J2第29節終了時点で、ジェフは10勝8分10敗とイーブンな成績で、勝ち点38となっています。
昨年第29節終了時点でのジェフの成績は、9勝10分10敗で勝点37。
今年は甲府戦の延期があったため1試合消化数の少ない状況ですが、勝点1差と大差のない成績となっています。
そして、ちょうど今週末行われる第30節から、昨年は13敗無敗のクラブ記録でシーズンを終えています。
そこで勝点を積み重ねたことによって、何とか8位と一桁順位で終了。
今年のJ2も昨年と同等の勝点ペースなら、昨年終盤レベルの成績でようやく一桁順位となりますし、PO進出昇格となれば昨年終盤以上の成績が求められることになるかもしれません。
なお、一昨年も第29節終了時点では、10勝5分14敗の勝点35。
今年との勝点差は3で、昨年との勝点差は2と、こちらも大きな違いはありません。
しかし、一昨年の最終順位は14位で終わっていますから、一桁順位で終わるか下位に沈むか、どう転んでもおかしくない状況ですね。
さて、第30節の相手は群馬。
群馬は今年大槻監督が就任し、シーズン序盤は素晴らしいスタートダッシュを切りました。
ジェフも3月20日に0‐1で敗れています。
しかし、4月下旬からは大きく低迷し、一時は11試合勝ちなし。
しかも、その間、10敗1分と勝点を稼ぐことが出来ませんでした。
周りに研究されてしまったこと、もともと選手層の薄い状況で、怪我人が出たことなどが影響したのでしょうか。
これにより、現在7勝6分16敗で勝点27の20位となっています。
自動降格圏内の21位大宮とは勝点2差、最下位琉球とも勝点3差。
残り13試合ですから、そろそろ残留争いも本格化し始めるのではないでしょうか。
厳しい成績もあって、7月末には松本から鈴木国友を補強すると、前節甲府戦でいきなりのスタメン出場。
また、8月1日には清水から岡山に移籍していた川本と、横浜FCの高木をレンタルで補強。
しかし、一方で山根が、横浜FCに引き抜かれてしまいました。
苦しむ群馬ですが、基本的なスタイルは一貫して真面目で、組織的なサッカーを展開している印象です。
守備では4バックを中心に、ラインを保ち、前線から懸命に守備をする。
そこらのハーフカウンターが狙いの1つと言えるでしょう。
しかし、ボールを持ったら、しっかりと繋ぐ。
サイドでトライアングルなどを作って、テンポよくパスを回す攻撃を狙ってきます。
遅攻時も速攻時もサイド裏を狙ってくることは変わらず、ジェフもそこをしっかり警戒しなけばいけないと思います。
攻守において連携を大事にし、チームで戦うスタイル。
オーソドックスなサッカーとも言えるのでしょうが、意外と今のJ2には少ないタイプと言えるのかもしれません。
現在のJ2はポジショナルサッカー志向のチームが、フィジカルを前面に出したパワー系のチームか、両極端になりつつある印象もありますね。
前々節山形戦では1‐0で約2か月ぶりの勝利をあげ、前節もコロナの影響が残る甲府相手に1‐1の引き分け。
ただ、山形戦ではシュートを倍以上放たれるなど、厳しい試合内容でした。
個々の能力で苦しむだけに、相手に攻め込まれると、一方的に押し込まれてしまうのが大きな課題のように見えます。
チームの中心はベテランの細貝で、鈴木大輔とも柏では一時プレーしていた経験があるはずです。
怪我が多い状況ですが、ここ数戦は岩上とベテランボランチコンビを組んでおり、風間宏希も在籍しています。
ただ、それ以外は戦力的にも厳しく若手も多い状況ですので、新加入の高木などはいきなり試合に出場する可能性もあるのではないでしょうか。
ジェフとしては久々にパワーで押し込んで、主導権を握る展開になるのかなと思います。
そうなると求められるのは、引いた相手からどうゴールを奪うのかということになるのではないかと思いますし、セットプレーが試合を決める可能性もあるのかもしれません。
昇格を本気で目指すのであれば、しっかりと勝たなければいけない試合と言えるのではないかと思います。