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第21節 栃木対ジェフ プレビュー 小林伸二が就任し初勝利をあげた栃木と3連勝中のジェフ

 次戦ジェフと対戦する栃木は、5月に入って監督を交代。
 新人監督の田中誠監督と柳下コーチでスタートした今季の栃木ですが、結果が残せず両者ともに解任。
 百戦錬磨の小林伸二監督が就任しました。

 田中監督が率いる栃木は、3-1-4-2のシステムでプレー。
 2トップを軸にした2シャドーを活かす攻撃や、WBも絡ませたサイド攻撃などを狙っていたと思うのですが、守備で中盤の数的不利を埋めきれず。
 プレスもはまらず失点が増えて勝ち点を伸ばしきれなかった印象で、せめて普通のシステムで勝負をしてから結果を待つべきではと思ったのですが、このシステムにこだわったまま監督交代となってしまいました。


 小林監督が就任してからの栃木は、3-4-2-1に変更。
 非常に失点の多い状況だったこともあって、まずは守備の立て直しから図ったのではないかと思います。
 DFラインの統率が綺麗になって、ポジショングも改善された印象でした。

 また、ここ最近は前からのプレスも積極的になっています。
 もともとハードワーク出来る選手は多いと思いますし、理にかなったスタイルになりつつあるのかもしれません。
 小林監督も本来は守備の人といった印象がありますし、守備の改善を期待するクラブとしては、見事な人生だったのではないかと思います。


 さらに攻撃面においても、改善の兆しが生まれています。
 3バックの左右CBがサイドに流れて、サイド後方を起点としたビルドアップをスタート。
 そこでボールを持つことによって守備機会を減らし、左右に揺さぶることで相手を押し込んで、隙を見て縦へと送る。

 サイド攻撃だけでなく、中央での縦パスなども見せています。
 相手のプレス回避にはロングパスも送りますが、栃木は前線に身長の高い選手も多い。
 しかし、ロングキックだけでなく、1トップや2シャドーが裏狙いの攻撃も見せてきています。


 このあたりは、小林監督が北九州でパスサッカーを構築した経験も活きているのでしょう。
 ただ、一方的にパスワークを押し付けるのではなく、栃木のチーム状況や選手も判断して、ロングパスも織り交ぜたサッカーになっているのかなと思います。
 ここから栃木が、どれだけ巻き返すのかにも注目ですね。

 現在の栃木は4勝5分11敗の19位。
 厳しい状況には変わりませんが、残留圏内の17位熊本とは勝点4差ですから、まだまだチャンスはあります。

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 前節大分には2-0で勝利し、小林監督就任後初勝利。
 これで小林監督就任後の成績は、1勝2分2敗となっています。


 対する栃木ということを考えると、まずはジェフのビルドアップに対して、栃木がどう守備を仕掛けていくのか。
 昨日も話しましたが、我武者羅にジェフの4バック対して1トップ2シャドーでプレスに行くと、背後のアンカーが空きかねません。
 5バック気味の守備でジェフの3トップを見ると他が薄くなってしまいますし、それも含めて栃木の対策に注目です。

 さらに、現在の栃木はサイド後方からのビルドアップが印象的ですが、ジェフはサイド前方へのプレスも厚い。
 サイドはある程度引いて構えるチームも多いですが、ジェフはどんどん前に行く傾向にありますので、そこでの勝負も注目です。
 栃木がやり方を変えてくるのか、ロングボールで回避してくる可能性もあるかもしれません。


 ジェフは3連勝中ですが、まだ7位とプレーオフ圏外。
 成績は上がっていますが、スッキリとした勝利は少ない印象もあります。
 しかし、勢いが先行して、チームの内容が上がってくる場合もあると思いますし、今の流れのうちに質の方も高めていきたいですね。

 前回対戦時には8-0とジェフが大勝。
 ジェフとしてはいいイメージで戦えるかもしれませんが、栃木としてはリベンジを果たしたいところでしょう。
 栃木は前節での新体制初勝利もありますし、強い気持ちで臨んでくるのではないかと思いますから、それに打ち勝つ力を見せて欲しいですね。