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金沢FW林誠道の獲得と八戸FW佐久間太一の復帰と櫻川ソロモンの横浜FC移籍

 最後にFWの移籍に関して、まとめて取り上げていきます。
 今回で一通り、移籍の話は済ませたことになりますね。

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 まず、J3降格となった金沢から、27歳のFW林誠道を獲得。
 林は2015年、大産大付属高からJ3鳥取に加入すると、2019年に11ゴールと活躍。

 2020年にはJ3今治に移籍し、2021年にJ2山形へ個人昇格しました。
 山形で36試合に出場し6ゴールを上げると、翌年には金沢に移籍して42試合出場13ゴールと活躍。
 昨年はチームの苦戦もあってか、35試合出場7ゴールで終わっています。


 山形時代から決定力の高いストライカーといった印象で見ていて、相手の縦への走り込みもうまいし、ヘディングを合わせるのも得意なFWだと思います。
 小森に似たタイプだと思いますが、小森ほど中盤でボールを捌く感じではなく、その分ゴールに直結する仕事ができる選手ではないでしょうか。
 かといって、ゴール前だけの仕事しかこなせないFWではなく、オールマイティに他の仕事も出来る選手ではないかと思います。

 スピードのあるタイプですから、今のジェフのスタイルにはマッチしたFWだと思います。
 正直、山形から金沢へ移籍した時も意外な印象を受けた選手でしたが、近年は移籍も多くなっていますし代理人の絡みなどもあったのでしょうか。
 林は大手代理店のJSP所属ということ、そこは少し気になるところです。


 ジェフのFWは小森、呉屋といるわけですが、小森は昨年怪我で離脱している期間も少なくなかった。
 呉屋もシーズン序盤は決定力という意味で不調に陥っていましたし、もう1人FW候補が欲しいところだったのではないかと思います。
 3人体制になれば1人が欠けてもサブに誰かを置けますし、試合途中からの2トップ変更なども実施しやすい。

 小森の決定力も魅力ですし、呉屋の献身的なプレーも昨年終盤は効いていましたし、林のゴールに向かう姿勢も楽しみです。
 現時点では誰が試合に出てもおかしくない状況だと思いますし、レベルの高いポジション争いを期待したいですね。
 調子に合わせて使い分けでいくのかもしれませんが、まずは開幕スタメンに誰が入るのか注目だと思います。


 一方で、ジェフを離れる選手も。

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 ソロモンに関しては、今さら経歴を振り返る必要もないかもしれませんが、軽く触れると2020年にジェフU-18からトップチームに昇格。
 1年目はコロナで変則的な過密日程になったこともあり、Bチームでスタメンを果たす機会も得て13試合に出場し2ゴール。
 2年目は30試合に出場し4ゴールを上げ、3年目には36試合出場の7ゴールと、順調に結果を伸ばしていきました。


 それだけに、昨年の岡山へのレンタル移籍は驚いたのですが、新チームのスタイルを見ると納得できるものもありました。
 小林新監督が目指したサッカーは攻守に縦に鋭く、FWも積極的に裏を取るスタイル。
 ストライカーにも動きながらボールを受けて、素早くスムーズに攻撃へ絡むことが求められます。

 ハイプレスに関してはソロモンも期待できますが、攻撃時のスピーディな動きにはフィットしないところがある。
 190cmのソロモンは圧倒的な高さがあり、ポストプレーもめきめきと上達していきましたが、裏への動き出しには大きな課題が残る印象でした。
 ようするに、攻撃面を見ると小林監督が求めるFW像とは、真逆のタイプと言えるでしょう。


 ジェフからの慰留もあったという報道もありましたが、状況からすれば再レンタルくらいのものだったのではないでしょうか。
 このオフ、ブワニカが移籍した際にも話しましたが。

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 ジェフが違うスタイルだったら、ソロモンもチームに残れたかもしれません。

 しかし、かといって、現スタイルの崩壊を期待したいはずもなく残念ではありますが、移籍というのが一番いい決断なのかなと思います。
 ソロモンが残留してもパワープレー要員くらいの扱いにしかならなかったかもしれないし、スタメンを狙えるチームの方が本人のためにもなるのではないか。
 もっと突っ込んだ話をすれば、どんなタレントでも扱える監督になることを期待すべきではないかと言えなくもないのかもしれませんが、それを監督2年目の小林監督に求めるのは酷なのかもしれません。


 逆にソロモンの2つ下の後輩にあたる佐久間は、レンタル先の八戸からジェフへ復帰となりましたが。

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 2022年に少し見た限り、佐久間の方が動けるFWのようにも感じましたので、現スタイルに近いということもあって復帰になったのかもしれません。
 もっとも、佐久間は八戸でも2試合しか出場できなかったようですから、次のレンタル先が見つからなかったという可能性もあるのかもしれませんが。


 ソロモンの移籍に関しては、ジェフのスタイルが大きな理由と言えるでしょうが、あえてソロモンに厳しいことを言えば、単純に結果が足りなかったとも言えるのでしょう。
 レンタル先の岡山でも開幕戦でゴールを上げるなど華々しいデビューを飾りシーズン序盤は好調でしたが、徐々に結果が出せなくなり出番も少なくなっていって、最終的には控えにも入れない状況となっていました。
 岡山は前線にタレントを多く抱えていたとはいえ、29試合出場4ゴールは前年を下回る結果となっています。

 岡山で文句のない結果を残せていれば、ジェフ復帰という道もあったのかもしれませんし、理想で言えばどんなスタイルでも使いたい選手にならなければいけない。
 その点で、物足りなさがあったとも言えるのかもしれません。
 もちろん、まだ22歳のソロモンにそれを要求すべきなのかという点はありますが、より上を目指すのであれば総合力や得点力を高めて、より順応性の高いFWになるべきなのかなと思います。


 そうは言っても、やはり残念な気持ちは残ります。
 ソロモンはジェフ待望のU-18出身ストライカーだっただけなく、非常に心優しい人格の持ち主でした。
 こういった選手が一人前のプロ選手になってジェフやJリーグを引っ張ていければ、将来のJリーガーにとっての貴重な指標になったのではないか。

 現在はSNSや動画配信サービスなどの影響もあって、著名人とファンの距離が近くなっている。
 だからこそ、その人の人格というものが、より問われる時代になりつつあるのではないかとも思います
 そういった点で、ソロモンという人間は、大事なパーソナリティを兼ね備えた選手なのではないかと思っていたのですが。


 しかし、だからこそ、ここでジェフが引き留めるのも良くないのかもしれません。
 確かに移籍先の横浜FCは前線にターゲットとなるタスクを求めるチームといったイメージがあり、ソロモンはフィットしやすいのではないでしょうか。
 しかも、FWヒアンは鳥栖に移籍しており、チャンスはある状況だと思います。

 ジェフの場合は、U-18出身ながらも他チームで飛躍した佐藤寿人というケースがあります。
 あの時も非常に悔しい思いが強かったですが、ソロモンもジェフが悔しがるような活躍を他チームで見せて欲しいと思います。
 それと共にジェフも残った選手の成長を期待して、目標を達成できるように頑張っていきたいですね。