話は前後してしまうのですが、試合後のコメントで西久保が「後半から2ボランチにした」と話していますね。
私は2ボランチなのかなと思ってみていましたが、このコメントから前半は3ボランチだったことがわかります。
小島は攻撃時に前目右寄りに出てプレーすることが多かった印象でしたが、守備時はブワニカが右サイド後方に引く形でした。
確かに群馬が後方で回している時はブワニカが前目に位置していましたが、これは群馬の左SBが後方に残るビルドアップをしているからだと思っていました。
そのため攻撃時だけ小島が前に出てブワニカが中央気味による3‐4‐2‐1なのかなと思っていたのですが、この変則的なシステムによって逆に守備が混乱したところもあったのかもしれません。
さて、群馬戦では後半から小島に代わって田口が出場しただけでなく、ブワニカも下がって風間宏矢が45分間出場しました。
群馬は風間宏矢の兄である風間宏希がスタメンフル出場を果たしたので、兄弟対決が実現したことにもなります。
高木三兄弟も今年は全員J2で戦っていることになりますが、ピッチ上であいまみえることがあるのでしょうか。
昨日も話したように、田口の起用もあってボールを回せるようになったジェフは、後半から群馬を押し込んでいきました。
しかし、群馬もコンパクトな4×4のボックスで抵抗。
ジェフはその中をうまく取れず、攻略できずにいました。
その中でも風間宏矢は間を取って、変化を付けようとしていた印象です。
例えば、76分のシーン。
うまく田口が中盤で前を向いて縦パスをつなぐと、パスを受けた西久保はボックス内にいた風間宏矢へ。
風間宏矢がタメを作って落とし、西久保のミドルシュートを演出しています。
その後、逆サイドに繋いだジェフは、佐々木のクロスから西久保が落とし、風間宏矢が拾ってクロス。
ソロモンが体勢を崩しながらダイレクトで合わせますが、城和のブロックで止められています。
続く、86分のシーンでも田口が中盤から縦パスを出し、風間宏矢が前方で受けると少し下がって反転。
そこから前方に浮き球のパスを出し、ソロモンがヘディングで落とすと、見木がシュートを狙います。
しかし、前に出たGK櫛引のファインセーブに合っています。
どちらもハイライト映像で取り上げられていますね。
後半は攻め続けたジェフですが、チャンスらしいチャンスはこの2つだけだったのではないでしょうか。
どちらも田口と風間宏矢が絡んでおり、風間宏矢の攻撃センスも目立つ展開だったと思います。
後半から群馬は中盤のラインも下がっており、田口が前を向いてパスを出せるようになっていた。
それをボックス内で受けるのが、風間宏矢の役割となってことになります。
特に86分の反転してのラストパスなどは、見事だったと思います。
ただ、見方を変えると、風間宏矢にボールが入った時にサポートに行く選手が少ないので、1人で反転してパスを出すしかなかった。
76分のシーンでもキープはしていますが、他の選手が動き出していたわけではなく、結果的に西久保にパスを戻したことになります。
押し込んで縦パスを出せたとしても、そこに3人目、4人目の選手が絡めないところがジェフの課題で、攻撃面での組織力不足を感じる部分だと思います。
風間宏矢に関しては、第1節岩手戦でスタメン出場するもその試合で敗れると、第2節琉球戦では出場機会なし。
第3節以降は選手が多数離脱したにもかかわらず、スタメン復帰できていません。
第1節でプレスをかけられなかったジェフは守備に課題もある風間宏矢を外し、第2節でハイプレスを決行して勝利した経緯があります。
それにしてもこの状況でスタメン復帰できないのは意外で、それほど風間宏矢の守備面を問題視しているのでしょうか。
それも群馬戦での活躍で、また状況が変わるのかもしれません。
しかし、風間宏矢も群馬戦後半のように一方的にボールを持てる状況であれば輝くでしょうが、そうではないと苦労するかもしれませんし、今後のチームの舵取りも含めて見通しの難しいところがありますね。