予想通りスコアは同じでも、チリ戦とはイメージの違う内容になったんじゃないでしょうか。
まず相手が大きく違う。
チリは果敢にもラインを押し上げ、DFラインで細かくつなごうとするサッカーをしてきたから、日本は非常にやりやすかったはずです。
ベルギーはかなりラインが引いていましたし、攻撃の術もなかった。
だから、チリ戦のようなスカッとした試合にはなりませんでしたよね。
でも、ベルギーを攻めるわけにはいかないでしょう。
金曜日にフクアリでチリと戦い、中一日でこの試合だったわけですから、好ゲームを期待するほうが無理な話し。
ベストメンバーでもなかったそうですし、元々“噛ませ犬”だったというわけです。
まぁ、それでW杯予選に弾みをつけたいというのなら、それでいいんじゃないでしょうか。
ただ、やはり俊輔と本田を入れ替えた前半と後半でも内容が違いましたね。
そちらに関しては日本の問題なはずです。
良い悪いは別にしても、やはり2人とも影響力の強い選手。
岡田監督はその影響力をそのまま活かそうとしている印象が強い(オシム監督はなるべく消そうとしていた)から、どうしてもその選手がいるいないでチームが変ってきてしまう印象を受けます。
まぁ、それでもアジアレベルではまだ勝てるはずですし、いいんじゃないんですかね。
問題はより上のレベルと戦うとき、俊輔がいなくなったらどうなるのか…でしょうか。
本田を活かすのであれば、山田直のような上下でなく左右にも運動量豊富でサポートできる選手が必要になってくる気もするのですが…。
昨年末あたりから、日本代表はかなりいい内容になってきたと思います。
だからこそ、このレベルの試合ではなかなか課題も見えてこないし、進歩もないような気がします。
いい内容になってきているからこそ、もっと強い相手との試合を見てみたいなぁと。
今はともかくアジア突破が目標ですから、チリやベルギーとのマッチアップを批判するわけではないですけどね。
W杯予選でオーストラリアと戦ったといっても、所詮は緩いルールの中での予選ですし、相手もそこまでいい状況ではありませんでした。
次のオーストラリアがいい状態で戦ってくれるのならそれでもいいのですが、岡田監督が就任してからなかなか強い相手とは対戦できていませんし、ぜひとも本当の実力が試されるような相手との試合を見てみたいところです。
トルシエ監督時代にフランスと戦って、現実を叩きつけられたようにね…。