当ブログはプロモーションを含みます

ちばぎんカップで2ゴールの呉屋「なんか楽しいですよね」

 ちばぎんカップ後のコメントを見ていきたいのですが、まず小林監督が「チームに求めてきたものが表現できた」と話しており、ある程度手応えを感じた試合だったことが伺えます。

jefunited.co.jp

 やりたいことが出来た試合だったのか、結果的にそうなったのかといった点は、監督の目指す方向性を理解する上で重要なことだと思います。
 特に今回は相手がJ1でしたから、相手にやりたいサッカーをやられて、自分たちは出来なかったなんてこともあり得たはずですが、そうではなかったということでしょう。

 試合内容からすると、積極的なプレスと素早い動き出しによる攻撃が、小林監督の大きなテーマとなるのでしょうか。
 柏相手にもある程度そこは見えましたが、プレスを掻い潜られるシーンもあったし、素早い攻撃もシュートに繋がることは少なかった。
 ジェフのシュートは3本のみだったそうですし、そこが今後の課題なのかもしれません。


 次いで、小林監督は「チャレンジすること、相手より走ること、目の前のバトルに負けないこと」と述べています。
 「戦術以前にチームとしての土台を表現する」とも話していますが、これはキックオフミーティングでも同じ話をしており、ぶれないものを感じます。

yukkuriikou.hatenablog.com

 コーチ出身ということで戦術家と見られがちなことを嫌っての発言なのかなとも思っていたのですが、今回も同じ話をしていることから、本当にサッカーにおける動きのベースを大事にしたい意思があるのかもしれません。

 田口も同様に、「まず走ること、切り替えと強度はキャンプから意識づけられていた」と話しています。
 実際、積極的に走ってプレスにいくことがベースのように見えましたから、1人でもさぼればそこから綻びが出るスタイルになるようにも思います。
 正直、このままだと夏場のスタミナ面などは心配になるところもあるのですが、だからこそ若い選手を積極的に使っている部分もあるのかもしれません。


 今回の試合後の会見で一番驚いたのが、呉屋の「なんか楽しいですよね」というコメント。
 クールな印象もある呉屋だったので、ビックリです。
 「選手たちでコミュニケーションを取って、主体的にプレーできた」という話の流れで出てきた発言でした。

 「ゴールに専念してきたタイプなので、こういう雰囲気は楽しい」と話していることから、皆で汗をかいて走ってチームを構築するサッカーが新鮮で楽しいということなのかもしれません。
 呉屋の場合はゴールに専念する方がやりやすいのではないかと思っていたのですが、むしろ本人が求めていたのは意外とこういったスタイルだったのでしょうか。
 なかなか面白い話ですね。


 ちばぎんカップでも、呉屋は立ち上がりから献身的に守備をこなしていました。
 逆に攻撃面での絡みはまだまだといったイメージもありましたが、それでも2ゴールを上げているのはさすがといったところでしょうか。
 ただ、縦に素早く当てる展開だからこそ、FWが球際で競り勝ってキープなり落とすなりといったプレーが重要になりそうですが、そこに関しては柏DFに潰されることも多く課題も感じました。

 それはともかく、全員てコミュニケーションを取って、全員で走り、全員で連動していくというスタイルは、まさに小林監督や鈴木GMが掲げた『一体感』のあるサッカーだと思います。
 『一体感』と言われると馴染みが薄いかもしれませんが、昔からのジェフサポからすれば『WIN BY ALL』に近い発想でもある。
 全員で走って全員で戦うサッカーを目指すとして、それを呉屋など実績ある選手が理解して楽しんでくれるのであれば、チームはより前進しやすい状況となるのかもしれません。