当ブログはプロモーションを含みます

巻誠一郎「櫻川選手に入った時にもっと早くサポートに」

 本日は天皇杯2回戦が行われます。
 ジェフは金沢とフクアリでの対戦ですが、私は観戦に行けず中継もないので、試合を確認することが出来ません。
 この時世だからこそ、ネット中継などを実施してほしいところですが、天皇杯序盤は試合数も多いし難しいのでしょうか。

 ジェフはこの天皇杯に合わせて、U-18の桑原と新明をトップチームで登録
 怪我人も多いですし控え組中心で戦って、U-18の選手たちもベンチ入りさせるということでしょうか。
 連戦で気温も上がってきていますし、仕方のないところがありますね。


 さて、ブログでは先週行われた連戦に関して、取り上げていきます。
 話は前後してしまいますが、連戦初戦の熊本戦を振り返ると、前半は一進一退といった展開。
 後半は押し込みますが、1‐1の引き分けに終わっています。

 コンディションで上回り、プレスなどで押し込めば、長崎戦、水戸戦のように攻め込める。
 これは昨年後半の好調期にも感じられた展開で、やはりそこがこのチームの基礎となっている印象です。
 しかし、これから湿度の高い梅雨と高温になる夏が待っているわけで、毎試合押し込めるかどうかに関しては不安もあると思います。


 そうなってくると、押し込み切れない状況でいかに戦うか。 
 勢いは対応に見えた熊本戦前半の内容が、気になってくるところではあります。
 例えば24分のシーン。

 GK新井のゴールキックを中盤でジェフの選手が拾い、右サイドに流れた見木から、相手選手の間を取った鋭い縦パスが通ります。
 ソロモンは相手を背負いながらシュートに行きますが、GK佐藤優也に対応されて攻撃は終了。
 ソロモンの反転してのシュートはフィジカル的な強さやゴールへの意識を感じましたが、ゴールには至っていません。


 このシーンでも黄色いエリアで示したように、ジェフは4人がサイドに流れてパスワークを形成。
 しかし、その分見木からソロモンへの縦パスは遠くなり、黒いエリアのゴール前にも2人しかいなかったことになります。
 右サイド前方に流れたのは、その前に中央でパス交換に絡んでいた左ボランチ熊谷でしたし、見木も左シャドーだったわけですから、当然中央やゴール前は薄くなってしまいます。

 巻も一連のプレーに関して「櫻川選手に入った時に千葉の選手がもっと早くサポートに行ければビックチャンスになっていた」だろうと話していたように、前線へのサポート不足が課題として感じられた試合だったと思います。
 全体的に相手を押し込めばまだサポートにも行けるかもしれませんが、そうではない時にどう人数をかけるのか。
 サイドに多くの人数をかけてパスを回していく攻撃をしている分、ジレンマも感じることがありますね。


 もう1つ気になったのが、ゴール前の動きの質に関して。
 例えば熊本のゴールシーン。

 クロスに対して、ゴールを決めた高橋だけではなく、ニアには土信田が飛び込み、ファーには伊東、ミドルエリアでも三島が待ち受けていました。
 ゴール前にかけた人数もさることながら、1人1人の動きも被りが少なく流動的で、ジェフのDFは相手選手を捕まえにくい攻撃だったと思います。


 この連動した動きは決して偶発的なものではなく、その直前に行われた横浜FC戦では、キックオフ直後にゴールを決めているのですが、このシーンを振り返って見ると。

 ここでも似たように、ニアへ選手が飛び込んで、ファーの田辺がゴールを決めています。

 クロスのターゲットは異なりますが、クロスを上げるとなったら、必ずニアに誰がが飛び込んでいき、ファーでも他選手が待ち構える。
 こうすることによって、相手DF陣を左右に広げ、守備を分散してゴールを狙おうというチームとしての意思を明確に感じます。
 クロスに対して合わせる動きをしっかりと練習からやっていなければ、こうはならないと思います。


 それに比べるとジェフもサイド攻撃の意欲は高いのですが、クロスに対するゴール前の狙いがチームとして出来ていない印象です。
 水戸戦でもあれだけ攻勢に進めてはいましたが、クロスに関してはグラウンダー一辺倒で相手にも読まれているところがあるのではないでしょうか。
 ゴール前において、チームとして動いている印象が薄いように思います。

 今季初の2連勝を上げ勢いに乗っているからこそ、より細部を詰めていかなければいけない。
 ここから先にチームが進歩するのであれば、攻撃におけるゴール前の質と量だと思います。
 そこを変えていくことが出来るかどうかが、今後重要になっていくのではないでしょうか。