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過去4試合で1得点3失点の福岡と5得点8失点のジェフ

 まだ残暑は厳しいですが、今日から9月となります。
 8月のジェフは4戦勝ちなしの状況からスタートし、途中3連勝を遂げたものの、真価の問われた上位3連戦を3連敗で終えています。
 波が激しいのも気になるところで、順位も現在14位となっています。

 しかし、9月の日程を見ると、若干楽な対戦カードが続くのかなとも思います。
 上位との試合は少ないですし、苦手とするパスサッカーを展開するチームともあまり当たらない。
 過密日程は変わらないですが、ジェフとしては勝ち点を稼ぎたい時期となるのでしょうか。

 ただ、現在の上位チームを見ていくと、1位長崎、2位北九州、3位徳島、4位新潟、5位磐田、6位東京Vと、パスを繋げるチームがずらっと並んでいます。
 例年は堅守速攻が強い印象のあったJ2ですが、今年はパスサッカーが全盛となるのか、あるいは上位争いに絡むにはある程度パスを繋げることが当たり前と言うことか、それとも酷暑と過密日程があって今は人よりもボールを動かすパスサッカーが有効となっているのでしょうか。
 ジェフはパスを繋ぐ面に関して大きく後れを取っていますから、今後のJ2トレンドの行方も気になるところではないでしょうか。


 明日フクアリで対戦する福岡も、現在ジェフを勝点1差で追う15位と苦労している印象です。
 開幕戦では北九州に勝利し、再開後も7月には一時3連勝を遂げ、順位も3位まで上げていました。
 しかし、8月に入って大きく低迷し、1勝1分4敗と負け越しています。

 低迷の要因の1つとして考えられるのが、怪我人の多さ。
 公式発表はないですが、フアンマ、石津、重廣、菊池など、多くの主力候補が負傷していたのではないかと思わます。
 もともと今年の福岡はオフに多くの選手が退団となっており、選手層には若干の懸念があったと思います。


 特にフアンマの離脱は、大きかったのではないでしょうか。
 開幕戦後にも、このような話をしていました。

yukkuriikou.hatenablog.com

ファンマはターゲットになるだけでなく、懐が深くうまくキープできる上に、前へもパスを出せる前線の司令塔となっていた印象です。
能力的には高いのでしょうが、他にCF候補が少ないところが不安要素で、フルシーズン戦えるかどうか。

 もともとフアンマはフル稼働となるとコンディションなどに不安のある選手でしたが、懸念通り8月上旬は離脱していたようです。
 かわりにベテランの城後や元ジェフ森本などが起用されていましたが大きな活躍は出来ず、フアンマが負傷した7月末の試合ではDF三國ケネディエブスをFW起用しているほどです。
 フアンマは8月15日の松本戦で復帰していますが、連戦中日はスタメンを外れていますし、ジェフ戦でもどう起用されるのか読めないところがありますね。

 さらに福岡はキャプテンでもあり、長谷部監督が水戸時代から信頼を置いていた前が新型コロナウイルスに感染
 8月3日に陽性反応が出て、そこから現在に至るまでメンバー入りすらできていません。
 8月20日には広島から松本泰志を補強しすぐにスタメン出場させていますし、ここからメンバーが復帰した状態で挽回できるかがポイントとなるのでしょうか。


 福岡のスタイルに関しては、長谷部監督らしい綺麗な4-4-2での守備が基本となっていると思います。
 ジェフよりもポジションを重視して、組織を重視して守ろう傾向が強いのではないでしょうか。
 ただし、その分1つかわされると脆いというか、個ではがされると守備が薄くなりがちな印象もあるのは、ジェフでも水戸でも課題となっていたように思います。

 また、攻撃面でもCFにあててFWの相方や2列目などが拾う狙いは、ジェフ時代から見えていた部分もあったと思います。
 サイドに大きく振る展開も、チームとして狙っているように感じます。
 ただ、水戸時代のようにSHなどがうまく相手の間を取って前を向く展開は作れておらず、そこが物足りない部分なのかなといった印象です。


 結果的にここ4試合で失点は3と少ないのですが得点が1のみということで、攻撃面において大きな課題が生まれているようです。
 この課題を解決するためにも、ファンマや若い遠野を中心とした2トップで攻撃を作るのはもちろんですが、SHがうまく攻撃に絡めるかがポイントになるのかなと思います。
 水戸の木村のようなタイプがいないのも、悩みどころなのではないかと思います。

 その分フィジカル面に優れた選手は多い印象もあり、スタイルも含めてジェフに近いサッカーになっているのではないかとも思えます。
 お互いにここ4試合の結果も、ちょうど同じ1勝3敗。
 ただし、この4試合で1得点3失点と守れてはいるけれど点が取れていない福岡に対して、ジェフは5得点8失点と点は取れているけれど失点が多すぎる状況となっており、課題は大きく異なることになります。


 どちらも芳しい状況とは言えませんが、ジェフも堅守の構築を目指しているだけに、守備の課題は見つめなおさなければいけないと思います。
 尹監督が就任してから守備には問題ないと言われていることが多いですが、実際にはここ最近の結果・内容を見てもそうとは言えないでしょう。
 チームのベースとなるべき部分に問題が起これば足元から崩壊する恐れもありますから、まずはそこを考え直さなければいけない時期にきているのではないでしょうか。

 具体的に言えば、前節北九州戦後にも話したように、やはり前からの守備の改善。
 そこが出来ていないから押し込まれやすくなっているし、相手のパスワークに苦戦する傾向があるのだと思います。
 これは開幕時から感じていたものの手を付けていなかった印象ですが、前からの守備なくしての堅守は現代サッカーでは難しいと思います。


 ジェフは週の中日ということで、再びメンバーを大幅に交代する可能性があります。
 ただ、前回の5連戦でも見えてきたように、やはりAチームとBチームでは力の差がある印象も受けます。
 現状での福岡相手ならやれるという判断もできるのかもしれませんが、相手も対策は打ってくるでしょうしどこまでやれるのか。

 福岡も結果が出ていないとはいえ、その分気合を入れてくるかもしれない。
 福岡の堅守をどう攻略するのか、そして、守備の改善を図れるのか。
 ジェフもさすがにこれ以上の連敗は厳しいですし、どちらも必死な戦いとなるのかもしれませんね。