだけ濃厚接触者が出たクラブは他にないのではないでしょうか。
上記ガイドラインにも記載されている通り、例え陽性者が発症してもマスクをしているか、1m以上の距離を取っているか、15分未満の会話などで済ませていれば、濃厚接触とは判定されません。
単純にマスクさえしていれば問題なかったはずで、知人の医療従事者も「今はマスクを一瞬でも外したら感染すると思え」とドクターに言われたそうです。
それだけマスクが最後の砦となっていることが医学的にも認識されているはずですが、それをどこかで大勢が外してしまったのでしょうか。
ジェフは2020年末にも陽性者2名に対して、6名もの濃厚接触者を出してブログでも指摘しましたが、どこか甘い部分があるのかもしれませんし、そうなれば擁護しにくいところもあります。
試合中止の可能性がありファンやサポもやきもきする状況が続いていましたが、昨日山形戦の優先入場に関するリリースなどが出たため開催する方向なのでしょうか。
しかし、多数感染者が出た他クラブでは頻繁に情報公開をしていますし、もっとクラブからのアナウンスが欲しいところです。
陽性者の発表時に「今後の対応は関係各所と調整」と含みを持たせていただけにその後の情報が必要なはずですし、特にアウェイ遠征組などは気が気ではないのではないと思います。
一応、試合前ということで山形のチーム状況も軽く触れておくと、昨年4月から指揮を執るクラモフスキー監督が続投しスタイルを継続。
ただ、左右SBが偽SBのような動きをするようになり、守備時は4‐4‐2に近いですが、攻撃時はボランチ藤田も上がって2‐3‐4‐1のようなシステムになる。
昨年は片方だけが偽SB的な仕事をしていた時期もありましたが、より5レーンを使ったポジショナルサッカーへの意識が強まったようにも見えます。
プレス時にも中盤が積極的にサイドへと囲ってきますし、攻守に攻撃的なイメージを受けます。
第1節群馬戦は固さも見られましたが、第2節熊本戦では怪我人が徐々に戻ってきたこともあり3‐0で快勝。
綺麗な崩しを何度も作っており、この流れに乗り切ってシーズン序盤から勝ち点を稼げるかといったところではないでしょうか。
一方のジェフは前節琉球を相手に3トップ気味の5‐2‐3のプレスを実施し、守備からリズムを作っていきました。
パスサッカーの琉球だったからこそ、中央前よりに構えたプレスが機能したのではないかと思いますし、それが山形相手にも通用するか。
また、先制できればカウンターを狙える流れとなりますが、先に失点した場合にどう攻め込むのかにも注目ではないでしょうか。
とはいえ、まずは無事試合を行えるのか、どれだけの選手が出場できるのか。
選手が揃ったとしても万全の練習は出来なかったかもしれないですし、非常に難しい状況だと思います。
ただ、やるからにはしっかりと集中して、出来る限りのことを頑張ってほしいと思います。