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厳しい台所事情もメンバー固定のメリットも 連戦中日は山口戦

 ゴールデンウィーク連戦初戦、ジェフは大宮を1-0で下しました。
 次はアウェイで、山口戦となります。

 山口は名塚監督体制を継続。
 今年も5レーンを意識した、パスサッカーを展開しているイメージです。
 名塚監督の前には、小林監督と仙台で一緒だった渡邉監督が指揮を執っており、名塚監督もその方向性を継続したように見えますから、どこか現在のジェフとも似たエッセンスがあるのかもしれません。


 今年の山口は4‐1‐4‐1か4‐2‐3‐1で、ダブルボランチの場合でも攻撃時には1枚が前に出る。
 2列目が4枚になることによって、相手を左右に広げつつパスサッカーを展開。
 インサイドがハーフスペースの間で受けて、前を向いて仕掛ける。

 あるいは、中盤でパスを繋いでタメを作り、大外の選手を使う攻撃を目指しているように思います。
 狙いとしては今季のジェフが当初目指していた、3‐1‐4‐2での攻撃にも近いものがあるのではないでしょうか。
 ただ、間で受けるポジショニングやテンポ良く相手をかわすパスワークは、山口に一日の長があるかもしれません。


 オフには田中、橋本など主軸選手が流出しベテランも退団した一方、沼田、矢島、皆川などを獲得。
 穴埋めをしつつフィジカル強化も図ったのかなと感じ、その分開幕当初はパスワークに苦労した印象もありましたが、徐々に連携も深まっているのかなと思います。
 ちなみに、皆川といえばアギーレ監督時代の日本代表に、田口とともに大抜擢されたことがありましたね。

 しかし、山口も守備に関しては、大きな課題がある印象です。
 今期ここまでの総失点24はJ2最多で、雷雨による中断もあった4月16日(日)の清水戦では0‐6と大敗。
 プレスへの意欲はあるもの、そこを掻い潜られた後の守備に不安がある印象で、順位も17位となっています。

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 対するジェフは、ここ3戦で2勝1分でようやく15位に上がってきました。
 前節大宮戦は相手の出来ももう一つだったかとは思いますが、最後まで集中力を切らさず、良い試合ができたと思います。

 守備面ではバランス重視で、攻撃面ではパスワーク中心に攻撃を仕掛ける。
 シーズン序盤ほどのハイプレスではなくなりましたが、現実的に考えるとこちらの方が無難ではないでしょうか。
 当初は新チームの意識づけという意味もあって無理をしていた部分もあったのか、勝てない焦りもあって前がかりになりすぎていたところもあったのかもしれません。

 ただ、ハイプレスがなくなったことにより、ハーフカウンターからの仕掛けも少なくなってしまった。
 それを考えると、よりパスワークからの攻撃を確実に作ることが求められるのではないかと思います。
 ゾーン意識の強い大宮は比較的間をとりやすかったイメージもありますから、他チーム相手にも安定して攻撃を作ることが重要でしょう。


 山口戦は連戦での遠方アウェイということで、コンディションも心配なところです。
 ジェフはここまで藤枝戦、熊本戦など、日程の厳しいアウェイゲームで体が動かず苦戦した傾向もあります。
 メンバーの入れ替えなども、必要となってくるでしょうか。

 ただ、ジェフの台所事情は、地味に厳しい状況になりつつあるのかなとも思います。
 ジェフは負傷などの発表をしないことが多いので詳細は分かりませんが、小森、田口、福満は試合中に怪我をして離脱。
 熊谷も不在が続いていますし、前節は強化指定選手の久保庭が控えに入ったことからも、佐々木もまた負傷しているのかもしれません。


 離脱者が増えている状況なのであれば、選手のやりくりだけではなく、賢く戦う必要が出てくると思います。
 ゲームプランなども含めて考えていく必要が出てくるかもしれませんし、悪いなりにうまく戦う術も求められるのでしょう。
 簡単なことではないとは思いますが、上位に進出するためには重要なことだと思いますし、当然コンディショニングの改善なども問われるところだと思います。

 側から見ていると、ついスタメン交代などをすぐ要求してしまいますが、オシム監督などもスタメンは固定する傾向にあった。
 それによって連携を深めること、苦しい状況でも戦える立ち回りを覚えることを要求したのではないでしょうか。
 前節までのいい流れもあるはずですし、余裕を持った戦いぶりを山口戦で見せてほしいところですね。