今シーズンも残り2試合。
J1昇格・プレーオフ争いも佳境に迫っていますが、J2残留争いも待ったなしの状況となっています。
ジェフはその残留争いの渦中にいる、琉球とホーム最終戦を迎えることになりました。
今年の琉球は、昨年途中から指揮を執っていた喜名監督が続投。
しかし、シーズン序盤から低迷し、最下位となった6月に解任が決定。
昨年バレンシアでヘッドコーチを務めた、ナチョ・フェルナンデス監督が就任しました。
スペイン人監督が就任したということで、樋口監督、喜名監督の流れから、パスサッカーを継続する形なのかと思いました。
しかし、蓋を開けてみると、ナチョ監督は堅守速攻スタイル。
目立ったのは攻撃ではなくむしろ守備の方で、4‐4‐2で細かくポジションを修正したゾーンプレスを展開していきました。
一方、攻撃においては長いボールを左右前方に展開することが多く、アバウトなイメージも受けます。
選手起用もテクニカルな選手から、パワー系の選手が増えた印象です。
元ジェフ金井もFWで起用されており、8月に加入したジェフアカデミー出身の加藤恒平もボランチで出場しています。
ナチョ監督就任直後は、途中加入のガーナ人CFサダム・スレイの活躍もあり、一時成績を上げていました。
しかし、コロナ陽性者が複数出た問題もあり、前節まで8試合は勝ち星なしで、その間7試合連続でゴールから遠ざかっていました。
守備に課題のあるサダム・スレイもスタメンから遠ざかっており、それだけ守備面にこだわりのある監督なのでしょう。
それでも、前節金沢戦は2‐1で勝利。
J2残留に向けて、何とか首の皮1枚繋がったことになります。
ただ、依然として厳しい状況にあることには、変わりないでしょう。
降格を争うチームは必死に戦ってくることが予想されるだけに、ジェフとしても嫌な相手となる恐れがあります。
しかし、現在の琉球は21位で、20位群馬との勝点差は5。
残りは2試合ですから全勝が必須で、さらに群馬の結果次第という状況ですから、ぷつっと気持ちが切れてもおかしくないのかもしれません。
ただ、現在J3首位に立ついわきは、まだJ2ライセンスを得ておらず現在要請中の段階。
要請結果は10月中旬に発表予定ということで、もしいわきがJ2ライセンスを獲得できなければ、降格チームは1チームとなる可能性があります。
いわきは現在使用しているJヴィレッジの施設がJ2基準を満たさず、いわきグリーンフィールドを改修して使用する予定となっており、特例でのJ2昇格を目指しています。
いわきが昇格できない場合も踏まえると、琉球は21位に留まることも重要になってくるわけですが、現在最下位の岩手との勝点差は同数で得失点差で上回っています。
21位で残留を目指す上でも、残り2試合は勝点も得失点差も重要ということになりますね。
もっとも、過去の事例といわきの政治力などを考えると、J2ライセンスが通る可能性が高いのかなとも思いますが。
ジェフもプレーオフ進出の可能性が残っている上、ホーム最終戦ですから大事な試合となります。
ジェフとしては21位琉球、17位山口と残り試合の対戦相手が、下位チームであることが追い風となる可能性もあるでしょう。
ただ、前節も秋田に0‐3と完敗を喫しており、決して良いチーム状況ではないと思います。
得点力不足に悩む琉球ですが、今季ここまでの総得点は39。
ジェフもちょうど総得点39と同じ数字ですので、お互いに攻撃面に課題のあるチームということになるでしょう。
その中で、いかにゴールをこじ開けることが出来るのか。
ジェフもシーズの最後に、意地を見せて欲しいところですね。