水戸戦でのPKは、ソロモンが担当。
コースはGK山口に読まれていましたが、ゴールの左隅に決めました。
山口は2019年から昨年までスペイン下部リーグでプレーしていましたが、ソロモンも2020年にはセルタU-19に練習参加していたことがありますね。
ソロモンのゴールは9月14日(水)岩手戦以来ということになりますが、岩手戦でもPKによるゴールとなりました。
以前の試合では見木にPKを譲ったこともありましたが、現在はソロモンが蹴る決まり事になっているのでしょうか。
PKを獲得した米倉が少し足を痛めていたことも、関係するのかもしれません。
米倉にスルーパスを出したリカルド・ロペスが蹴るのかなとも思ったのですが、リカルド・ロペスは意外と大人な選手なのでしょうか。
チームとしてはソロモンの成長を促すためにも、PKを蹴らせてほしいという発想があるのかもしれませんね。
ソロモンは守備や体を張ったプレーなど泥臭いプレーでチームに貢献しているから、許されるという部分もあるのかもしれません。
これでソロモンは今季7ゴール。
新井一耀と見木の7ゴールに並んで、ジェフのトップスコアラーに浮上しました。
残り3試合で二桁ゴールの選手が現れるのか、誰がジェフ得点王で終わるのかにも注目ではないかと思います。
ちなみに、昨年は見木がジェフトップの12ゴールを上げていますが、昨年の2番手は船山の8ゴール。
一昨年はクレーベと山下の7ゴールがジェフ最多となっていますので、今のところ尹監督体勢3年目でここまで二桁ゴールを上げているのは、昨年の見木のみという状況にあります。
守備重視のチームとは言えさすがに寂しいものがありますし、ぜひ2人目の二桁ゴール選手が出てきてほしいものだと思います。
ただ、岩手戦、山形戦、熊本戦、水戸戦と、ここ4試合のジェフは防戦一方の展開が多い状況。
引いて守る試合内容が続いているため、1トップのソロモンがピッチの4分の1付近まで下がって守備をすることも少なくありません。
そうなってくると、どうしても攻撃には移りにくい展開が続いてしまいます。
ポストプレーにおいても、全体が低いと前線が孤立してしまう。
そうなれば落とす相手の選択肢も減り、キープしても囲まれてしまう難しい状況になってしまいます。
全体が引いてもカウンター時にはどんどん選手が前に出てくればいいのでしょうが、そういった動きも少ないチーム状況となっている印象です。
ソロモンに関しては、より前への動き出しを増やしていくことが課題と、DAZN解説に指摘されることもあります。
確かに現状だと、そこが足りていない部分ではあるのは間違いないのでしょう。
一方でそれが全てなのかなと、悩む部分もあります。
ジェフからアルカム・ペルミに移籍した巻は、ロシアでは長身FWとしての動きではなく、前へ動き出しで勝負を仕掛ける役回りを求められていた印象でした。
もともと日本でも巻は身体が強い上に動けるFWという部分が強みだったとは思うのですが、それにしてもロシアでは裏への飛び出しをメインに貢献していたのが少々驚きでもありました。
相手がスピードよりサイズといった印象のロシア人選手というのも大きかったのでしょうが、それだけ日本人FWは裏への動き出しに強みがあると言えるのでしょう。
しかし、日本で言えば、その裏への動き出しは当たり前のスキルに近い部分もあるのかもしれません。
その分、ソロモンの裏への動きが、足りないように感じるところがあるのかもしれない。
言い方を変えると、世界基準で見ればソロモンの裏への飛び出しはそこまで劣っているわけではなく、その分強さや高さが武器となっているのではないかという見方も出来るような気がします。
もちろん、だからといって、ソロモンが裏への飛び出しを学んでいく必要がないというわけではないでしょう。
以前はJリーグにも多かった高さだけある電柱タイプのFWでは、最終的な大きな飛躍は難しいのではないかとも思います。
とはいえ、ソロモンには別の強さもあるわけですし、1トップではなくシャドーが裏へ飛び出してもいいはずですから、最終的にはチームとして戦える形を作ることが何よりも大事ですね。