今年もちばぎんカップで、小森がゴールを決めてくれました。
小森は昨年も先制ゴールを決めており、2年連続で先制ゴールを上げていることになります。
昨年もハイプレスから、相手のミスを見逃さずにゴール。
今年のちばぎんカップでも、相手GKのこぼれ球をつめてゴールを奪っています。
ゴールシーンを振り返ると、左サイドから日高が縦パス。
これを横山がキープして、横の小森に繋ぎます。
前を向いた小森はシュートモーションに入りますが、コースがないと判断して後方の田口へと繋ぎます。
この判断が良かったですね。
目の前には2人、3人と相手選手がいましたし、ここでシュートを打っていたら、ゴールになっていなかったかもしれません。
そこからの田口のミドルシュートは決まりませんでしたが、こぼれたところを高橋がミドルシュート。
この日の高橋は積極的に、思い切ったプレーを見せられていたと思います。
その高橋のシュートに風間が足を延ばし、若干コースが変わったところで、GK松本がボールを弾いています。
これを小森がプッシュして、ゴールという流れでした。
ミドルシュートを高橋が放った瞬間に、相手DFの多くは足が止まっていましたが、小森だけはつめる動きを忘れずにゴール前に走り込んでいました。
今回のようにゴールへの姿勢を常に最後まで見せ続けることが、結果的に得点への嗅覚にも繋がっているのでしょう。
それまでの時間帯の小森は、あまり動きが良くないのかなといった印象も受けていました。
味方の裏へのボールに反応できないこともあったし、中盤に下がり過ぎてゴール前にいない時間帯もあった。
コンディションというよりも、もしかしたら試合勘の部分に問題があったのかもしれません。
しかし、ゴールを決めてからは、キレのある動きを見せていたように思います。
64分のドゥドゥが決定機を迎えたシーンでも、横山からのパスをワンタッチで田口に落として、チャンスメイクに絡んでいます。
こういった判断の正確さ、素早さにも小森のセンスを感じるところで、得点力の高い選手ではありますが、無理に仕掛けることは少なく、連係プレーもできるところが大きいですね。
左右インサイドを固定化するシステムも、小森を活かすために考えられた面があるのかなと思います。
横山、風間などのパサーをチャンスメイクに専念させることによって、小森がゴールを奪う形をより明確に狙っていく。
ロングゴール一本からの裏抜けだけでは対策を取られてしまうでしょうし、今年はよりパスワークからのゴールシーンにも期待したいところですね。
一方で昨年終盤にスタメンに定着していた呉屋も、87分から小森に代わって試合に出場しました。
柏の井原監督も試合後に話している通り、この日のジェフはロングボールで柏のプレスをかわしていったところもあったと思います。
ただ、決してロングボールが、そのままうまく足元に入るシーンが多いわけではなかった。
けれども、相手DFのクリアが甘くなったところから、セカンドボール争いになってジェフが奪い、攻撃につなげられたシーンが多かったと思います。
所謂ゲーゲンプレスに近い発想ですね。
しかし、それを果たすためには、相手のクリアを邪魔をするFWのチェイスが重要になってくると思います。
その点において、フィジカルの強い呉屋は優れているところがあると思いますし、ちばぎんカップでも短時間ではありますが、その片鱗は見せていたと思います。
ちばぎんカップではメンバー外でしたが、新加入の林も控えているはずですし、それぞれに武器があると思いますから、開幕してからも3人の強みをしっかりと見ていきたいところですね。