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磐田MFドゥドゥことエドゥアルド獲得とMF西堂久俊の鹿児島移籍

 年末年始のジェフの移籍動向を、ポジションごとに取り上げています。
 先週、DFまでお話ししたので、今回はMFについて。
 磐田MFドゥドゥこと、エドゥアルドの獲得は、非常に大きな移籍でしたね。

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 母国ブラジルのクラブを渡り歩いたエドゥアルドは、2022年に同時J1だった磐田へ加入。
 しかし、1年目は途中出場の2試合に留まり、結果を残せませんでした。
 磐田残留となったのは、磐田の補強禁止が大きかったのではないでしょうか。

 それでも、磐田2年目となる昨年は見違える活躍を見せます。
 開幕戦で後半開始と同時に途中投入されると、第2節からはスタメンに定着。
 39試合出場は磐田2番目の数字で、9ゴールは磐田トップタイのゴール数となっています。

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 左SHながらも中央へ入ってくる動きでボールを受け、そこからフィジカルを活かしたプレーで前を向き、ミドルシュートやチャンスメイクを狙うイメージ。
 磐田の中盤中央から右は山田や松本、上原などが、流動的に動き回ってパスを繋いでいきますが、エドゥアルドはキープ力も見せて変化を付けていきました。
 かといって、ボールを持ち過ぎるわけでもなく、パスワークを邪魔しない賢さもあって、シンプルなダイレクトパスなども狙える選手といった印象です。


 しかし、そこを狙ったのが、第32節で対戦したジェフでした。
 ジェフは前半から積極的に前へプレスをかけていき、エドゥアルドへボールが入った瞬間に田口が潰しにいく守備を見せ、相手を自由にさせませんでした。
 的にされる形でエドゥアルドは前を向けず、後半からはボランチにポジションを下げることになりました。

 それでも横内監督はエドゥアルドを交代しなかったことからも、信頼している選手の1人だったのでしょう。
 ボランチに移ってからのエドゥアルドは前を向きやすくなり、そこからチャンスメイクを展開していきました。
 本来はボランチということですから、ポジションに関しては違和感なくやれたのだと思います。

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 一方、昨年終盤のジェフは左右SHがワイドに張るか、片方がゴール前に飛び出してFWのようなタスクをこなしていました。
 そのため、エドゥアルドがそのままSHに入ることは予想しづらいと思います。

 最有力のポジションは守備時はボランチ、攻撃時はインサイドに移る、移籍した見木のポジションでしょう。
 昨年の見木は引いた時の守備において若干不安なところも見せましたが、エドゥアルドはフィジカルも強いですから、守備面でもそこを活かせればプラスに働くかもしれません。
 また、昨年もフル出場が多く、まだ26歳と働き盛りで、タフに戦えそうな選手という点も大きな武器だと思います。


 見木ほど流動的に動き回って、パスを繋ぐタイプではないのかもしれません。
 しかし、エドゥアルドはキック力もあって、フィジカルも強く、より決定的な仕事をこなせるかもしれない。
 それらは昨年のジェフに足りなかった部分だと思いますし、試合を決められる選手として期待したいところではないでしょうか。

 ただ、昨年の町田を振り返っても、自動昇格を目指すのであれば、シーズン序盤から結果を出していくことが大事。
 そのためには、チームの完成度を早めなければいけないわけですが、見木からエドゥアルドに代わることによって、チーム作りや連携がもたついてしまうと、早期の結果は期待できないかもしれません。
 エドゥアルドが早い段階でチームに馴染めるかが自動昇格を目指すにおいて、重大なポイントとなるのではないかと思います。


 一方で、FC東京からレンタル移籍していた西堂が、鹿児島へレンタル移籍となってしまいました。
 ベテランの高木が残留した時点で、西堂が残って成長を期待するのかと思ったのですが、そうではなかったようです。

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 まだ22歳の西堂は、昨夏FC東京からレンタル移籍。
 当初はジェフでも出番がありませんでしたが、第39節東京V戦で途中出場を果たすと、そこから最終節まで連続途中出場を果たしていました。

 プレー時間は短かったですが、左右両足でボールを扱えて、ゴール前へ飛び出すことも出来る。
 ボールの持ち方も良く、前へのスピードなども見せ、可能性を感じる選手だったと個人的には思います。
 また、左右のSHでプレーできることも、使い勝手の良さに繋がっていたのではないでしょうか。


 ただ、不運だったのは、ジェフでのデビュー戦となった東京V戦が逆転負けで終わってしまったこと。
 結果的に西堂が投入されてから3失点しており、直接守備に絡んだのは1度だけだった記憶ですが、イメージは悪くなってしまったのかもしれません。
 実際、守備にも真面目に行くタイプだとは思いますが、球際の寄せに関してはもう1歩甘かったようにも思います。

 さらに、夏に加入した西堂ですが、ジェフはシーズン後半に調子を上げていき、チームも固まっていっただけに、結果的にチームに入りにくかったのではないでしょうか。
 開幕前から加入していた同年代の田中も、当初は自身の立ち位置がはっきりせず苦労していましたが、その頃のジェフはまだ完成度も低く結果も出せていなかったので、田中のプレーも許されていたところがあったと思います。
 シーズン途中からの加入による難しさも感じたわけですが、Jリーグが秋春制になれば新人選手は途中加入となるでしょうし、その点大丈夫なのでしょうか。

 再レンタル先となった鹿児島は、パスサッカーでJ2に昇格したチーム。
 スタイルとしては西堂に合っているのではないかと思いますし、より出場機会を求めての移籍なのかなとも思います。
 ちょうど元ジェフGK大野も岐阜から加入となりましたし、元ジェフ繋がりで注目したいところではないかと思います。