呉屋が仙台戦で、今季2ゴール目をマークしました。
呉屋の徳島は4月8日の徳島戦以来ということで、5カ月ぶりとなる待望のゴールでした。
呉屋は小森の一時離脱もあって、栃木戦、仙台戦とスタメン出場。
攻撃時には1トップの位置で体を張ったプレーを見せており、うまく楔のパスなどを引き出してポスト役を果たしていました。
プレス面でも貢献しており、攻守に求められたタスクを十分果たしていた印象でした。
ただ、仙台戦の36分には田口がプレスからボールを奪い、見木の縦パスを受けて呉屋が反転。
前を向いてミドルシュートまでいきますが、シュートはバーの上を越えてしまいます。
思い切りのよいプレーではあったと思いますし、動きにはキレも感じました。
しかし、あそこでもう一歩前にボールを持ち込めない、あるいはシュートを抑えきれないところが、ゴールへの感覚や焦りの部分に出ているのかなとも感じました。
左から中央へドゥドゥがフリーで走り込んでいたこともありましたし、あそこはより確実にゴールに迫りたかった。
シュートにいく姿勢は買いたい気持ちもありますが、ゴール感覚はちょっと合っていないのかなといった印象も受けました。
それでも、56分には貴重な追加点を呉屋が決めています。
佐々木からのダイナミックな展開を、日高が素晴らしいトラップで前方のドゥドゥへ繋ぎます。
ドゥドゥもうまくフェイントを入れると、中央で追い越していった日高に戻します。
そして、日高がダイレクトで、中央の呉屋へラストパス。
これを呉屋がしっかりと決め、この時点で2‐0になりました。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2023年9月23日
🏆 明治安田生命J2リーグ 第36節
🆚 千葉vs仙台
🔢 2-0
⌚️ 56分
⚽️ 呉屋 大翔(千葉)#Jリーグ#千葉仙台 pic.twitter.com/qfiNxOFj3M
何度見ても、素晴らしい展開からのゴールでした。
何よりもこの後方で引き付けて、前へ送ってゴールを狙う展開は、チームスタート時から狙っていた攻撃パターン。
チームが狙っている攻撃を実際に構築できて、ゴールまでいけるということは、それだけ再現性も期待できるわけですし、チームとしての強みになる。
偶発的なゴールではなかったわけで、それだけ今季のチームはうまくいっていると言えますし、順位が上がってきていることも当然と感じるゴールシーンだったと思います。
呉屋はこのシーンに関して、「押し込むだけでした」と話しています。
呉屋大翔「(自身の得点場面は)ドゥドゥと(日高)大がうまく崩してくれて、大が良いボールをくれて、本当に押し込むだけでした」
確かにフリーな状況ではあったわけですが、あえてニアには侵入せず我慢してファーで、フリーな状況を維持してゴールを決めた形だったと思います。
うまくゴール前に侵入して動きの質でゴールを決めるパターンは、呉屋らしいゴールでもあったのではないでしょうか。
ここまで控えが多かった呉屋ですが、周りを盛り上げる姿勢を見せていましたし、試合に入れば攻守に献身的なプレーを見せてきました。
経験も豊富でクールな印象もある呉屋だからこそ、ここまでチームのために戦ってくれている姿勢を見せると、周囲も頑張ろうと思えてきますね。
今回の呉屋のゴールにベンチや観客があれだけ沸き立ったのも、これまでのそういった努力が感じられたからこそでしょう。
仙台戦では試合途中からエース小森が復帰していますが、呉屋は「自分がプロに入ってから一番高い強度でプレーができていると思います」とも語っています。
今後の起用法などはわかりませんが、これからも試合出場の機会は当然あるでしょうし、このゴールをキッカケにさらなる活躍を期待したいところですね。