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大分戦で見せた4‐2‐3、4-2-4で相手のビルドアップのコースを埋める守備

 大分戦では4バックで戦ったジェフ。
 2失点しているわけですから、良い守備だったとは言いづらいですが、大きく崩されることは少なく、プレスなどは安定していたと思います。

 相手が3バックだったのに対して、ジェフは4‐4‐2でしたからそのままだと数的不利になってしまう。
 どのようにプレスで追うのか気になるのですが、SHが前に出て対応する形をとっていましたね。
 基本的には左SH見木が高い位置を取って変則的な4‐3‐3になることが多かったですが、状況によっては右SH福満も前に出て4‐2‐4のような状態になっていました。


 例えば31分のシーン。

 大分はGK西川も含めて、後方でビルドアップをスタート。
 ジェフは左SH見木が少し前に出てプレスに加勢することが多かったですが、ここでは大分が左からパスを繋いでいこうとしたこともあって、右SH福満も前に出て対応していきました。

 左に出せなかった大分は右に繋いでいって、ペレイラ、上夷で中盤へロングパス。
 しかし、パスを受けた梅崎には、松田が鋭く潰しにいって対応。
 その後、小森、日高でプレスにいき、ジェフのスローインにしています。


 白いエリアで示した通り、今年のジェフは2トップを中心に高い位置で横並びの体制をとって、相手を睨みつけるようなポジショニングを取ることが多い。
 これによって相手のコースを消しておいて、横パスを出させた瞬間に相手へつめていく。
 今年はこういったプレスが、しっかりと整備されている印象です。

 しかも、ここではしっかりと相手ボランチの野嶽を小森が、弓場を福満が見つつ、3バックからの縦のコースも消している。
 これが効いていたからこそ、大分は左サイドでパスを繋げず、右に繋がれても長いボールを蹴らざるを得なくなり、中盤で苦しい状況にさせられたのだと思います。
 ジェフは後方の選手たちもラインを十分に上げていて、跳ね返せる準備が出来ていたこともポイントですね。


 これで全体が間延びしてしまうと、前線の横ラインを越えて、中盤へと展開されてしまう可能性がある。
 実際、前からプレスをかけられない状況では、システムのミスマッチもあって逆サイドなどが薄くなってしまった部分もあったと思いますが、決定的な攻撃を作られた回数は少なかったと思います。
 この辺りは十分に収穫と言えるのではないでしょうか。

 これが4バックの効果で、4バックなら2トップを中心に横並びで睨みつけるポジショニングを取りやすい。
 しかし、3‐6‐1だと前線は1トップですから、横のラインを組みにくい状況になりますね。
 もちろん、3バックでも前線の3枚などでうまくプレスに行くことは可能でしょうが、下手をすれば5‐4‐1に押し込まれて、前に人数をかけにくくなる不安もある。


 その分、4バックだと大外を使われたり、5レーンに対応しにくかったりという部分もあるわけで、それぞれにメリット・デメリットはあると思います。
 ただ、今季のジェフは小柄な選手が多いですし、後方で跳ね返す守備ではなく、前から組織的にプレスにいきたいスタイルになっているはず。
 それを考えれば、現段階だとなるべく4バックを維持する方がいいのかなと個人的には思います。

 それもいつかは変わっていく可能性はあるのでしょうが、変わるにしてもポジティブな変化を期待したいですね。
 例えばとして、点が取れないからといって、長いボールを放り込むような展開を望むのは良い変化とは言い難いでしょう。
 その方向性で昨年まで昇格できなかったわけですから、建設的な発想でチームを作り、見守っていく必要性があると思います。