2ゴール目が奪えなかったこと。
特に後半に入って5バックで守られた後に、勝ち越せなかったことが注目された水戸戦ですが、失点するまでの内容もあまりよくなかったと思います。
攻撃に急ぎ過ぎたのか、縦へのアバウトな展開が増えてしまったし、相手のプレスにも苦しみました。
失点シーンもGK鈴木椋大のキックミスから、プレゼントパスを受けた後藤田が前方の鵜木に繋ぎ、鵜木がミドルシュートを決めて0‐1となってしまいました。
鵜木の素晴らしいシュートではあったのですが、ゴールキックをロストしての守備だったため鵜木への対応が遅れてフリーでシュートを放たれていますし、鈴木のポジションも若干前に出ていた印象がありました。
正GKだった新井章太は、随分とサポーターの批判を浴びてレギュラーの座をはずされた印象がありました。
ただ、GK鈴木もパスミスは少なくないし、ビックセーブの数も大差ないと思います。
後方で相手のプレスを受けつつ回避して裏を取るビルドアップをしているため、GKやCBは非常に難しいタスクを求められていて、それによってミスが目立った部分もあるのでしょう。
その分、その裏を取れれば一気にチャンスになる。
どこかでチャレンジをしなければゴールは奪えないわけですから、リスク覚悟でやっていこうというスタイルになっているわけですね。
近年のジェフはなかなか自発的にゴールを奪えなかった傾向もあるわけですし、そこは考え方として間違っていないと思います。
とはいえ、この日はGK鈴木のミスだけでなく、チーム全体でのミスも非常に多かった。
周りにミスが多いと誘発されてしまうところもありますし、そういた流れもあったと思います。
正直、ここに来て、ここまで取り組み成長させてきた、後方でのビルドアップのミスからの失点が生まれてしまうのか、といった印象も受けショックもありました。
試合のダイジェストを見ても、序盤はジェフのミスから攻撃を受けるシーンが続いています。
まず4分には佐々木がパスミス。
水戸FW寺沼が追っていたとはいえ、まだ余裕がある状況だと思うのですが、あろうことか中盤中央へプレゼントパスを送ってしまってます。
パスをもらった小原はそのまま持ち上がって、ミドルシュートを放っています。
続いて、22分にもジェフのミスからピンチが生まれています。
ここでも寺沼のプレスを受けて、田口が佐々木へバックパスを出すのですが、これが弱くボールがこぼれて前田が拾います。
そこから安藤が受けて、反転してシュートと、危険なシーンが作られています。
いずれも水戸のプレスが組織立っていて、コースを限定していたことも大きいでしょう。
4分のシーンでも、佐々木へ前をパスを出したGK鈴木にも安藤がプレスにいっており、中から外へ寺沼が追いこんでいったため、選択肢が少なくなっていた。
22分のシーンでも、安藤と寺沼が田口へプレスに来ていたため、田口が前を向けずにバックパスをロストしてしまった経緯があります。
失点シーンはゴールキックのミスですからプレスは関係ないとはいえ、そういった悪い流れもあって生まれたミスだったのかもしれません。
とはいえ、これくらいのプレスは、回避できるようにならなければ。
相手のプレスが良かったとはいえ、いずれも前線2人だけで追ってきた展開でしたし、それこそJ1レベルで戦うのであれば、もっと激しいプレスも覚悟すべきではないでしょうか。
流れが悪い時には、落ち着かせる。
相手のプレスが厳しい時には、無理せず逃げるといった判断力も問われるところではないかと思います。
以前は小柄な選手が多く逃げ場も少なかったジェフですが、現在はドゥドゥもいるわけですし、その場に応じた対応と言うのが必要なのではないかと思います。
それと共にJ1昇格も意識する順位まで浮上し、時期もシーズン終盤ということで、焦りや硬さもあったのかなといった印象も受けました。
ただ、そこはライバルチームも同じはず。
今週末はちょうど一週間試合もないですから、メンタル的にもリセットして、良い状況でラストスパートを仕掛けていってほしいところですね。
