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山形戦でなんとなく悪くない状況から脱することができるか

 ホームで最下位愛媛にも引き分けに終わったジェフは、これで3試合勝ち星なし。
 明後日はホーム連戦で、山形と対戦します。

 シーズン序盤は苦しんだ山形ですが、9月27日の磐田に勝利すると、10月には4勝1分1敗と好成績を収めています。
 ちなみに、10月のジェフは1勝2分3敗に終わっているわけですから、非常に大きな差が出ていますね。
 もともと今期の山形は、開幕戦の頃から可能性を感じてはいました。

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 その時も、山形は斜めのパスを使って攻撃を作ろうという意図を感じました。
 しかも、J2でよく見られるように小さなトライアングルを使ってショートパスを繋ぐのではなく、斜めのミドルパスや逆サイド前方への大きな斜めのパスを狙っていた。
 これによってしっかりとボールを動かし、パスを繋ぐことに重点を置くのではなく、相手を揺さぶって隙をつくことを意図していた印象です。


 それでも再開直後は得点を奪いきれず苦しんだ印象ですが、改善した1つの要因は3バックから4バックに変更したことではないでしょうか。
 3バックはトライアングルを作りやすいシステムではありますが、状況によっては役割やポジションがはっきりしてしまうため、結果的に窮屈なサッカーにもなりかねない。
 山形は4バックにすることによって、中盤から前が流動的に動くようになり、ゴール前に人数をかけられるようになった。

 さらに、上記リンク先の図でも狙っていますが、4バックにしてよりハーフスペースを使えるようになった印象です。
 そこから相手の間で受ける、あるいは縦に抜けてスルーパスを引き出すといった攻撃が見られるようになり、相手を崩すパスワークが狙えるようになっていたのではないかと思います。
 選手の距離感も良く、10月の山形には勢いや自信を感じました。

 加えて、今年加入したヴィニシウス・アラウージョの使い方が、わかってきたことも大きいのでしょう。
 ヴィニシウスは176cmとそこまで身長はなく足元のテクニックもある選手であるため、当初は周りを使う側の仕事も期待されていたのではないかと思います。
 しかし、体幹が強い上にポジショニングも良いため、ボールに合わせるのがうまい選手で、使われる側の仕事を任され始めて活躍できるようになってきた印象です。


 ただ、調子を上げていた山形ですが、ここ2試合は連敗。
 ここ最近結果を残していたからこそ、ある程度メンバーを固定化して戦っていましたが、それによる疲労が出てしまったのかなとも思います。
 それによって選手の距離感が広くなり、またパスミスも増えてきている印象です。

 加えて、前々節京都戦では0‐3、前節の新潟戦では1‐2と失点が増えていることも課題となっています。
 山形はパスワークだけでなく積極的なプレスでリズムを掴み、成績を残してきました。
 しかし、その分選手が一カ所に集中する傾向があり、そこを相手に分析されてカウンターや逆サイドへの展開で打開されているようです。


 ジェフ戦において気になるは、まずコンディションではないでしょうか。
 山形からすればアウェイということにもなるし、連戦の半ばにもあたる。
 選手が動けなければプレスも中途半端になってしまうし、距離感も開いてパスワークも展開しづらくなってしまいます。

 Jリーグ再開前から気になるポイントとして、過密日程の中でのコンディショニングを上げていましたが、夏場を越えた今でもそこは試合のカギを握っている印象があります。

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 対するジェフに関してはここ1か月ほど良く動けていますし、コンディショニングという意味では比較的うまくいっているチームなのではないかと思います。
 ただ、コンディションで上回っていても勝てないというのは、余計に厳しいものがある気もしますね…。


 ジェフは前節愛媛戦でも積極的にプレスをかけていきましたし、ホーム連戦でもありますから、山形戦でも前に出ていくかもしれません。
 それによって山形にパスを繋がせず、ペースを掴ませない。
 その上でボールを奪ったら素早く攻め込み、相手の隙をつくといったところが大事でしょうか。

 前節も内容は悪くなかったという意見もあるようですが、これでジェフは9月に最下位だった山口に負け、10月に最下位だった群馬に負け、11月に最下位となっている愛媛にも勝てなかったことになります。
 相手もあるのがサッカーですから、それも踏まえてみていくべきではないでしょうか。
 10月は1勝しかできておらず、11月に入っても勝てていないわけですから、この「なんとなく悪くない」という状況から脱したいところではないかと思います。