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第22節 ジェフ 1-1 大分 オシム像も見守る中で激しさは見せるも決め手に欠きドロー

 イビチャ・オシム監督の除幕式に合わせて、アシマ・オシム夫人とアマル・オシム監督が来日してくださいました。
 当時アマル監督に対しては激しいブーイングもありましたし、最終的にジェフはオシム家族にかなりの無礼を働いてしまったと思っています。
 にもかかわらず、今回はるばる日本まで来てくれて本当にうれしいことですし、ジェフとしてもオシム家族を迎えられてよかったと思います。

 現在アマル監督はフリー。
 イビチャお父さんは何度もアマル監督の日本での指導を希望していましたし、私自身もぜひ日本でもう一度見たいところがあります。
 ジェフではいろいろやりにくいでしょうから、どこか別でいいチームが見つかるといいのですが。
 

 試合の方は、締まった激しい展開だったと思います。
 お互いに球際でしっかりと戦い、前への姿勢を見せた。
 引き分けではありましたが、第3者が見れば面白い試合だったのではないかと思います。

 ただ、ジェフはこれで5試合勝ちなし。
 さすがに勝ち星から離れ続けているし、上位相手とは言え引き分けでは物足りない状況です。
 悪くない試合だったとは思いますが、攻撃では決め手に欠ける部分がありますね。

 やはりアタッキングサードの部分に問題があって、ボールを持ち込んでもなかなかペナルティエリアに侵入できない。
 その術が足りていないように思います。
 ロングパスでの小森の裏抜けや大外からのクロス以外で、ゴール前に侵入していく形を、何とか作り上げることが作り上げたいところです。

■前半中盤はジェフペースも前半終盤は押し込まれる

 勝ち星から遠ざかっているジェフは、米倉、高木がスタメンで出場。
 椿がメンバー外で、控えに新明が入りました。

 元ジェフのGK高木、町田など含め、多数の離脱者が出ている大分。
 前節からスタメンの変更はなし。
 ここ最近は中川がゼロトップ気味に入る4‐2‐3‐1になっています。


 どちらもパスを繋いでプレスにいくチームながら、ジェフの方が長いボールも織り交ぜる展開。
 大分の方が細かく繋いでいきますが、サイドからの展開が多く、序盤は均衡状態に。
 しかし、徐々に試合が激しくなっていきます。

 11分、ジェフのチャンス。
 ゴール前で得たFK。
 直接田口が狙いますが、クロスバー直撃でゴールならず。


 13分には大分のチャンス。
 GK西川のロングパスに対し高橋が目測を誤り、藤本が抜け出してクロス。
 野村がヘディングでシュートを放ちますが、GK新井がファインセーブ。

 17分にはジェフのチャンス。
 GK新井からパスを繋いでいき、見木がバイタルエリアで受けて、米倉がクロス。
 小森が合わせて頭で狙いますが、GK西川の正面。


 25分にもジェフの攻撃。
 ゴール前左で得たFK。
 佐々木が蹴りますが、落ち切らずバーの上。

 33分には大分の攻撃。
 高橋のパスミスから、松尾が繋いで中央の野村へ。
 野村がロングシュートを放ちますが、GK新井がセーブ。


 前半中頃はジェフペースでしたが、このプレーから大分が盛り返していきます。
 40分には大分の決定機。
 逆サイドからのCKのボールを高畑が拾ってクロスを上げると、安藤が飛び込んで合わせますがバー直撃で、その後のシュートもGK新井がセーブ。

 その直後にも大分のチャンス。
 下がって受けた小森が潰され、弓場がスルーパス
 松尾がシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。 

■お互いにPKで点を取り合っての引き分け

 後半序盤、大分が積極的にジェフの右サイドを攻め込んでいきます。
 後半開始直後、中盤で大分が拾ったところから藤本、高畑と繋ぎ裏を取ってクロス。
 野村が狙いますが、日高がブロック。

 それでも、50分にはジェフの攻撃。
 小林が高い位置でボールを奪って、こぼれ球を拾った見木がシュート。
 しかし、GK西川がキャッチ。


 54分、ジェフの攻撃。
 佐々木からのロングパス。
 小森が左サイドの裏を取ってクロスを上げると、田口がボレーで狙いますが、枠の外。

 一進一退といった展開でしたが、58分。
 中盤で大分がボールを拾ったところから、PA内の左で混戦状態になり、小林が藤本が倒したとの判定でPK。
 これを野村が蹴って先制。


 61分、ジェフは小森、米倉、高木を変えて、呉屋、田中、新明を投入、新明が左に入りました。
 70分、大分は中川、松尾を下げて、サムエル、渡邉を投入し、野村が右SHへ。
 同時にジェフも田口を下げて風間を投入し、見木がボランチ

 77分、ジェフの攻撃。
 中盤でボールを拾ったところから、見木、新明、風間と繋いで、風間が浮き球のスルーパス
 呉屋が抜け出してシュートを放ちますが、枠を捉えきれずオフサイドの判定。

 
 80分にもジェフの攻撃。
 鈴木からの大きな展開から、田中、風間と繋いでクロス。
 こぼれたところを小林が狙いますが、ゴールの右。

 84分、大分は池田、藤本を下げて、デルラン、屋敷を投入し、野村がボランチに入る3バックに。
 その直後、大分のチャンス。
 右サイドからのFK、渡邉が蹴るとファーで安藤が競り勝ちますが、ポスト直撃。


 87分、ジェフが同点ゴール。
 左サイドからのCKを風間が蹴ると、鈴木が競り合い野村の手に当たりハンドの判定。
 これを見木が決めて1‐1。

 後半AT、ジェフの攻撃。
 PA左で新明が得たFK。
 これを風間が小さく繋いで日高が狙いますが、これも決まらず1‐1の引き分けに終わりました。

■ゴール前にいかに侵入するかが課題

 ジェフの戦い方としては、前節いわき戦と同じ流れだったと思います。
 守るところはセットして守りつつも、積極的にプレスにいく時間が長く、攻守に前への勢いの激しいサッカーをする。
 これが今の戦い方ということでしょうか。

 ボールを奪った後の前への展開も早く、後方からのビルドアップもうまくいっていたと思います。
 相手も積極的にプレスをかけてくるので、簡単ではなかったですが、要所要所ではうまくかわして前まで持ち込めた。
 状況によって、長いボールを織り交ぜる展開も悪くなかったと思います。


 ただ、何度も話す通り、そこから相手を崩す、ゴール前に侵入するという点ではやはり課題があった。
 前節いわき戦後も話しましたが、いわき戦ではサイドでの1対1で、比較的楽に勝てたので良い状態でクロスを上げられる形を作りやすかった。
 しかし、やはり大分戦では、そう簡単にサイドで勝てず、なかなか良いクロスも上げられなかった試合だったと思います。

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 印象的だったのは、前半中頃の攻撃。
 高木が前に出る4‐1‐3‐2気味の体制での積極的なハイプレスと、素早いパスワークで相手を押し込み、完全にジェフペースだったと思置います。

 しかし、相手を押し込み続け、ボールは回せても、ゴール前へは切り込めず、シュートまで持ち込めなかった。
 一方で、その後、大分は高橋のパスミスからのカウンターで流れを掴みますが、その時間帯で何度もチャンスを作っていました。
 しっかりとゴール前に人数もかかっていたし、サイドだけでなく中に侵入できていた印象です。


 小さな部分ではありますが、そのあたりの差が順位に繋がっているのでしょうか。
 大分は攻撃時に行くところは行くという怖さがあったし、得点後もより強度を高めた守備をしてきた印象で、勝ち方を知っている印象を受けました。
 引き分けではありましたが、強いチームはそのあたりが違うのかなとも思います。

 また、ジェフは試合ごとの波が激しいですね。
 今日の試合は悪くなかったですが、前々節水戸戦では隙のある試合をしてしまったし、藤枝戦などでも大敗している。
 シーズン前半は戦い方が定まらなかった部分があり、それが影響したのかもしれませんが、もっとスタイルを明確にして安定感のあるチームにならなければ上位進出は厳しいと思います。


 それでも2位大分相手に互角の戦いが出来たのも事実ですし、悲観する内容ではなかったと思います。
 もちろん結果は欲しいところですし、攻撃面で決め手に欠くのも事実。
 そこを解決しなければ上昇も難しいとは思いますが、そこ以外は悪くないと思います。

 ゴール前にいかに侵入すべきか。
 まだまだジェフは量も質も足りていないと思いますし、チームとしても定まっていない部分がある印象です。
 そこをシーズン後半の早い段階に、見つけて欲しいところですね。