今年は中東カタールで行われるため、11月からの開催となっているW杯。
例年とは大きく異なる日程となるため実感が湧きませんが、開催まであと2か月後に迫ってきました。
当ブログでもW杯目前ということで、自分のメモも兼ねて日本代表の活動を取り上げていきたいと思います。
日本代表も現在行われている欧州キャンプが、W杯最後の活動となるそうです。
その欧州キャンプの初戦で、日本代表はアメリカ代表に2‐0で勝利。
チームとしても様々なテストを実施していた印象ですし、細部も詰めてきているのではないでしょうか。
守備においても、以前の試合では4‐1‐2‐3に対するプレスが中途半端で、対応に苦慮していたところがあります。
しかし、アメリカ戦では4‐4‐2気味の立ち位置をとり、相手の1アンカー前に2トップが位置してパスコースを消す。
そこから、相手の横パスやバックパスに合わせて、じわじわと前に行く守備の準備をしていきました。
そうやって少しずつ相手のビルドアップの行き場をなくし、無理な縦パスや緩いパスが出た瞬間に囲いにいってボールを奪う。
そこからのハーフカウンターが機能して、チャンスを作り出していました。
現在のジェフはリトリートした時はガッツリ引くため相手に押し込まれて苦しくなり、ハイプレスに行く時はがむしゃらに走って息切れを起こすという課題が感じられるわけで、こういったリトリートしながら相手のビルドアップを限定してプレスに行くという賢い守備は、今のジェフに取って大きなお手本となりますね。
攻撃においても、相手が4‐1‐2‐3でサイドへプレスに来た時は、SBから斜めの縦パスを出してFWが落として逆サイドの中盤が受ける。
試合途中から相手が4‐4‐2に代わって中央へプレスが来た時には、2CBで相手を引き付けつつSBやボランチに繋ぎ、そこからワンタッチで展開するというパスワークを見せていました。
プレス回避に関する動きに関しても、細かな意図を感じた試合だったと思います。
また、この試合から、日本が4‐2‐3‐1に戻したことも注目ですね。
これまでの日本代表もアジアレベルでは戦えても、そのまま世界に挑んだら惨敗してしまったなんてことは珍しくない。
2001年のサンドニの悲劇が代表例ですが、2006年のドイツW杯、2014年のブラジルW杯などもそうだったと思いますし、やられる前にこちら側から世界レベルにシフトする考えは賢い方法だと思います。
アメリカ代表戦ではトップ下に鎌田を起用しましたが、これまでは4‐1‐2‐3で左ウイングに南野を起用して、中央寄りでプレーさせていました。
4‐1‐2‐3ではインサイドに守田と田中という中盤タイプの選手を起用していた分、ウイングにFWもこなせる南野を置いてゴール前に厚みを付けたかったのではないかと思います。
今回はトップ下に鎌田を起用しゴールに絡ませることによって、これまでの南野と近しいタスクを要求したのではないでしょうか。
また、左ウイング南野が中央寄りでプレーするシステムでは、その分サイドを長友がアップダウンすることで、攻撃に厚みを作ろうとしていたように思います。
今回左SHに入った久保も本来は右サイドでプレーするせいか、中央寄りの位置取りが多かった印象です。
ただ、そこでの効果はあまり感じられなかったですね。
2‐0で完勝と言われているけれど油断すべきではないなんて記事も見ましたが、そこまでの完勝だったかというと疑問が残ります。
ハイプレス時はいいけれど前を向かれた時の守備には不安がありましたし、田中や南野が抜けた分、中盤の構成力は以前ほどではなかったと思います。
個人的には久保は攻守の切り替え面では良かったものの、攻撃時は詰まることも多く引いた状況での守備には不安も残りましたし、このままいくと左SHのチョイスがポイントになるのかなという気もします。
今回のW杯ではコロナ禍も考慮して、26人の選手登録が認められています。
その分、選手の幅は広がることになりますし、さまざまな可能性を想定した準備が期待されますね。