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怪我人が多く出ているジェフ 大槻毅監督の群馬と風間兄弟対決

 ここ数戦、離脱者が多数出ているジェフですが、ここで一度整理しておきましょう。
 第1節岩手戦ではフルメンバーで戦ったジェフですが、第2節琉球戦を前にコロナ陽性者が2名出て4人が離脱。
 そして、第3節山形戦の前に、新たなコロナ陽性者3名と濃厚接触者10名が出ています。

 しかし、山形戦前のジェフ公式サイトでのプレビューでも書かれた通り、濃厚接触者の隔離は山形戦前日までだったため無事開催。
 ただ、その山形戦でも第2節琉球戦からさらに5人が離脱し、第1節岩手戦からは計9人が不在になりました。
 そのため、試合後の感想では濃厚接触の隔離によるコンディション不良か、怪我人が出てるのではないかとお話ししました。

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 それを経て、先週の第4節金沢戦となったわけですが、ここで復帰したのは田口のみ。
 濃厚接触者は隔離と言っても個人練習は可能となっていますし、隔離から1週間を空けてもまだコンディション不良が続くとは思いにくい。

 さらに、第4節金沢で復帰した田口は、第2節琉球戦からの離脱で濃厚接触者ではないはず。
 このことから、第4節金沢戦で濃厚接触によって離脱した選手は、いなかった可能性が高いと思います。
 ただし、第3節琉球戦は濃厚接触絡みで離脱した選手が、その後に負傷などして第4節金沢戦も欠場した可能性はゼロではないですが。


 それでもその可能性を差し引くと、今回のコロナ騒動において離脱したのは、最大でコロナ陽性者5人のみ。
 第3節琉球戦では9人、第4節金沢戦では8人が離脱しているわけで、コロナ陽性者以外は怪我などによる離脱ということになるはずです。
 それを裏付けるように、新井章太も金沢戦後に「怪我人が多く出ている」と発言していますし、離脱者の約半数が負傷によるものではないかと思われます。

 怪我人が出てしまう原因は、チームの管理問題なのか、個々のケアの問題なのか、運不運によるものなのか、何とも言えません。
 ただ、新井章太も「多く出ている」と認識しているわけですし、最低でも主力候補4人は一時負傷離脱しているわけですから、運不運だけの問題ではないかもしれません。
 少なくとも、ここ数戦多くの離脱者が出ているのはコロナが全ての原因ではなかったわけで、「コロナ憎し」だけでまとめられるものではないということになるでしょう。


 そんな中でのジェフの戦いぶりですが、第3節山形戦では5‐3‐1‐1で相手のアンカーとパスワークを潰し0‐0で引き分け。
 第4節金沢戦では、右サイド裏を積極的に突いて1‐0で勝利。
 戦力の厳しい中、2試合で勝点4を獲得しました。

 どちらも特徴としては、相手対策をしっかりと行って成果を残したことになるでしょう。
 多くの選手が欠けていたからこそ徹底して相手を分析し、今できることを優先してやったということではないでしょうか。
 むしろそちらの方が強いような気もします。


 ただ、一方で昨年終盤の好調期を支えた、左寄りのパスワークで相手を押し込み守備機会を減らす展開。
 また、積極的にプレスにいき、相手にクリアさせてボールを回収し、さらに攻め込む流れはなくなってしまいました。
 それらのスタイルが第1節岩手戦でうまくいかなかったことも、コロナ騒動でうやむやに終わった印象がなくもありません。

 今後は毎試合、相手対策を徹底して戦っていくサッカーとなって、それで勝点を稼いでいくことが出来るのか。
 それとも近々の試合では相手対策をしながら、また新たなスタイルを模索していくのか。
 5バックで後方を固める守備は当面変わらないとは思いますが、それだけで勝てるものでもないでしょうし、今後どうチームの舵を取っていくのか注目ですね。


 明後日対戦する群馬は、浦和でも指揮を執った大槻監督が就任。
 非常にコレクティブで、攻守に組織的なサッカーを展開をしています。
 真面目なサッカーを目指している印象で、全員が運動量豊富に走り回り、見ていて好感が持てるチームだと思います。

 昨年までの群馬は大前などを活かすため、バイタルエリアに縦パスを送って仕掛ける攻撃が特徴的でした。
 守備は4‐4‐2でシンプルに耐える形で、攻守にやることが明確なサッカーをしていたイメージはあります。
 しかし、大槻監督になってからは、よりチーム全体で共通意識を持って戦おうというサッカーになりつつある印象です。


 特に連動したプレスの作り方がうまく、無理に追いかけるのではなく、相手を追い込みつつチェイスに行くタイミグを図る守り方をしていると思います。
 フリーで縦パスを出させないことを重視しながら、チーム全体でサイドなどへと追いやっていく。
 そこからボールを奪えるとみたら、複数人で一気に追いかけていく守備で、相手を自由にさせない守備を構築しています。

 攻撃はボール奪取から、裏へ飛び出すカウンター狙いが印象的。
 しかし、遅攻時にも素早くダイレクトパスを繋ぐ意識が強く、人とボールを動かすサッカーを目指している印象で、斜めのパスも意図的に重視しているのかなと感じます。
 4‐4‐2が基本ですが、遅攻時には左SBが下がって3バックになる動きも特徴の1つですね。


 ここまで4試合での群馬の失点はわずかに1で、J2最少失点を誇っています。
 しかし、ゴール数もわずか1と金沢に並んで最少得点となっており、得点力不足が大きな悩みとなっていますね。
 総合成績は1勝2分1敗で、前節東京V戦で初失点初黒星を喫しています。

 また、前々節仙台戦で負傷交代した細貝が左足関節脱臼骨折で、全治6ヶ月の診断を受けています。
 前橋市出身の細貝は昨年後半に群馬に加入し、今年はキャプテンとしてチームを支えており、戦力としても大きな痛手だと思います。
 さらにその前の週には、内田も顔面骨骨折で離脱していた状況でした。

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 前節代わりにボランチに入ったのが風間宏希
 タイプは異なりますが、違った持ち味を出せる選手ですし、風間宏矢との兄弟対決も楽しみですね。
 風間宏矢も今季ここまで苦労していますが、何とかチーム内での立ち位置を見つけ出したいところ。


 ジェフが群馬戦でも相手対策をするのであれば、ある程度ロングボールを蹴って相手のプレスを回避する展開が予想されるでしょうか。
 個々の能力では勝るところがあると思いますし、高さとパワーで全体を押し込む形を狙うのかもしれません。
 ただ、当然群馬もそこは予想して試合に臨んでくるでしょう。

 一方、守備においては相手が積極的に裏を狙ってくるところがあるので、そこを気を付けたいところ。
 群馬はここまで1ゴールとは言えチャンスは作れており、決定力の問題でゴールを稼げていない印象もあるので、今後爆発する可能性もあるでしょう。
 前節金沢戦でもそうでしたが、パスの出しどころを抑えるのか、出る先を抑えるのか、中途半端な状況にならないことが大事ですね。